今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!

ユウ

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第四章.魔法学園

24.学生寮


王立魔法学園では、全寮制だった。
学園内のシステムは身分に囚われずに切磋琢磨することを第一として、寮もランク分けされている。


つまり、下級貴族であっても在学中に成績が優秀であれば設備の整った寮に入ることができる。

逆に生活態度や成績が悪い生徒は、高位貴族であっても逆もあるということだが、通常は中級貴族が住まうような寮に入ることからスタートする。


マリーの住まう寮は錬金術科ということもあり、ロゴハウスのような作りだった。
庭もあり、小さいが温室も設置されていた。


錬金術科は自らの手で寮をリフォームする許可できているが、すべて手作りで行うことが義務付けられていた。
住まいも彼にとっては学びの場ということだった。



「わぁー…素敵」

「ありがとうございます。さぁ入ってください」


最初こそは貴族が住まう寮なので身構えていたが、外装も中身もこじんまりとしていて懐かしさを感じた。


(何故かしら、すごく懐かしい…)


庭を見ると、アネットが済んでいた村と雰囲気が似ていて居心地が良かった。

木造でできた寮内は、立派なかまども設置され。
いったりとくつろげるソファーに揺り椅子にも置かれていて、庶民の家のようだった。


「ここは寮ですよね?」

「ええ、でも、錬金術科の生徒は寮内をリフォームすしていいし、錬金術を学ぶ一環として家具は手作りすることになっているの…とはいっても材料を集めてポン!だけど」

「え…すごいです!」


学園内では魔法科が花形とされており、錬金術科を馬鹿にする生徒も少なくないが、アネットは錬金術も立派な魔法ではないかと思っている。


「私は魔力がほとんどないから、魔力が少ない人でも魔法が使えるようにしたいんです!錬金術は誰でも魔法使いになれる素敵な魔法なんですよ」

「はい、素敵だと思います」

「やっぱりキャンドルさんは優しいですね!」


自分の理想に賛同してくれるアネットに嬉しそうに微笑むマリーは嬉しくて仕方なかった。

貴族しか魔力がなく、魔法を未だに独占していることを悲しく思っていた。

ならば平民でも魔法が使えるようになればいいと思った。
その為に錬金術を身近にあればいいと願ってきた。


「キャンドルさんなら解ってくれるって思ったんです」

「そんな…私は」

「かしこまらないでください。私は見ての通り田舎娘ですし!故郷は辺境地だったから気を使わないで欲しいです」

「あっ…はい」


無理な話であるが、サバサバした性格のマリーに少しづつであるが気を許していたアネットは嬉しくなる。


「そうだ、お茶を淹れましょう。実は今日の日の為にこっそり持って来たんですよ…ムフフ」

「え?何ですかそれ?」

小さな小瓶を棚から出す。


「フフッ特性の蜂蜜です、伯母からくすねて来たんです」

「くすねた?」

「私の伯母は育ての親なんですけど、甘い物ばっかり食べるのを怒って没収されたんですけど…こっそり持って来たんですよ!」

「まぁ、マリー様ったら」

同い年であるのに子供っぽさが前面に出るマリーをおかしく思いながら笑い合った。



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