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77国の損害~ディアッカside
しおりを挟むやっぱり俺の読みは正しかった。
リディア様はそんじょそこらの馬鹿な女とは違う。
ただ守られているだけの清楚な姫なら俺は協力する気はさらさらない。
だが、姫様はそんじょそこらの姫とは違う。
「ディアッカ、貴女って本当に最低ね」
「あいにく俺はシオンやチャールズとは違うんでね」
真っ白じゃねぇんだよ。
生まれた時からずっとを他人を騙して生きて来た。
そうしないと生きてこれなかった。
光の下で生きる事は出来なかった俺は他人を潰してのし上がる事だけ。
そんな俺に…
こんな俺でも真っ当に生きれるように背を押したのはシオンだった。
「俺はこれ以上馬鹿な貴族に好き勝手させる気はねぇ。虫唾が走るんだよ」
税金を払わないで他人が作った物で贅沢三昧する。
典型的な貴族に憎悪をしていた。
その代表となるのがあの女。
「お前だってそうだろうが」
「ええ、あんな貴族の所為で私達お針子がどれだけ迷惑を被ったか」
下町の針子だったベルモットは生まれの所為で屈辱を受けていた。
だがサンドラは非常識な真似をして多くのお針子に犯罪に近しい事をした。
あの女の所為で人生を潰され、自殺を図った者も少なくないにもかかわらず最後に言うのはこの言葉だ。
「だって私は美しいのだから許されるのよ」
気に入れば既婚者であっても奪う。
あの女は気に入ったドレスがあれば侍女の挙式のドレスでも奪い、奪えなければ切り裂くような真似をする。
ベルモットの同僚で結婚を控える前に、婚約者を奪われたり。
命令を拒めば無実の罪をきせ、命を奪われてもあの女はこう言った。
「本当に馬鹿な男」
遺骨を抱きしめ夫を悲しむ者に容赦の無い言葉をなげかけた。
「この私が相手をしてやると言ったのに拒否するなんて何様なの?死んで当然よ…でもどうせ死ぬなら私に詫びを入れてから死ねばいいのに。本当に最後まで馬鹿な男」
「悪魔ぁ!」
泣き叫ぶ者が多くても金で黙らせていた。
周りを上手く騙していたが、当時俺とベルモットはこっそり調べて真実を掴んだが証拠として弱すぎて訴える事はできなかった。
他にも隠れてあくどい事をしていた。
「俺は正義の為に戦える男じゃない」
「ディアッカ先生」
「だが、本当に犯してはならねぇ領域は理解しているつもりだ。シオン、お前は王族と国を守るのが役目ならあの女を穏やかに生かしておくのは危険だと解るだろ」
「ディアッカ…」
「言っておくが修道院に送るなんて生易しい事は許さねぇよ。甘すぎるんだよ」
爵位を奪って反省させる?
そんなものに何の意味があるって言うんだ。
俺は死ぬよりも辛い生き地獄を味合わしても足りるか!
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