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第一章
22善意故に
しおりを挟むお父様は若い頃から人が良すぎた。
しかも見返りなく助けた相手が大商会や貴族だったりととんでもない身分の人が多かった
ランフォード家を出て直ぐに隣国で船旅にてお父様はある女性に出会ったとか。
「随分具合が悪そうで、声をかけたらその女性が高位な身分の女性だったんだ」
「はい?」
「公爵夫人だ。国王の妹君で我が国では最も身分の高い女性だ」
我が国で最も身分が高い女性。
第一王女のエリアナ様。
国王陛下は先代国王と側妃の産んだ子供で、エリアナ様は王妃様の実子で我が国では一番身分が高い女性と言われている。
「エリアナ様は子供が出来ず姑様に随分と苛められていたそうだ。鬱状態になっていらした」
「なんて事を…」
「だが、エリアナ様は故意的に鬱状態にされ、船の上で殺す計画が行われていたんだ」
「えっ…」
なんて恐ろしい事を。
相手は元王女殿下の暗殺計画を企てるなんて重罪だわ。
「顔色を見て毒物によるものだと解った。まだ症状はまだマシだった」
「お父様がお助けしたのですか」
「ああ、幸いにも私に同行していた薬草師がいたのが幸いだった」
お父様は機転を利かせて、エリアナ様を救い、尚且つ犯人を炙り出してと聞かされる。
「その後、エリア様を王都までお送りした時に身分を知らされたんだが…その時に解任されている事を知った」
「お父様…」
これは、流石に当然と思った。
爵位を賜らざるを得ないと言うしかないわね。
「その後前公爵夫人も頭を下げられてしまってな…後から知ったが、前公爵夫人も悪い方ではなかった」
「どういうことですか」
「社交界の悪い噂からエリアナ様を守る為に厳しい態度を取って悪い姑演じていた」
義母と義娘とは不思議だわ。
「血だけが絆じゃない。むしろ血よりも濃いかもしれない」
「そうですね」
血は水より濃いというけど、その逆もしかり。
義理を挟んでいても絆が生まれる物だと痛い程を理解した。
「それで肝心の公爵様は?」
「前公爵様に説教を受けたそうだ。暗殺計画をしたのは公爵様の侍女だ」
「なんというか…」
それはもう、相当怒っただろう。
「男とはなんとも解消の無いと思わされたよ」
「お父様は違います」
「だと良いのだけど…それで今回の功績で伯爵位を賜らなかったら侯爵位をとほんとんど脅迫された」
「脅迫ですか…」
でも、これぐらいしないと受け入れないわね。
その一方でランフォード子爵家はどうなるのかしら?
「君の考えている事は解っている」
「どうなります?」
「シェパードは継承の条件を満たしていない。故に子爵を引き継ぐのは無理だ」
「え…」
では、ランフォード家はどうなってしまうのだろうか?
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