清く正しく美しくをモットーに生きてます!

ユウ

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第二章

24.没落した男爵家②

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アマンダは父親から伯爵以上の裕福な貴族と婚姻関係を結べと命じていた。
美しい容姿にのアマンダならば、貴族の令息を誘惑する事は簡単だろうと考えていた。


だが、父親も元は平民で男爵家に婿養子に入った身故に、貴族社会の本当の恐ろしさを知らなかった。

甘い汁だけ吸って成り上がっても、長続きはせず。
失脚した後も持ち直す為に必要な人脈づくりなんてしていなかったし、一番の落ち度は商業ギルドを敵に回した事だった。


貴族達にとっても商業ギルドは無暗に手を出していい存在ではない。
法律ではギルド職員や職人達に手を出すことは禁じられており、法を犯した者は重い罰を受けるが、一番の痛手は商売がせきでなくなることだった。


多くの貴族の中で資産家は、商業ギルドの協力により成り立っていた。
彼等を粗末に扱うことは、商売に影響ができるのだった。

特に下級貴族にとってはかなりの痛手だった。


「お前がこんな屑を誘惑などしなければ…こんな貧乏貴族を!」

「私だって知らなかったのよ!伯爵家でお金を持っていたし…邸だってそこそこ立派だったから伯爵夫人になって高位貴族の愛人になって王太子様の公妾になるつもりだったのに!」

「アマンダ…お前は…」

「何よ?あんた程度の男なんてそれぐらいしか利用価値がないわ」


さらに追い打ちをかけるアマンダに絶望するローガスは、言い返す気力もなかった。
既に自分の出自を教えられ、父親にも勘当されてしまって、頼みの綱の母親の実家からは門前払いを受けていた。

元から家族とは疎遠だったので勘当されたも同然だった。
特に、傲慢な態度のラリサを忌み嫌っていた事もあるが、ローガスも母親と一緒になって上から目線で見下していた。


ずっと他者を見下し、自分は優れた選ばれた存在だと思っていた。
なのに今度は自分が見下され、価値がないと罵倒されるとは夢にも思わなかった。


「こんな魅力もなく自尊心の欠片だけの無能な男に付き合って時間と労力を無駄にしたわ!慰謝料を欲しいのは私よこれなら、侯爵様を誘惑すれば良かったわ」

「アマンダ…」

「馴れ馴れしく呼びしてにしないでくれる!」


か細い声で名前を呼ぶも、虫けらを見るような目をしながらアマンダは出て行った。

「何所に行くんだ!」

「こんな家にいても惨めな一生を終えるだけよ。私はこんな惨めな終わり方をするような人間じゃないわ!」


荷物を持って家を出て行ったアマンダを父親はイライラしながらも止めることはなかった。


これまで何の不自由もなく生きて来たアマンダが一人で生きていけるはずがない。

道端で野垂れ死ぬだろうと思ったが、心配もしなかった。

いい意味でもも悪い意味でも二人は似た者親子だった。


そして次なる標的は――。


「何時までしゃがんでいる気だ!とっとと働け」

「えっ…」

「何を呆けた表情をしている。貴様はこれから私の為に働いてもらうからな!」


残されたローガスがアマンダの身代わりとなるのだった。


既にお金は底をつき借金まみれだったので、アマンダに働かせようと目論んでいたが、ローガスでも良いと思い、夜の街で働かせ稼ごうと考えた。


運が良ければ未亡人の情夫にでもして搾取しようとも考えていたのだが、世の中は甘くなく。

詐欺に騙され続けたアマンダの父親は法を犯すような真似をしてしまい、牢獄行となり。
夜の店で働くも、失敗続きで店を追い出されてしまった。

最終的に雇われたのは鉱山での重労働で一生を過ごす羽目になり、ラリサは掃除婦として一生奉公をしながら働かされることとなった。


勿論給料はなく、与えられる食事は平民の中でも最低なものだった。


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