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第三章
17.大所帯
しおりを挟む「お嬢様」
お昼休み、全員でランチタイムとなった。
まぁ、ランが怒るのは解るけどね!
「学園内であまり騒ぎを起こさないでくださいとお願い申し上げましたね」
「まぁ…」
「ああ、奥様になんとご報告をすればよろしいのでしょう」
言いたいことは解る。
必要以上に敵対する派閥と接触するのはよろしくないのだけど。
「あはは!大丈夫よ。私なんて吹けば飛ぶ程度よ」
「お嬢様!」
社交界では私は地位がない。
学園内でも聞いたけど権力を使ってロミオ様は好きでもない私と無理矢理婚約したとか言われているし。
もっとすごいのは婚約者がいたのに略奪したと言う根も葉もない噂だ。
ロミオ様は私以外に婚約者はいなかったのだけど噂が飛躍し過ぎたのだろう。
「エリーゼ様、貴女は公爵令嬢としての自覚もプライドもありませんの!」
「待て、エカテリーナ。彼女は…」
「無礼をお許しくださいませ、ロナウド様…ですが、ここまで無頓着では周りがどんなに守っても無意味ですわ!」
何故エカテリーナ様はそんなに怒っているのだろうか。
「貴女は社交界でどんな噂を流されているか知っていて?」
「まぁ、大まかには」
「では貴女の妹君があることない事触れ回っているのは?」
「え?」
マリアンヌが触れ回っている?
「あの、何をでしょうか?あの子は修道院で淑女として勉強を」
「馬鹿ですの?本当に馬鹿ですわね、馬鹿すぎて泣けてきますわ」
「エカテリーナ様、無礼ではないですか。エリーゼさんは馬鹿だけど悪気はないんです!生粋の馬鹿には薬がないんですよ」
「スコット、アンタは私をそんなに傷つけたいか!余計傷つくんだけど」
エカテリーナ様の馬鹿を連呼されるよりもずっと酷いわ。
「そうですわ。生まれながらお馬鹿さんであるお義姉様ですもの」
「愚者と才子は紙一重と申しますから」
シルビア、そんな風に思っていたのね。
ジュリア様は庇おうとしてフォローを必死てしてくださっているのは解るけど。
「ははは、馬鹿でもエリーゼは愉快だからいいだろう」
リオネル様、お願いだからその大きな声で言わないでください。
「うむ、古来より、天才は馬鹿が多い。一つの事に秀でる者は変人だからな」
「馬鹿天晴だ」
ロベルト様、スザンヌ様。
相変わらず神出鬼没で、しかも堂々と私を変人というんですね。
「エリーゼ、大丈夫だ」
「そうです。人の価値観なんて気にする必要はありません」
やっぱりロミオ様とサーシャは天使だわ。
私を馬鹿だと言わない二人は唯一の救いだわ!
涙ぐみながらも二人に抱き着くも。
「私はこんな方に対抗していたのですか」
なんて事をエカテリーナ様が言っていた事を私は知らない。
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