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4.乳兄弟
しおりを挟む国外追放の身になった俺達は早々に王都を出ることにした。
愛馬の元に行くともう一頭馬が繋がれていた。
「どうしてシルクが」
アイリスの愛馬シルクが繋がれていたのだ。
「お嬢様!」
「ロビン!」
アイリスの傍付きの侍女のロビンが現れる。
「お嬢様、私も一緒に連れてってくださいませ!」
「けれど!」
「ちゃんと両親には勘当してもらいました!くれぐれもお嬢様によろしくと…」
「いや、ちゃんと勘当ってどうなんだ」
ロビンは男爵令嬢の長女だ。
このままアイリスについて行けば家族に迷惑がかかるから家族と縁を切ったのだろうが。
「ご心配ありません。跡継ぎは弟がおりますので」
「そうではなくて…」
「アイリス」
既に荷物を持ってきてる時点で無理だろ。
追い返すような真似はできないだろうと思ったのだが。
「ユーリ様ぁぁぁぁ!」
「は?」
俺の乳兄弟のジャックが何故か大荷物を背負って現れた。
「おい、何だ、その荷物は」
「旅に出るのですからこれぐらいは必要ですよ」
いや、俺が言いたいのはそう言う事じゃない。
背中に鍋も背負っているし、明らかに不審者のように見えるんだが。
「このジャック・オークルは地獄の果てまでお供いたしますぞ!」
「いや、俺はもう勘当された身だ」
「ええ、聞いておりました。庭で隠れてこっそりと」
盗み聞きって言うよな?
何やっているんだ、この馬鹿は!
「しかしお任せを!ちゃんと国外に出る為に船も取ってあります。勿論豪華客船です」
「いや、国外追放になって何で豪華客船?俺達は旅行に行くんじゃないんだぞ」
「そうですね!愛の駆け落ち大作戦です!」
「…ジャック、貴方は馬鹿ですわね」
ロビン、よく言ってくれた。
そうだ、この勘違い馬鹿に言ってやってくれ。
「愛の逃避行ですわ!」
「そこなのロビン!違う気がするのだけど」
何かが根本的に違う。
しかもこの二人はある意味似た者同士だな!
「さぁ、急ぎましょう。向かう先は隣国のシメリス帝国に参りましょう!急いでアシュレイ公爵家には連絡しておりますので!」
「おい…」
シメリス帝国のアシュレイ公爵家。
伯母の嫁ぎ先だ。
「俺は勘当されたんだぞ」
「はい!ですから奥様の姉君にしばらく匿っていただきましょう!」
だから何でそんな発想になるんだ。
まぁ、シメリス帝国に行くつもりはしていたから問題はないんだが。
「さぁ、参りましょう!」
「ロビン」
何だか先行きが怪しくなるのは気のせいだろうかと思うのは俺だけだろうか?
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