Messiah ーメシアー

HanaHana

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こんな感じの日常スタート

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「待ってくださいよぉぉぉぉ!!」

(意味がわからん…)
   スタスタと寮へ戻る希美をイエス(と名乗る青年)が追いかける。

「ねえ!本当に信じてくれたんですか?!」

「はいはい!信じてますよォ」

「じゃあ置いてかないでくださいよ!絶対信じてないですよね!だって棒読みだもん!」

「信じてますからついてこないでください!」

「あなたを救うために来たんですよ!?あなたについていかずしてだれに!信じてくれたんでしょう?!!」

「はっきり言っていいです?!…信じてませんよ」

「えぇぇぇぇ!?どうして嘘ついたんですか!?どこをどう聞いたら信じられないんです?!」

「じゃあ逆に聞きます!」
     希美がくるっと振り向いてその場で正座した。イエスも真似して正座をした。

「どこのどなたに『僕は救世主であなたを救いに来ました!』って見ず知らずの人に言われて『あら!そうですか!ありがとうよろしくね!』ってなる人がいるかなぁ?」

「た…確かに。難しいですよね…あ!あなたがその1人目になればいいんです!」

「なるほどね…」
(もうダメだ。私では手に負えない!)
「わかりました。話を聞いてあげてもいいです。ただし!ここで一番偉い人を挟んで」

   そう言って希美がイエスを連れてきたのは理事長室だった。その部屋の真ん中の椅子に座っているのは『白百合理事長』である。
    彼女はこのエフェルト教会孤児院の院長でありながらエフェルト学院の理事長でもあった。昔から希美の親代わりだったのだが…

「わかりました…。つまりあなたはイエスキリスト…」

「はい!分かって頂けましたか?!」

「…という名を使い『助けに来たよ!お祓したよ!』とかなんとか言って金を取る詐欺師ですね( ^ω^)」

「いや…今の説明からどうとったらそうなるんです?一言も言ってませんよそんな事」

「キリスト教は神聖な宗教…馬鹿にするのも大概にしなさい(怒)!!」
    きぃーんと耳鳴りが起こるぐらいでっかい声で理事長が怒鳴った。

「えぇぇぇぇ!?」

「だから言ったでしょう…信じてくれる人なんていないんですy…」

「なぜ…なぜ宗教名に僕の名が!?」

ズコッ
「そっちかい!!疑問点普通そこ?!」

「ここは恵まれない子供たちを保護し正しい道へ導く神に認められた神聖な場所。ここでそんな事してる人を保護なんて。でも…あなたが改心し、詐欺をやめるなら。施設で住まわせてあげますよ。この子のお隣で…」

「本当ですか!辞めます!辞めます!改心します!!」

「いや!自分がさっきまで否認してた罪簡単に認めさせられるなや!しかも理事長先生!?なんて私の隣部屋?!」

「だって第一発見者だし…彼もあなたには慣れてるみたいだし…隣人を愛す心は大切なんですよ」
そういうと理事長は希美に鍵を渡した。

「りんじn…はぁ…わかりました。変わりませんよね本当…人を助ける自分好きな所」
    希美はすごい不機嫌な顔をしながら部屋を出た。それを追いかけてイエスも部屋を出た。

バタンッ
「そうねでも…あなたがあんなに素を見せたのって久しぶりですもの…もしかしたら」
 
      「彼といたらまた昔みたいに…」

二人は寮に着いた。
「僕の!部屋はどこですかぁ!?」

「テンション高いですねぇ。ここですよ」
    早速中に入ってみる。
    中身はみんなと同じだ。シンプルな家具が置いてありまさに一人部屋。トイレとお風呂もある。

