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第四章
12軽蔑
私は汚い物を見るような目で見おろし証拠となりある物を見せた。
「これが私に真実を教えてくれました」
「それは我が家の家宝…何故お前が!」
ダニアが私を睨みつけるも。このペンダントを持つのはこの女じゃない。
この女の所為で。
お祖父様は殺された。
「全ては財産を奪う為、そして父を意のままに操り飼い殺しにする為に遺言も改ざんさせた。許されないわ」
「証拠ですって?」
「このペンダントの中に鍵が入っていたんです」
私は祖父の死の原因を知ることができたのはこのペンダントに填められている宝石は隠し金庫の鍵だった。
そこにダニアが自分を殺そうとしている事に気づいていたお祖父様は毒物を混ぜている事にも気づいていることも記されていた。
「そんなの証拠に…」
「証拠としては甘いでしょうけど裁判に提出できます。少なくとも筆跡鑑定をする事は出来ます」
「貴様!兄を売る気か」
「半分しか血が繋がってない。何処の誰かも解らない男に孕ませた汚らわしい男」
「は?」
私はこの二人を心から軽蔑する。
聡明で貞節を重んじる祖父はずっと苦しめられていた。
それでも領地を愛するが故に苦渋の選択を強いられた。
お父様もどれだけ苦しんだか。
「マリー、もう良い。これ以上言わずとも…」
「いいえ、私は法廷に立ち、これまで虐待されたことを訴えます。当時解雇したメイドに、ギルド達が証言してくださるそうですわ。神父様に修道院の院長先生も協力してくださいます」
「母親になんて…」
「私の母はアネシア様ですわ。生みの母は死んだのです。欲にまみれ、身の程を弁えず悪魔に魂を売って死んだのですわ」
そう、私に母親はいなかった。
ずっと私にとって親はお父様だけだった。
「お祖父様はどんな思いだったか。お祖父様の無念を私が晴らしますわ」
「マリー…」
「アンリ、私はこんな女です。汚らわしい女です」
半分でも血が流れている。
人の心を持たない女の血が半分も流れている。
「この世で最も恐ろしい女。そして醜い女の血を半分も」
「いい加減に…がぁぁぁ!」
「いい加減にするのはお前よ」
そこに颯爽と現れたのはお母様だった。
「本当に不愉快ね?馬鹿はしゃべらないでくださる?イライラするわ」
冷たい目でダニアを睨むお母様。
「マリーちゃん、貴女は勘違いをしているわ」
「でも…」
「確かにこの女の血を半分持っているけど。血など関係ないわ」
ぎゅっと私の手を握ってくれるアンリ。
他の皆さんもどうしてそんな優しい目で私を見るの?
元とはえいぞ私は母と兄を切り捨てようとしているのよ。
いいえ、罪人として裁こうとしているのに。
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