義妹ばかりを溺愛して何もかも奪ったので縁を切らせていただきます。今さら寄生なんて許しません!

ユウ

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26伝わった思い

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その後お茶会に参加しながらも居心地はあまり良くなかったがこれ見よがしに意地悪をされなかったのは団長さんのおかげかもしれない。


「奥様…私は感動しました。一生ついて行きます」

「グスン…なんてご立派な」



ジョナとエレナは号泣していた。
別に泣くような事ではないと思うのだけどね。


「いいえ、ご立派でしたよ」

「でもどうして…」

何故このタイミングで現れたのか疑問を抱く。


「シャドール侯爵夫人より事情を聞きまして。ジョイルからも手紙で」


そうだったんだ。
二人にも随分心配をかけてしまったわ。


「侯爵夫人は貴女の事を随分心配しておりました。勿論俺も…遠征等出ていなかったら」

「それは関係ありませんよ」


メリッサ様の恋愛事情には関係ないし。

「そもそも私は半人前でなければ多くの人に迷惑をかける事もなかったのだから」

「奥様…」


私がもっとしっかりしていればジョイルも苦労しなくて済む。
今も遠い地で商人達を説得しているであろうエセルバート様の為にも頑張らないと。


「それでエセルバート殿は…」

「はい、商人の説得で遠方に」

「魔の巣窟を妻に一人に任せて?」


「え…」


一瞬だけ団長さんの表情が氷のように冷たくなる。
普段は微笑みの貴公子様なのに、ものすごく怖い顔をしているな。


「なんて奴だ…信じられない」

「団長さん?」

「いや、気にしないでください。それよりも今後は何かあったら遠慮なく相談してください」


多忙の団長さんに申し訳ないのだけど良いのかな?
でも私一人で解決できることじゃないので相談する事にした。




それから三日。
再び私は正式にロベスペール家に招かれたのだった。



「本日は…」

「堅苦しい挨拶は結構。用件だけお伝えするわ」

「はい」


慰謝料の事だろう。
なんとか用意できたので全額持って来たのだけど。


「そんなはした金必要ないわ」


「ですが慰謝料の金額は確かに…」

「だからその慰謝料をお金ではなく別の方法で返していただくと言っているのです?その程度で済むと?」


「お待ちください!」

「侍女如きが何か言う気?」


私を庇う様にジュナが声を荒げるも相手は侯爵夫人だ。
下手に何か言うのは得策ではない。


「かしこまりました。何でもお申し付けください」

「何でもと言いましたわね?」

「はい、何でも致します」


ここで侯爵家の怒りを買うわけには行かない。


「なら体で払ってもらいましょうか」

「体…」

「でしたら私が…どうか奥様には」


「そうです。私が代わりに」


エレナが私を庇い前に出ようとするも侯爵夫人は。


「妹の不始末は姉が責任を取るべきでしょう?その体で支払っていただくわ」


体で支払うって何を要求されるのだろうか。


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