寵妃にすべてを奪われ下賜された先は毒薔薇の貴公子でしたが、何故か愛されてしまいました!

ユウ

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14君がいない王宮③~エルバートside

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水害が日増しに酷くなり、これまで水問題がなかったのに水害で国が危機的状況になった。
薬草は育たず、残った薬草は残りわずかで同盟国にも見放された状態でどうすることもできなかった。

なんとかしなくては即位して一年も満たない状態で国が沈む。


「アラクネは何をしているんだ!」

「現在執務に追われております。聖女の公務も併用して行わなければならないのですが…日に日に信仰する者が」

「そんな話は聞きたくない!」


上級ポーションがない状態で日に日に衰退する騎士達。
王都では水による中毒が広まり、商人が国を捨てようとしている。


「このままで我が国から大量の人員がいなくなります」

「やむを得ない。門を封鎖しろ」

これ以上国から人員を外に出すことを許してはならない。

「どのような理由で封鎖するのですか。平民はともかく頭の良い商人貴族は納得いたしません」


「国を出る際に出国料金を上げろ…普通の商人や、戦後貴族も金がないはずだ」


戦時中なら色々理由をつけて封鎖できるだろう。
けれど戦後では難しい。

しかもまだ王として認められていない。
嘆かわしい事に王位を引き継いで日が浅い事もあるが、最近は何所の派閥にも属していない連中までも従おうとしたない。


このままでは本当に私の立場は――!


こんな時エリーゼがいたら。


『殿下、まずは一つずつ片付けましょう。私もご一緒に』



私がどんなにツライ状況の時。
父上に難題を押し付けられた時も、上手く行かないときも。


『殿下、少しお休みください。そちらは私が…』


『代筆は私が行いますのでお休みください』


こんな時エリーゼであれば私を支えてくれる。
公務がどんなに大変でも私に寄り添ってくれていたのに。



「陛下!」

「何だ…」


意識を飛ばしていた私は現実に戻る。


馬鹿な、今更どうなるというんだ。


エリーゼがいてもこの状況は変わらないんだ。


なのに、こんな時彼女がいたらなんて思ってしまう。

アラクネではなくエリーゼだったらなんて。

いなくなってから私はずっとエリーゼの事ばかり考えているのだから。


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