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第三章
40.囚われの姫として~シャロンside
しおりを挟む両親と言葉を交わしたのはその日が最後だった。
その後すぐに私は領地に強制的に戻されるこちとなった。
牢屋よりもいくぶんかマシかと思ったが、二十四時間監視の目と、住まいは古びた邸で、私の部屋にある調度品は全て取り上げられ、貧相なベッドが置かれ小さな窓があるだけだった。
窓には魔法道具で結界を敷かれ、鎖が巻かれている。
内側から壊すことはできなかった。
「まるで囚われのお姫様だわ。魔女はあの女だわ」
か弱く美しい私を冤罪で捕らえるなんて。
あの女に皆騙されているのだわ。
きっと、公爵家の力を使ったのね?
ずっとしおらしい振りをしてとんだ悪女だわ。
でも、魔女は最後に裁かれるのだから。
エイミールも、ガーナおば様も私を助けに来てくれるはずよ。
だって私はお姫様なんだから。
最後は魔女は火あぶりの刑になって私は囚われの身から救われるのだから。
なのに…
どうして!!
「何故、エイミールは私に会いに来ないの!どうしてハント家は私を助けてくれないの!」
時が過ぎるにつれて私は焦りを感じた。
囚われの身の暮らしはとてもつらく、精神的も追い込まれていた。
食事は固いパンとスープだけ。
お風呂にも入れず、ただひたすら部屋の中で一人。
常に監視する騎士達の視線は酷い物だった。
何かを話し掛けても無視をされる始末で、これ以上ば耐えられなかった。
「ちょっと、私に手紙は」
「外部からの接触は禁じられている。そもそも罪人に手紙なんて来るか」
「そんなはずはないわ…エイミールは、ハント侯爵家は!」
私を助けだしてくれるはずだと信じている。
だから――。
「ハント侯爵家?何を馬鹿な事を言っているんだ」
「すでにハント家は侯爵家から降格され子爵家になっているのだというのに…呆れたな」
「は?」
子爵家ってどういう事よ!
「まぁ、見るからに頭の悪い女だ。あんなことをしたのだから当然だろう」
「嫡男は公爵令嬢を長年に渡り虐げ、我が身可愛さに魔獣の元に突き飛ばし殺そうとしたのだからな。帝国の民の多くが目撃している故に、非難、中傷の荒しだ」
「今回の事件で、ハント家は責任を取らされ、家宅捜査を余儀なくされた。そうでなくともハント家の医師がこれまで科患者から金を巻き上げる為に医師として違法行為をしていた事が明るみに出たんだからな」
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「そんな…ありえない!」
ハント侯爵家は名門で皇族と親族に当たる。
エイミールは皇太子になれるはずだと言われたのに!
なのに何故?
「そんな事…」
私が絶望する中、もう一人の騎士が入って来る。
「面会だ」
「え?」
「五分だけです。よろしいですね」
「はい」
現れたのは、疲れた表情をしたエイミールだった。
やっぱり嘘だったのよ!
エイミールが私を助けに来てくれたのだから。
私はここから出られるのだわ!
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