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第41話 やっと見つけた……。アリオン王子の訪来
「団体のお客様でもみえたのかしら? シサ、ちょっと外を見てきてくれる?」
「はい、わかりました」
シサが入り口の外へ向かった。
コロンやクード達と話しているとしばらくしてシサが店の中に入ってきた。
「オーナー!」
「シサ? どうしたの?」
入口の辺りから声を掛けられたのでシサのところへ向かうとーーーーーーーー
ーーーーーーーーアリオン王子が護衛を引き連れてシサの後ろに立っていた。
シサの後ろにいたアリオン王子が私の前へくる。
「エルティア! やっと見つけた! まさかこんな田舎に隠れているとはな」
「……アリオン様」
私は久しぶりにアリオン王子と対面した。
もうゲームとは違う展開になって安心していた私は、まさかアリオン王子が尋ねてくるなんて思ってもいなかったのでひどく動揺した。
「エル? どうしたんだ?」
「エルの知り合いら?」
戻ってこない私を気にしてクードとコロンもこっちへきて、アリオン王子と対面した。
「なんだ、こいつら。僕の顔を知らないのか?」
王族の絵姿は国内に広まっており、よく顔を知られているので、アリオン王子は二人の反応に眉をひそめた。
「クード、コロン、このお方はこの国の王子のアリオン殿下よ……」
「えっ、王子!?」
「王子ら!!」
私の言葉を聞き、二人はとても驚いた。
「……こちらのお客様は他国の方なのでアリオン様のお顔を存じ上げません。ご無礼な態度をお許しください」
「君に免じて許してやろう」
「……ありがとうございます。ところで、今日はいきなりどうされたのですか?」
私は動揺を悟られないように平静を装ってアリオン王子に話しかけた。
「エルティア、僕は直々に君を迎えにきたんだよ! 僕ともう一度婚約しよう。婚約して一緒に王太子を目指そう!」
「えっ! 婚約!?」
「エル、結婚するら?」
「…アリオン様はユーディットと婚約されたのではないですか?」
ユーディットと婚約するって私と婚約破棄をしたのに、アリオン王子はいきなり何を言い出すのだ。
「エルティア、嫉妬してるのかい? 君はなかなか可愛いところがあるじゃないか。心配しなくても大丈夫だよ。ユーディットとはもう婚約破棄をした。彼女は王太子を目指す僕には相応しくなかった。エルティア、君は僕のことが大好きだっただろう? だからこうやって僕がわざわざ君を探しにきたのはとても嬉しいだろう?」
「……」
まさかユーディットとも婚約破棄をするなんて……。
「さぁ、今から一緒に王都に戻って、婚約を結び直そう! そして僕が王太子となって、いずれはこの国を治めていくんだ」
「……私はオルレアン侯爵家を追放された身です」
念願のカフェをオープンして楽しく自由にしていたのに、もう一度アリオン王子と婚約するなんてたまったもんじゃない。
「そんなの心配しなくても大丈夫だよ! 何より僕がついているし、僕が王太子になって王になるのをオルレアン侯爵も望んでいるんだよ!」
「……」
遠回しに言っても伝わらない……。
なんて伝えたらアリオン王子は諦めてくれるのかしら。
「……コロン、急いでデイカーを連れてきてくれ。エルの緊急事態だ」
「わかったら」
アリオン王子と私のやりとりを横で聞いていたクードが小声でコロンに話しかけ、コロンは急いで外に向かった。
「エルティア、どうしたんだ? 僕がまた君と婚約するのが嬉しくて声も出ないのかい? しおらしいなぁ~さぁ、僕と一緒に王都に戻ろう!」
私が返答に困り、黙って考えていると、アリオン王子が私の腕を掴もうとした。
「強引にエルを連れて行こうとするのはやめてください!」
それを見たクードがアリオン王子の手を止めようとする。
「なんだお前は! お前には関係ない。他国のものでも邪魔するような無礼な者はとらえるぞ! おい、連れていけ」
アリオン王子の声掛けで後ろに控えていた護衛が前に出て、クードを捕らえようとした。
「クードを捕らえようとするのはやめてください! 私は一緒には行きません」
私はとっさにアリオン王子と護衛に向かって言った。その声でクードを捕らえようとしていた護衛の手が止まった。
