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第二章北方四島の絆
18文通相手
新しい仲間が増え、ナージャが初の女医として診療所を設立する事になった。
そこで問題が発生した。
医療道具は持ってきているらしいが足りない物が多すぎる。
現在医療は二つ存在する。
前世で言う東洋医術と西洋医術だった。
医療先進国では西洋医術が持てはやされていたが、俺は王太子時代から注目していたのは体を傷つけない医療だ。
手術を受けられない体の者もいる。
大病を患った場合にメスを入れる事はリスクが伴う。
ナージャの実家は西洋医術に優れていたが、これからは東洋医術だと考えていたそうだ。
俺もや注目していたのは。
「エラ皇女はお元気だろうか」
ルーティン帝国の第一皇女。
エセリラ皇女殿下は幼少期から病弱で五年前に病気が悪化した。
彼女は手術に耐えることができない状況で東洋医術が頼みの綱だったが、未だに彼女を救う薬が開発されていない。
彼女とは文通のやり取りをしていた。
俺の事も理解してくれて共に国を背負う立場同士で病床に臥す前はルーティン帝国に視察に言っては語り合っていた。
優しくも聡明で母親思いの優しい方だった。
姉のいない俺にとっては姉のように慕っていたのだが。
「フィルベルト様、いかがなさいました」
「レックか」
何時の間に執務室にいたんだ。
「シャルティア侯爵様から良い毛皮が届きましたので」
「見せてくれ」
箱に入ってる毛皮を見て思いつく。
「エヴァを呼んでくれ。寝具を作りたい」
「この毛皮でですか?」
もうすぐ冬に入る。
ダメもとでルーティン帝国に送ろう。
まぁ今の俺の立場では突っ返されるだろうが。
「赤字になっても良い。銀刺繍の職人を呼んでくれ。それからもう一つ用意して欲しい」
ダウンコートで収入が増えて新しい商品を開発した。
寝具の掛布団に羽根布団を考えていたが、最高級の生地を使い。
「後は彫刻師を」
「かしこまりました」
せめてエセリラ皇女に最高の寝具と置物を送ろう。
気やすめにしかならないが、もうすぐ誕生日でもあるのだから。
「しかし女性の誕生日プレゼントに寝具一式はセンスがないか」
乙女心が解っていないとよく言われていたが、こういう所がダメなのだろうか?
「フィルベルト様、準備ができました」
「ステラ、すまないな」
「いいえ、フィルベルト様は本当にお優しいのですね」
急いで作って貰ったので人員が足りずステラにも手伝ってもらった。
特に女性への贈り物には彼女の助言は必要だ。
「花はどうするか」
病人に百合はご法度だ。
天使の象徴と言われるのだが、天国に行くことを意味している。
しかもルーティン帝国ではその昔、嫌がらせで病気の皇族に百合の花を贈ったのだ。
意味は早くこの世から去れという恐ろしい意味がある。
「そうだラベンダーにしよう」
ルーティン帝国に限らず紫は王族、皇族の証だ。
特にラベンダーには花言葉に良い意味があるのだからな。
「この通りで頼む」
「かしこまりました」
食べ物はご法度であるが、薬草を沢山いれよう。
どうか優しい皇女殿下を元気づけられるように。
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