「な、なんかすごいですね…」

「この施設は国ではなく外国から援助されてるからなかなか上等なんですよ」

「あひゃぁ!!このポワンポワンしてるのはなんですかァァァァァァ!」

「ベッドですよ?」

「はぁ!僕が使ってたのはもっと硬い木でしたよ!わぁ!こっちには木でできたテーブル!&イス!」

「机と椅子ですね…まずテンション高いです。落ち着いて…ね?まずいろいろここのきまり説明しますから。座ってください」

「はい!きまりってなんですか!」 

「え?そこでやってはいけないことややるべき事?みたいなってあなた日本語ペラペラなくせによくわかってないです?」

「はい!だから日本語の先生よろしくどす!!」

希美はもうつっこまなかった。
それからあれこれここのきまり事、1日の流れ、自分の部屋でしておく準備等について説明した。「日本語無理」にしてはよく理解しとる…実際日本人でどっかとのハーフなのか、はたまたただの日本オタクなのか、もしくは本当に…

「いやいやまさか…」

「どうしたんですか?(笑顔)」

「いや…なんでもないです…がちゃんと理解しましたね?(一応確認)」

「はい!一週間は部屋で大人しく編入まで待つ!!」

「そう、というわけで私は自分の部屋へ…」
希美がドアノブに手をかけると

「待って!希美さん!」
あぁ。名前をちゃんと呼ばれたのは久しぶりだった。

「なんですか?」

「一緒にティーパーティーしましy…」

「却下」

「しゅん…(´-ω-`)」

「それと…「希美」でいいからね」

「ほんまですかい!?のぞみぃぃぃぃ!」
イエスが歓喜のあまり希美に飛びついてきた。

「ぎゃァ!」バタンッ!!
希美は焦ってドアを閉めた。
我ながら驚いた。最近あまり人と話すことはなくなったから…小さい頃はおしゃべりで元気な子だった。でも最近ではだんまり娘。
そんなだんまり娘が久しぶりに名前を呼ばれた…。

(嬉しい…のか?ふぅーよく分からない!今日はいろいろありすぎた寝よ)
ボフッ
希美はベッドに横になってすぐ眠りについた

その頃…イエスは
「んーなんか嫌な事したかな?でも…」
『「希美」でいいからね  』
「あの時、少し笑っていたような…」
イエスの頭にさっきの希美の表情が思い出された。

