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第二章
47欲望の果てに
「本当にしぶとい事」
まるで小説に出て来る悪女のような表情で見下すダリア様。かっこよくて
でも、美しい。
「おい、グレーテル。頼むから見習うんじゃないぞ」
「でも…いい」
「良くないからな」
鞭を構える姿がすごくかっこよくて憧れる。
「私はずっと貴方を疑っていました。グレース夫人の死にも…当時出産を終えても入院を長引かせ、転院させたとうですね」
「何を…」
「当時の主治医は事故で亡くなっていますわ。いいえ、事故に見せかけて殺されている。だけど、馬車の御者は生き残っていたそうですわ。そのお孫さんにお話を伺いましたの」
「御者は記録を残していたそうだ。当時病院でグレース夫人の出産に立ち会った者を見つけましたの。鑑定もしましたが、グレース夫人のご息女が誰かなんて…その後貴女がどんなあくどい真似をしたか」
「なっ…」
「大丈夫ですわ。寝たきりになっても刑罰は受けられますわ。空気の悪い暗闇の中で死ぬのを待ちながら反省して余生を過ごすのだから」
「私は…そんな」
「貴女は実の姉であるグレース様の婚約者を奪い駆け落ちをしたけど計画性もなく行きあたりばったりで何一つ上手く行かなかった」
「やめ…」
逃げたくても体が動かず、聞くしかなかった。
「邸の財産を持ち逃げして駆け落ちしても、お金は尽きて惨めな生活をせざる得なかった。対するグレース夫人は良い夫に出会った。家を立て直し夫婦二人三脚で家を建て直して女伯爵の地位までも得た」
「やめて…」
「不幸が遅い、グレース夫人の旦那様は亡くなられましたが。多額の遺産を残した。自分は貧乏暮らしで惨めな暮らしをする一方で姉はどうかしら?」
自尊心の強いあの人にとってこれ以上の屈辱はないだろう。
だけど、どうしてこうも憎むのかしら。
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「ちが…」
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「違う…」
「どんなどん底で苦しくても前向きなグレース夫人は慕われていた。だから奪おうと思ったそして亡くなったグレース夫人に最高の復讐は愛娘を苦しめる事」
「グレーテル、耳を塞いでくれ。これ以上は聞いて欲しくない」
私の両耳に手を押さえ聞こえないようにするが私は大丈夫だ。
「平気です」
「グレーテル…」
ルシウス様が私の心を心配してくださっている事は解るけど。
でも聞かなくてはならない。
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