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第2章 びしょぬれ令嬢の回想
第018話 砕けた魔石
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この屋敷自体がドラゴンって、どういうことだ?
「外から眺めたらわかりますよぉ」
ミズッキーニが俺たちを連れていった場所は丘の上。
屋敷全体を見下ろすことができる。
「なるほどな」
こうして見れば一目瞭然。
確かにミズッキーニの言う通りだ。
つまり、屋敷がドラゴンの形をしてる。
ちょうど口元にあたる場所にプールがあって、まるでドラゴンが水を吐いてるようだ。
だけど、
「これって一体何のため? だってドラゴン族って悪いやつらだろ」
「もちろんドラゴン族を讃えてるわけじゃないですぅ」
ミズッキーニの説明によると、かつてツマカタキヌサ市で大きな戦いがあったのだという。
結果、ドラゴン族は巨大な魔石に封印されることになった。
それを記念して、
「ドラゴンを模した屋敷が建てられたんですよぉ」
「ふーん……魔石は?」
「え?」
「ドラゴン族を封印してたとかいう魔石は?」
ミズッキーニの代わりに、OKチョーケーが答える。
「壊れましたよ、粉々にね」
「もし巨大な魔石があったら、ドラゴン族を簡単に封印できるのか?」
「砕け散った欠片を集めなきゃいけませんけどね」
「ここら辺に落ちてねーか?」
「さすがにドラゴン族もバカではありません。国中に巨大魔石の欠片をばらまいたのです。有志が収集していますが、まだ完全には集めきれていませんね。ちなみに私が発見した魔石は盗まれました」
「な、何ー!? どこの不届き者だ、そいつは!」
と言ってから思い出した。
「テレジアちゃんか」
彼女の右手袋にはめこまれた魔石。
これはOKチョーケーから盗んだものだった。
「いや、そんな事情は知らなかったし……最終的には返すつもりだけど、今は借りてんだよ!」
「貸した覚えないですけど」
「ちっ。うっせーな! 有効活用してやってんだろ、クソブタ!」
「お仕置きが必要なようですね、泥棒エルフさん!」
ぎゃーぎゃー喧嘩する2人。
いつものことだ。
放っておこう。
ミズッキーニに確認しておきたいことがある。
「要するにドラゴン族がここを襲撃する可能性は高いのか?」
「この屋敷にも魔石の残骸はありますからねぇ。いつ来てもおかしくないですぅ」
やりがいのあるお仕事ってわけだ。
* *
「ぎょーっほっほっほ。たんと召し上がれ」
豪華な晩餐会が催された。
俺たち冒険者もお呼ばれしちゃった。
「どれ食ってもうめぇ!」
「テレジアさん、お行儀よく食べなさい。お口をいっぱいにするじゃありませんよ」
「食いながら喋ってんじゃねーよ」
テレジアちゃんとOKチョーケー。
食事と口喧嘩を同時にこなす器用なやつらだぜ。
「どうぞてるてる坊主さんも遠慮なく」
ウオコお嬢様がやたらと海草を勧めてくる。
気持ちはありがたいんだが、俺はてるてる坊主。
何も食べないんだ。
「あら、それはさぞかし退屈でしょう。でしたら、わたくしが昔語りでもしてさしあげようかしら」
「そりゃ嬉しい。是非お願いするぜ」
ウオコお嬢様はにっこにこ。
一方、使用人たちが表情を暗くしたような。
「あぁ~あ、やっちゃいましたねぇ」
ミズッキーニがひそひそと、
「ウオコお嬢様の昔語りは長いしつまらないんですよぉ」
「外から眺めたらわかりますよぉ」
ミズッキーニが俺たちを連れていった場所は丘の上。
屋敷全体を見下ろすことができる。
「なるほどな」
こうして見れば一目瞭然。
確かにミズッキーニの言う通りだ。
つまり、屋敷がドラゴンの形をしてる。
ちょうど口元にあたる場所にプールがあって、まるでドラゴンが水を吐いてるようだ。
だけど、
「これって一体何のため? だってドラゴン族って悪いやつらだろ」
「もちろんドラゴン族を讃えてるわけじゃないですぅ」
ミズッキーニの説明によると、かつてツマカタキヌサ市で大きな戦いがあったのだという。
結果、ドラゴン族は巨大な魔石に封印されることになった。
それを記念して、
「ドラゴンを模した屋敷が建てられたんですよぉ」
「ふーん……魔石は?」
「え?」
「ドラゴン族を封印してたとかいう魔石は?」
ミズッキーニの代わりに、OKチョーケーが答える。
「壊れましたよ、粉々にね」
「もし巨大な魔石があったら、ドラゴン族を簡単に封印できるのか?」
「砕け散った欠片を集めなきゃいけませんけどね」
「ここら辺に落ちてねーか?」
「さすがにドラゴン族もバカではありません。国中に巨大魔石の欠片をばらまいたのです。有志が収集していますが、まだ完全には集めきれていませんね。ちなみに私が発見した魔石は盗まれました」
「な、何ー!? どこの不届き者だ、そいつは!」
と言ってから思い出した。
「テレジアちゃんか」
彼女の右手袋にはめこまれた魔石。
これはOKチョーケーから盗んだものだった。
「いや、そんな事情は知らなかったし……最終的には返すつもりだけど、今は借りてんだよ!」
「貸した覚えないですけど」
「ちっ。うっせーな! 有効活用してやってんだろ、クソブタ!」
「お仕置きが必要なようですね、泥棒エルフさん!」
ぎゃーぎゃー喧嘩する2人。
いつものことだ。
放っておこう。
ミズッキーニに確認しておきたいことがある。
「要するにドラゴン族がここを襲撃する可能性は高いのか?」
「この屋敷にも魔石の残骸はありますからねぇ。いつ来てもおかしくないですぅ」
やりがいのあるお仕事ってわけだ。
* *
「ぎょーっほっほっほ。たんと召し上がれ」
豪華な晩餐会が催された。
俺たち冒険者もお呼ばれしちゃった。
「どれ食ってもうめぇ!」
「テレジアさん、お行儀よく食べなさい。お口をいっぱいにするじゃありませんよ」
「食いながら喋ってんじゃねーよ」
テレジアちゃんとOKチョーケー。
食事と口喧嘩を同時にこなす器用なやつらだぜ。
「どうぞてるてる坊主さんも遠慮なく」
ウオコお嬢様がやたらと海草を勧めてくる。
気持ちはありがたいんだが、俺はてるてる坊主。
何も食べないんだ。
「あら、それはさぞかし退屈でしょう。でしたら、わたくしが昔語りでもしてさしあげようかしら」
「そりゃ嬉しい。是非お願いするぜ」
ウオコお嬢様はにっこにこ。
一方、使用人たちが表情を暗くしたような。
「あぁ~あ、やっちゃいましたねぇ」
ミズッキーニがひそひそと、
「ウオコお嬢様の昔語りは長いしつまらないんですよぉ」
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