「エルティア、何を言っているんだ!? だって君は僕のこと大好きだったじゃないか!! 僕とまた婚約できるんだよ!! とても嬉しいことじゃないか!! さぁ一緒に行こう!!」
アリオン王子は信じられないとばかりに一方的に捲し立てて、私の腕を掴んで連れて行こうとした。
「ちょっと待ってくれ、その手を離してくれないか?」
その時、入り口の方から声が掛かかり、アリオン王子が反射的に私から手を離した。
声のする方を向くと、デイカーが見知らぬ男性とコロンと共に店に入ってきて、こちらに向かって歩いていた。
デイカーはなぜか今まで見たこともない煌びやかな服装を身に纏っていた。同じく、一緒にいた男性も煌びやかな貴族のような服装をしていた。
そのせいなのか、デイカーはいつもの親しみやすい雰囲気とは違う、威厳のある華やかな雰囲気を醸し出していた。
そして、デイカーはアリオン王子から私を庇うように私の前に立った。
「なんだ? お前は? さっきのやつのように捕らえられたいのか?」
「私はエルティアと将来を見据えて付き合っている。その彼女が連れて行かれてしまうのを黙ってみていられない」
「……お前は僕がこの国の王子と知って、それを言っているのか?」
「そうだ」
「貴様がどんな分際なのかは知らないが、この国の王子である、この僕に向かって無礼じゃないか!」
アリオン王子はデイカーの醸し出す雰囲気にやや圧倒されているようであったが、怯まず王子の威厳を見せつけてきた。
「……名乗っていなかったな。私はデイカー・ラデュレラという」
「……デイカー・ラデュレラ? ……そういえばラデュレラ王国では最近王子がS級冒険者になって、王太子に立太子したと……」
思い出したようにアリオン王子が呟いた。
「そうだ。それは私のことだ」
「……そんな……僕が知らないうちにエルティアがラデュレラ王国の王太子と恋仲になっているなんて……」
「だから、エルティアは連れては行かせない」
「……」
「ここはお引き取り願おう」
「……帰るぞ」
そして、アリオン王子は肩を落として帰って行った。
「はい、わかりました」
シサが入り口の外へ向かった。
コロンやクード達と話しているとしばらくしてシサが店の中に入ってきた。
「オーナー!」
「シサ? どうしたの?」
入口の辺りから声を掛けられたのでシサのところへ向かうとーーーーーーーー
ーーーーーーーーアリオン王子が護衛を引き連れてシサの後ろに立っていた。
シサの後ろにいたアリオン王子が私の前へくる。
「エルティア! やっと見つけた! まさかこんな田舎に隠れているとはな」
「……アリオン様」
私は久しぶりにアリオン王子と対面した。
もうゲームとは違う展開になって安心していた私は、まさかアリオン王子が尋ねてくるなんて思ってもいなかったのでひどく動揺した。
「エル? どうしたんだ?」
「エルの知り合いら?」
戻ってこない私を気にしてクードとコロンもこっちへきて、アリオン王子と対面した。
「なんだ、こいつら。僕の顔を知らないのか?」
王族の絵姿は国内に広まっており、よく顔を知られているので、アリオン王子は二人の反応に眉をひそめた。
「クード、コロン、このお方はこの国の王子のアリオン殿下よ……」
「えっ、王子!?」
「王子ら!!」
私の言葉を聞き、二人はとても驚いた。
「……こちらのお客様は他国の方なのでアリオン様のお顔を存じ上げません。ご無礼な態度をお許しください」
「君に免じて許してやろう」
「……ありがとうございます。ところで、今日はいきなりどうされたのですか?」
私は動揺を悟られないように平静を装ってアリオン王子に話しかけた。
「エルティア、僕は直々に君を迎えにきたんだよ! 僕ともう一度婚約しよう。婚約して一緒に王太子を目指そう!」
「えっ! 婚約!?」
「エル、結婚するら?」
「…アリオン様はユーディットと婚約されたのではないですか?」
ユーディットと婚約するって私と婚約破棄をしたのに、アリオン王子はいきなり何を言い出すのだ。
