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最終章.自称悪役令嬢の果て
17.マリーの苦労
ずっと気になっていた。
マリーがアレクシスに対して控えめだったのか。
その意味は、いずれ現れるかもしれない運命の相手が現れた時の事を考えていたのだと。
「マリーはずっと苦しんでいた…それすらも気づかないのか!家族を愛し、お前の事すら憎まなかったのに!どんなに見た目が美しくても、醜い!」
「何ですって…」
「過去の私がお前を選ばないのはそんな醜さに嫌気がさしたのだろう…だが未来とは一つではないはずだ今の私は私が望んだ結果だ!」
「違うわ。こんなの間違いよ…私こそが!」
アレクシスの否定に納得などできるはずもなかったサングリアにジョアンナは容赦のない言葉を伝えた。
「本当に馬鹿な人…大人しく領地でそれなりに振舞えば、貴方は時期公爵だったというのに。王太子妃よりも栄華を得ることもできましたのよ?」
「何を…」
「王太子妃は決してすべてを手に入れることはできませんわ。政治の決定権は陛下と宰相が握っておりますし、財政だって決して豊かではありません…ドレスだって公爵家の方がずっと贅沢できます。現に王妃陛下は質素な暮らしをしています…煌びやかなドレスは全て先代からのお下がりですもの」
「嘘よ…じゃあ」
「王太子妃時代は勉強付けで、剣術や乗馬のお稽古をして。王妃陛下の指導を受け慈善活動を行い。パーティーでも慎ましやかな妻を演じなくてはなりません…命を24時間狙われるので護衛が監視する事もありますわ」
サングリアが思い描く王太子妃とは全く異なり雁字搦めな生活を告げられる。
マリーはちやほやされていると勘違いしていたのでその分ショックは大きかった。
「けど!」
「実際マリー様は剣術の稽古に、乗馬や、政治の勉強を叩きこまれましたわ。まぁ、幸いにも好奇心旺盛で知識を増やすのがお好きだったようですから?」
マリーが苦痛を感じなかったのは講師が早い段階でマリーに適した教え方をしたおかげもある。
王宮に缶詰になっても体を動かす名目で乗馬をして遠出をしていたが、これも訓練の一つだったのだから。
本人は気づいていなかったが…。
「マリー様は大変な公務の合間に勉学にも励んでましたのよ?私の指導にも食いついてきましたわ…貴女がその昔逃げ出した作法もしっかり身につけましたもの」
「嘘よ!こんな出来損ないが…」
マリーを認めようとしないサングリアだったが、風がサングリアを拘束した。
「あああ!」
炎を纏っていたサングリアは風に囚われ炎が逆噴射してしまった。
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