今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!

ユウ

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第一章逆行した世界

1.目覚め





風が揺れ、心地よく感じながら誰かに名前を呼ばれている気がした。


「マリー、起きなさい」


「ん‥」

肩を揺すられ目を覚ます。


懐かしい名前で呼ばれたと思いながら鏡を見ると。

「は?」

鏡に映るのはあの頃の自分だった。


まったくもって意味が解らなかった。


「まったく、長旅だったからって眠り過ぎよ」

「無理を言う出ない。マリーはずっと領地にしたんだぞ」

「お義父様…」


何故か体は小さくなっていて年齢は八歳ぐらいだった。

しかし訳が解らない。
実はマリーは二かい死んでしまっているのだった。

一度目はマリーとしてこの世を去り。

二度目はこことが異なる世界で人生を終えた。

そして三度目は何故か逆行してしまっているのだった。


「やっぱり、マリーには無理ではないか?」

「私もそう言ったのですが、サングリアが公爵家の後継ぎは長女である自分がなるべきだと言いまして」

「えっ‥」

何を言っているのだろうか?
マリーは滝のように汗をダラダラ流して動揺した。


一度目の人生では公爵家の後継ぎはマリーと決まっていた・
とはいっても中繋ぎであり、婿養子を取る形に話しが進んでいたのだったが、あの事件でそれも叶わなくなったのだ。

それを何故今更?とも思った。


「私もマリーが王太子妃は荷が重すぎると思ったのですが…どうしてもと言って聞かず」

「困った物だ。王家はどちらでも良いと言っているが…マリーを手放したくないのだがな」

祖父、ジョットはマリーを溺愛していた。
王都から離れ一緒に暮らしていたので、離れて暮らしているサングリアよりも愛情は強かった。


「マリーはこの通り駆け引きなんぞできん。侯爵以下の男を婿にして領地で暮らす方幸せなんじゃが」

「お義父様…」

ちなみに婿の候補も決めていたので出ショックを隠せなかった。


どうしたことだろうか?
一度目の人生では姉が婚約者として選ばれていたのに。

疑問を抱きながらも、もしかしたらあの時は無理をしていたのだろうか?


「王命なら断れないですよね」

「うむ…」

「でも、先方が断ってもらえばいいですよね!」


「は?」

マリーの言葉に母は素っ頓狂な声を上げる。

「王宮にはより取り見取りの御令嬢がいるのに私みたいな田舎娘なんて珍味ですもの!」

「マリー?」

「殿下の方から婚約解消をしたいと思われますわ!」


一度目は貴族令嬢として育つも田舎で自由に育ち、二度目は庶民として育ったので性格がかなりぶっ飛んでいた。


「お義父様、私の娘にどのような教育を」

「のびのび育てたぞ?」

「自由に育て過ぎです!」


定期的に様子は見に行っていた。
その間も特に変わった様子はなかったはずだが、何があったのかと思いたくなった。


「とにかく…」

「マリー!」

その時だった。
母の言葉を遮るように現れたのは姉のサングリアだった。

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