「雰囲気が随分変わってだけど間違いなくあの娘だ。大丈夫…僕が元の君に戻してあげるからね…zzz」
そう言ってイエスも眠りについた。


次の日…
希美はいつも通り支度しいつも通り登校した
はずだった…

「よう!のぞみん今日は大丈夫なんだなでもなんか疲れた顔してんな」
博人が話しかけてきた。

「はぁ昨日いろいろあったのほっといて…」

「はいはい…ってお前の横のヤツは転入生なのか?」

「はい?」
希美が恐る恐る横を見ると
「はぁぁ!?い、イエス!」

「希美!おはよう!いい朝だね!」

「一週間!7回ねてから学校よあなたは」

「あー!しくじった!わかりました!」
そう言ってイエスは教室を出た

3時間目

希美がトイレに行こうと立つと後ろに人の気配がした。恐る恐る見てみると。

「イエス…」

「希美!道に迷いました!」

「壁の表示。見ればすぐよ…」

「あー!ありがとうございます!」
そう言ってイエスはまた寮に向かった。

お昼
希美はいつも通り1人で食べようと屋上へ行こうとした。廊下に出ると

「わ…イエス…」

「希美!探したよ?」

「「探したよ?」じゃない!一週間待つ約束でしょうが!」

「待ちました!7回寝ました!」

「いや、ただ単に眠れなくて7回寝直しただけだろそれ!!」

「ち!ちが…わないな」

「ほら…もう!馬鹿だなぁ」

「うわぁ…」

「何博人」
横から博人が入ってきた。

「のぞみんが声張り上げたの久しぶりじゃん?なんか…うれしいな的な?」

「いや、嬉しい理由がわからない」

「昨日は笑ってましたよ!少し」

「ワォ(*°∀°)」

「笑ってない」
「いやいや笑っt…」
「笑ってない」
バンッ!!
希美は
ドアを思いっきり閉めてサッサと教室を出ていってしまくった。

「あー怒らせちゃったね」
そう横から声をかけたのは恵だった。

「なんだよめぐみん。居たのかよ」
「この方は?」
「俺と希美の幼なじみの恵。同じ孤児院生」
「なるほど…」

「…てゆうかさ博くん。その子だれ?転入生とか何かなの?」

「あーよくわかんね。のぞみんの知り合いじゃね?あ、名前なんてゆうんだ…ってあれ」

「居ないね。さっき走って出ていったよ?あとなんか服装が布って言うか…昔って感じ」

「演劇部とかじゃね?見た感じ外国人だし留学生だよきっと」

「ふーん…」

その頃イエスは希美をおいかけていた。

「希美どこかな…あ!」
イエスが屋上に出るとそこには希美が…何をしているのか、ただ柵ごしに校舎の下に広がる景色を眺めていたように見えた。

「希美ィ!!」

「イ…イエス」
希美はイエスと目が合ってすぐに目を景色に戻した。
「僕の名前いつの間によんぶようになったんですね?」
イエスが希美の目の前にきてニコニコして言った。
「いや、イエスも呼んでくれたし…さすがによばないと会話出来ないしさ…なんか久しぶりに呼ばれたから…」

「嬉しかったんですねぇ!?」
「ちがうわい!」

「えー!違うんですかぁ?でも笑ってたし」

「笑ってないから!…でも、さっきは勝手にキレてごめん…」

「あぁ!希美が謝った!」
「え?」

「だって今まで誰に指摘されても反論して素直にならなかったでしょ?」

「な、なんで知ってるの」

「神の子ですからぁ!」
ドヤ顔で決めポーズしてるイエスを希美は呆れ顔で見ていた。

「でも!希美の謝った顔も真顔もいいけど!笑顔は昔と変わらずかわいいです!」

「かわ…!?って昔?会ったことあるの?」

「希美が希美じゃない時に!」
「はぁ…?」
イエスの言葉の意味が理解出来ない希美はポカーンとしている。

「とにかく!あなたは寮に戻って!あと6日!分かった?」
「ラジャー!」
そして希美は教室にイエスは寮に戻った。

授業中なぜかあの言葉が引っかかって集中できなかった。

『希美が希美じゃない時!』
(ん~どういう意味?よく分から…って何軽くあの人が神の子前提で考えようとしてんの!きっと作り話(?)みたいなやつよ…きっと)

キーンコーンカーンコーン
やっと退屈な古典の授業が終わり、先生が教室を出ようとドアを開けると…

「きゃァァァァァァ!」
ドンッ!
先生が叫んで尻もちをついた。

「先生!どうしたの?」
「大丈夫ですかぁ?」
「ゴキブリ!?ゴキブリでた?!」
生徒達が駆け寄るなかそっと希美も様子を見に行くと…

「あぁ!!」
希美の珍しい大きな声に皆が一斉に希美を見た。希美の視線のさきには、体育座りのイエスがニコニコしていた。

「い、イエス!何やって…(小声)」
希美がイエスに駆け寄り、屈んで目線を合わせた。

「ヘルプです希美!実は朝は希美のあとを着いて、昼は先生のあとを着いてきたんですが、そのせいで帰り方が分からないです!この敷地ひろいですね!(小声)」

「はぁ…」
廊下には矢印があり英語で「寮」といてあるのだ。

「イエス…廊下見て。」
「はい!みました!」
「なにがある?」
「矢印と「寮」という表示です!」
「つまり?」
「うーん。つまり?」
イエスが笑顔で聞き返してきた。
希美は思わず頭を抱えた。そして…
「廊下真っ直ぐ行けばすぐってことだろうがァァァァァァ!!!」
と叫んでイエスの頭を思いっきりチョップした。

「の、のぞみんの死のチョップ…未だに健在だとは!」
博人がそう言って興奮していた。

「希美のチョップ痛いですよぉ!多分頭半分こです!ケツアゴならぬケツ頭になります!絶対なります!!」
イエスは半泣きになって訴えていた。
周りもザワザワしている。酷く目立ってしまった。

(もう…これからこの人と過ごさなきゃいけないなんて…先が思いやられる(泣))

「もう!この物語今日で終わって!」

                                                続く!!
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