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第一章国外追放
11.牧場
それから一週間。
ここでの暮らしも慣れて来た頃、次なる作戦を計画していた。
「やっぱり家畜の前に牧場が欲しいかも」
庭付きの家を購入したが、牧場を作る為には土地を拡大しなくてはならない。
「田畑を耕すにも家畜は必要だし」
田畑を耕す道具は値段が高い。
昔からの使われている農具ならば費用がかからない。
「やっぱり、昔の知恵を使うのが一番かな」
前世でも経験したことが有るが、農業の道具は手作業の方がいことも多い。
特に精米機等は機械ではなく手作業の方が米の品質を保てる。
一度に田畑を耕すにには、乗用田植機が重宝されるが、似たようなモノを作ることも可能だった。
「昔の知恵をお借りします」
天に向かって手を合わせてながら、昔の人の知恵を借りることにする。
「とは言え、家畜を買う為に費用を溜めたいけど…牧場を破格の値段で手に入れる方法はないかな」
牛や馬を買う為にもスペースが欲しい。
その内羊に山羊を飼っいたいとも思っているし、できるだけ広い牧場が欲しい所だった。
「どうしたんだ?唸って」
「あ、フレディー」
最近毎日のように遊びに来るフレディーにアーデルハイドは心配になる。
遊び歩いてていいのかと。
「何だ?トイレなら我慢するな」
「デリカシーがないわ」
「そうか?それよりも出かけるぞ。今日はこの近くでイベントをしているんだ」
ウキウキしたフレディーに首をかしげながらも、出かける準備をしていた。
「ここら一帯を取り仕切っている男爵はお祭り好きでな。勝負事をして買ったら色々商品をくれるんだ。運の良い奴は名馬を手に入れたこともあるんだぞ」
「へぇ―…」
その時、アーデルハイドはひらめく。
「ねぇ、例えばだけど」
「うん?」
「牧場がもらえたりとかする?」
辺境地では時折使えない土地よりも足の速い名馬の方が価値があったりする。
「あるぞ。ここら一帯は処分に困る家や土地があるからな。男爵は主有件を持っているし」
「本当?」
「おかしな奴だな。使えない土地なんて邪魔なだけだろ」
都会ならばとにかく、辺境地では土地の値段が安く。
年老いた住人が多い為、空き地に空き家が残っている事が多かった。
「処分に困った土地とかは沢山持っていると…うぐ!」
「今すぐ行きましょう!」
「おい、どうした?」
フレディー胸倉を掴みながら今すぐにでも交渉に向かった。
「何?賞品に土地が欲しい?」
「はい、牧場が欲しいんです」
「牧場ね」
フレディーにお願いしてここら一帯を取り仕切る男爵の元に来た。
「まぁ、廃墟に近い土地があるにはあるが…今日のイベントで勝てば譲ってもいい」
「本当ですか!」
「待て待て!内容を確認せずにいいのか!」
前科がある為、フレディーは心配になる。
以前のゴーヤジュースとは比べ物にならないかもしれないのだ。
「私はお祭りが好きでね。特に賑やかなお祭りが大好きなんだ」
「私もパレードは大好きです。特に野外のお祭りは…」
「気が合うね。そうだ。人生には刺激が必要なんだ!しかし、こんな辺境では娯楽が少ない。そこで本日は皆が楽しめるイベントを企画しただ」
「どんなのですか!」
「ああ、大食い大会だ。ただし食べるだけではダメだ。その食材を全て当てなくてはならない。失敗すればペナルティーもある…この島をどれだけ愛し、農家の作物をどれだけ愛しているかを競うのだ」
「何だそれ」
訳の解らないレースだと思ったフレディーだったが…
「素晴らしいですわ。なんて愛国精神あふれるのでしょう。是非参加させてください」
「よし、見事一位になれば牧場なんてケチは言わん。家畜もあげよう」
「ありがとうございます!」
なんてラッキーなんだろうか。
追放されてからは恐ろし程の強運に恵まれている。
祖国にいた頃は不幸続きだったのにと思う、アーデルハイドはルンルンだった。
「おい、いいのか」
「何言っているの、ただ飯食べられて、参加費用はいらないのよ?しかも島のご当地グルメを食べられるのよ!」
「そうだが…必ずしも美味しい物ばかりじゃないぞ」
「いいの、いいの!」
本当に大丈夫だろうか?
フレディーは心配で仕方なかった。
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