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第一章
19コルセット
「おお!苦しくない」
コルセットを変更すると服飾店にて採寸をされる私。
「カレン先生!動けます」
「当然です。貴女の為に柔らかいコルセットにしたのですから」
まるで締め付け感が少なく息がちゃんとできる。
「昨日のコルセットは動きにくいし、食事なんてできないし、気絶しそうでしたよ」
「コルセットの改良が必要なのは解っていたのですが」
「ジルベスター嬢。仕方ないわ…体を美しく補正するものだもの」
体を美しくさせるために締め付けるのか。
「でもそれで体調が悪くなったら意味ないと思うけど」
「お嬢様!」
「だって、こんな締め付けされたら死んじゃう。子供のうちから体に負担をかけると成長に悪影響が起きるってドクターゲロが言っていたもの」
無理に体を締め付けて動くなんて体に悪い。
「貴族のご令嬢が細身で体が弱いのもコルセットの所為じゃない?これじゃあお茶をしている時に倒れるわ」
「否定できませんわ!私はなんて事を…盲点でしたわ」
「お嬢様!言い過ぎですわよ」
でも、こんなに締め付けられたらお茶も楽しめない。
食事だって味が解らない。
「綺麗な服を着てもできるだけ長く着ていたいはずです!でもコルセットが苦しかったら長く着れないし、早く服を脱ぎたいと思います」
「それは…」
「私はダリア様が下さった洋服と帽子をできるだけ長く着ていたいです」
初めて綺麗なワンピースを着せてもらった。
ダリア様の大事な思い出の詰まったワンピースを私のサイズに合わせて作り直したと言ってらした。
「特別な服だからこそ長い間着ていたいと思います」
「お嬢様」
あくまで私の言い分だけど。
でも、綺麗な洋服を着て違う自分になれる。
「靴だって私が歩きやすい様にわざわざ作って貰ったんです。この靴は世界に一足しかないんです」
特別な服と靴。
でも少ししか着れないなんて可哀想だ。
「服も靴も大事にすれば長い間一緒にいてくれる」
私にとって特別な洋服だったのだから。
「感動しました!」
「へ?」
「私はずっとコルセットに関して思う事がありました。お嬢様のおかげで覚悟が出来ましたわ!」
ジルベスターさんが私の手を握る。
何故か、涙を流して興奮しているのは何故?
「私は次回のショーにお嬢様にモデルになっていただきたいですわ!」
「「は?」」
「私はお嬢様のおかげでようやく気づきました!」
私は解らないままに二人に沢山の下着を試着させられた。
「これですわ!」
「体にフィットしていますわね。ふくよかな体型の方もドレスをすっきり見せられますわ」
二人は嬉しそうにしているので良かったとも思ったが。
「コルセットだけではもったないと思いませんか?」
「そうですわね?折角ですからお嬢様にモニターになっていただくべきでは?」
嫌な予感がした。
なんとなくだが、二人のニヤニヤ笑う笑みに冷や汗を流したのだが。
「ダイエット計画ですわ!」
「ええ」
「は?」
二人の笑顔に私はこの後地獄の計画に付き合わされることとなった。
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