冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第一章

22.伯爵家の救世主~ユアンside



セバスチャンの手紙を受け取り船で帰るのではなく転移魔法を使って急ぎ邸に戻ると。


「サブリナ!」

「あら貴方?お早いお帰りでしたのね」


「大丈夫なのか…いや、顔色が」


火急で届いた手紙は半信半疑だったが、邸を出た時よりも顔色も良くなり少しふっくらしていた。

元から痩せすぎて、食事も取れなくなってやつれていたのだが。
元の体系に戻ったと言っても過言ではないなかった。


「はぁー、いい汗かいた」

「お嬢様、ですから…旦那様!」

玄関から現れたのは作業服を着たエリーゼ嬢だった。

「へ?伯爵様…わぁぁぁ!」

急いで頭にかぶっていた布を取り慌てる。

「ずっ…随分お早いお帰りで」

「ああ、ただいま。随分変わった格好をしているんだね」

「申し訳ありません」

ガンガン!!

必死で謝り頭を床にぶつけるエリーゼ嬢に私は急いで頭を上げさせようとするも。

「エリーゼ様、見たください。沢山採れましたよ」

「シルビア…」

「お父様!こっ…これは」


籠に沢山の草を入れて笑顔のシルビアに驚く。
汗をかいて、結構も良く、まるで元気そのもので日焼けを少していて驚いた。


「ラン…まずいわよね」

「ええ、おもいっきり。ですからやり過ぎですと言ったのです。シルビア様に薬草摘み手伝いをしていただくなんて」


あの内向的で部屋から出ないシルビアが薬草摘み?

「でもシルビアの風の魔力なら植物の探知もできやすいし…便利だし」

「ですから魔力をそんな風に使うのではありません」

「でも、風の魔法って便利よね。魔石無しで邸が涼しいから一年中風通しが良いのよ」


風の魔法が便利?
四大要素の中ではあまり重要視されてなかったというのに。

しかもシルビアの魔力は好まれないと言うのに、エリーゼ嬢はその魔力を好いてくれていたのか。


「おっ…お父様、どうかエリーゼ様を叱らないでください。私がお手伝いをしたいと言ったんです」

「貴方、エリーゼ様は私の病を治す為に薬草を採取したり部屋の換気をするためにシルビアの魔力を使っただけなのです。シルビアの魔力は人の命を救える素晴らしいものだと言ってくださいましたのよ」

「そうなのか…」

幼い頃力を暴走させて以来、化け物と言われ続け。
見た目の所為で疫病神と言われ続け傷つき続けたシルビアをエリーゼ嬢は変えてくれた。

サブリナの病を治すべく、奔走してくれたとセバスチャンの手紙にも書いてあった。


もし事実ならば…

「エリーゼ嬢」

「はい!」

ビクつくエリーゼ嬢に私は膝をついた。


「感謝する。君の心遣いに心から…君をロミオの妻に迎えて本当に良かった」

「はい?」

彼女は我が伯爵家の女神だ。
病魔に苦しむ妻を救い、疫病神だと傷つけられた娘を救ってくれたのだ。

何が役立たずな物か。

誰が落第令嬢だ。

これ程優れ、素晴らしい令嬢を魔力や加護がないだけで蔑ろにするなど馬鹿がする事だ。


エリーゼ嬢はこれ程にまで素晴らしい宝を持っていると言うのに。


気づかない者達は馬鹿だ。


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