婚約者に冤罪をかけられ島流しされたのでスローライフを楽しみます!

ユウ

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第四章幸福と不幸は紙一重

14.不安

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ブランターノ家にて。

アーデルハイドとステラは何時ものようにジャンに招待をされていた。


「今日は随分遅いね」

「うむ、何時もなら漁師達が魚介類を運んでくるはずなのだが。折角いい酒が手に入ったんだが」

ジャンは新しい酒を用意し、新鮮な生魚を楽しむ予定だったのだ。


「何かあったのかね?」

「天候は良いですし、少し遠回りをしているのかしら?」

「ならいんだけど…なんていうか嫌な予感してね」

ステラはフレディーと同じぐらい勘が鋭かった。
普段なら、とっくに邸に来て魚介類を運んでくるはずなのにどうしたのかと不安になる。


「それに今朝から、嫌な事が立て続けに起こってね」

「嫌な事?」

「ああ、カップの取っ手が取れたり、靴紐が破れたりと縁起が悪いんだよ」

「それは気にし過ぎだろ。歳はとりたくないな」

呑気に大笑いをしているジャンは気づいていない。
ステラの米神が引きつり、背にはフライパンを握られている事にジャンは気づいてない。


「今は、皆さんを」

「そうだね。とりあえずこの馬鹿をとっちめるのは後にしておくよ」


アーデルハイドは後からジャンを殴る気満々である事に気づいたが、今は漁師達の事を心配していた。


「失礼します旦那様」

「なんだ?」

「医師の皆様がいたしてます」


使用人が声をかけ、内科の女医達が来ていることにビクつく。

「ジャン、アンタ!」

「待て待て…別に月に一度の健康診断をサボったんじゃないぞ」

「どうせ血液検査を受けるのが嫌だったんだろ!朝食を抜いて血を抜かれるからね」

「いや…その」

しどろもどろになるジャンを見れば図星であることが十分に解った。


「ちょうどいい。今から血を抜いてもらいな」

「そんな!今から刺身と酒を楽しむつもりだったんだぞ!最高級の牛肉も用意して漁師達やペトロと一緒に乾杯する予定だったんだ!」


「お黙り!アンタ血圧が高いって言われたばかりだろ!この際、食事制限をしな」

「生きがいを奪う気か!なんて酷いんだ…私は食べる事こそ至福の時。私から食べる情熱を奪う気か!」


子供のようなやり取りが繰り返される中使用人は困り果てていた。
すると他の使用人が慌てて入って来る。


「旦那様、フレディー様とペトロ様が火急の用事でいらしています」

「何?珍しい組み合わせだな」


二人は、離島の方にいるはずなのにどうしたのだろうかと思うアーデルハイドだったが…


「ハイジ!」

「姫さん!」


らしくもなく焦った表情で現れた二人に不安を感じた。


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