「エルティア、嫉妬してるのかい? 君はなかなか可愛いところがあるじゃないか。心配しなくても大丈夫だよ。ユーディットとはもう婚約破棄をした。彼女は王太子を目指す僕には相応しくなかった。エルティア、君は僕のことが大好きだっただろう? だからこうやって僕がわざわざ君を探しにきたのはとても嬉しいだろう?」
「……」
まさかユーディットとも婚約破棄をするなんて……。
「さぁ、今から一緒に王都に戻って、婚約を結び直そう! そして僕が王太子となって、いずれはこの国を治めていくんだ」
「……私はオルレアン侯爵家を追放された身です」
念願のカフェをオープンして楽しく自由にしていたのに、もう一度アリオン王子と婚約するなんてたまったもんじゃない。
「そんなの心配しなくても大丈夫だよ! 何より僕がついているし、僕が王太子になって王になるのをオルレアン侯爵も望んでいるんだよ!」
「……」
遠回しに言っても伝わらない……。
なんて伝えたらアリオン王子は諦めてくれるのかしら。
「……コロン、急いでデイカーを連れてきてくれ。エルの緊急事態だ」
「わかったら」
アリオン王子と私のやりとりを横で聞いていたクードが小声でコロンに話しかけ、コロンは急いで外に向かった。
「エルティア、どうしたんだ? 僕がまた君と婚約するのが嬉しくて声も出ないのかい? しおらしいなぁ~さぁ、僕と一緒に王都に戻ろう!」
私が返答に困り、黙って考えていると、アリオン王子が私の腕を掴もうとした。
「強引にエルを連れて行こうとするのはやめてください!」
それを見たクードがアリオン王子の手を止めようとする。
「なんだお前は! お前には関係ない。他国のものでも邪魔するような無礼な者はとらえるぞ! おい、連れていけ」
アリオン王子の声掛けで後ろに控えていた護衛が前に出て、クードを捕らえようとした。
「クードを捕らえようとするのはやめてください! 私は一緒には行きません」
私はとっさにアリオン王子と護衛に向かって言った。その声でクードを捕らえようとしていた護衛の手が止まった。
「エルティア、何を言っているんだ!? だって君は僕のこと大好きだったじゃないか!! 僕とまた婚約できるんだよ!! とても嬉しいことじゃないか!! さぁ一緒に行こう!!」
アリオン王子は信じられないとばかりに一方的に捲し立てて、私の腕を掴んで連れて行こうとした。
「ちょっと待ってくれ、その手を離してくれないか?」
その時、入り口の方から声が掛かかり、アリオン王子が反射的に私から手を離した。
声のする方を向くと、デイカーが見知らぬ男性とコロンと共に店に入ってきて、こちらに向かって歩いていた。
デイカーはなぜか今まで見たこともない煌びやかな服装を身に纏っていた。同じく、一緒にいた男性も煌びやかな貴族のような服装をしていた。
そのせいなのか、デイカーはいつもの親しみやすい雰囲気とは違う、威厳のある華やかな雰囲気を醸し出していた。
そして、デイカーはアリオン王子から私を庇うように私の前に立った。
「なんだ? お前は? さっきのやつのように捕らえられたいのか?」
「私はエルティアと将来を見据えて付き合っている。その彼女が連れて行かれてしまうのを黙ってみていられない」
「……お前は僕がこの国の王子と知って、それを言っているのか?」
「そうだ」
「貴様がどんな分際なのかは知らないが、この国の王子である、この僕に向かって無礼じゃないか!」
アリオン王子はデイカーの醸し出す雰囲気にやや圧倒されているようであったが、怯まず王子の威厳を見せつけてきた。
「……名乗っていなかったな。私はデイカー・ラデュレラという」
「……デイカー・ラデュレラ? ……そういえばラデュレラ王国では最近王子がS級冒険者になって、王太子に立太子したと……」
思い出したようにアリオン王子が呟いた。
「そうだ。それは私のことだ」
「……そんな……僕が知らないうちにエルティアがラデュレラ王国の王太子と恋仲になっているなんて……」
「だから、エルティアは連れては行かせない」
「……」
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「……帰るぞ」
そして、アリオン王子は肩を落として帰って行った。
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