【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!

ユウ

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49.憧れの人





やっぱり王妃陛下は私が憧れた方だった。

物心つく前に母を亡くした私は、母という存在に焦がれた。

だけど、お父様はお母様を深く愛していたからこそ、再婚はしなかった。
何より再婚して子を得てしまえば私の立場が悪くなるのは明白だったのだと押して得てくださったのが王妃陛下だった。


優しくも厳しく美しい王妃陛下が好きだった。

憧れたのだ。

お妃教育で辛い日々を送りながらも王妃陛下は時には優しくしてくださって。


だからこそ、ジークへの態度も愛するが故に厳しくしたのだろう。


実子ではないから、後ろ盾もなく。
どうあがいても優遇されるのはティエゴ様だから。


「王妃陛下はティエゴ様をどうされるのです」


「痛い所ですわ。どんな馬鹿な子でも私がお腹を痛めた子です…あの子が物心つく前までは侍女から引き離され、共に過ごす事がを阻まれたのです」

「王弟殿下ですね」

「ええ、彼を傍仕えに命じたのも王弟殿下です」


国王陛下の弟君。


メディス伯爵は王弟殿下の血縁者でもある。
だからこそ、下位の貴族であっても格別の待遇でも許され。

私達の間に入る事も許されている。


「ティエゴはっ幼少の頃から体が弱く、エドガーが傍にいました。私もあの子と接する事が出来てからは学問を究め、多くを学び下々を思いやり、父を、兄を敬う様に言い聞かせて来たのです」

「実際、ティエゴ様は傲慢ではありません。思い込みの激しさはあれど、周りの人間に、耳を貸せる方です」


だけど、今回は完全に裏目に出てしまったのかもしれない。
王妃陛下は王位継承権をめぐって争い事をするのを避けたかったのでしょう。


「万一、ジークが貴女を取り戻そうとしても、ティエゴは譲ったでしょう。貴女への思いは幼馴染であり一番身近な友人でしなかない。あの子は兄を蔑んではないかった」

「はい、私の知るティエゴ様は…」

「ですが、あの馬鹿二人が入れ知恵をしているのは明白…ロゼッタさんを無理矢理な形で連れて来て、私に何の相談もなく婚約者にする等。いくら世間知らずでもありえません」


確かに温室育ちの所はあった。


「あの子は、貴女にどれだけ酷い事をしているか自覚が無いのです。すべて善意だと思い込んでいるのです。ですから少々思い知るべきですわ」

「何をなさるのですか」


「少し反省させるまでです…まぁ、既に自分がどれだけ未熟か思い知っているでしょう」


冷ややかな笑いに私は背筋が冷たくなるのを感じた。


「ですが私の息子を巻き込んだ、あの馬鹿二人にはもっと厳しいお灸を据えなくてはなりません」


想像したくない。


聞きたいような聞きたくないようなジレンマに私は襲われるのだった。


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