冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第四章

17.侍女の悩み~ランside






寮に戻ってからお嬢様はかなり落ち込んでいらした。
サーシャ様にそれとなくお伺いすると、ロミオ様が本格的に動いたとの事で。


まぁ、今までの事を考えると当然かもしれません。


「ロミオ様も急なのです」

「ですが、今まで我慢されたかと」

「ランさんはどちらの味方ですか」

「お嬢様です」


珍しく怒っているサーシャさんには申し訳ありませんが、お嬢様の味方であると同時に私がロミオ様の味方です。


「ですが、幼少期から冷遇されている頃からお嬢様を一途に思っていらしたのはロミオ様お一人です。お立場があったにせよ、ロベルト殿下はお嬢様を守ってくださいませんでした」

「そう…なのですか」

「ロミオ様は手段を選ばずお嬢様の婚約者になるべく元老院に喧嘩を売りました。そして数年かけてお嬢様の婚約者になる努力をされたのです。それけでも十分だと思うのです」


一番大事なのはお嬢様のお気持ちですが、お嬢様もロミオ様を好いているのは間違いありません。


「それに王子妃になればお嬢様は王宮から出る事は叶いません。私情が入りますが、そうなるとお嬢様にはお会いできなくなるでしょう」


一番はお嬢様の幸せです。


ですが幼少期からお傍でお仕えした大切なお嬢様に合えなくなるなど耐えられません。

「何より、王宮という場所にお嬢様には似合わないかと」

「確かに…」


エカテリーナ様は幼少期から王宮を出入りし、公爵家の一人娘として厳しく育てられ王子妃。

王太子妃としての教育を受けていましたから問題ないでしょうが、お嬢様は違います。


「スチュアート伯爵家はお嬢様を大切にしてくださっていますし。ありのままのお嬢様を受け入れてくださっています。多少問題を起こしても問題もありません」


いいえ、多少というのは間違いでしょうが。
サブリナ様は心の広い方で、お嬢様が問題を起こしても笑顔で見守る方で、もっと悪い事にユアン様は促す行為をしているのです。


ですが、お嬢様の個性を大事にしてくださってます。
しかし、王族や高位貴族に嫁げばお嬢様は雁字搦めになってしまうでしょう。

エカテリーナ様のように上手くやり過ごす事は出来ません。


「伯爵家に嫁ぐか、もしくはクレセント公爵家の跡継ぎになるかの方が良いかと」


「え?クレセント公爵家へ?」

「以前から養子縁組の話は出ていたんです」


本来ならばマリアンヌ様が養女に迎えられるはずでしたが、幼少期の頃から領地を田舎臭いなどと馬鹿にして、謹慎中もやりたい放題をしているのですから。


シェリラ様からも断られているのです。


「それにあの方が公爵の地位を持てば何をするか…」

「権力を使って、エリーゼ様に手を出しかねませんね」


絶対にエリーゼ様を苛めるに決まってますわ。
最悪、伯爵家にも手を出しかねませんので、絶対に阻止しなくてはなりません。


「でも、エリーゼ様は…」

「そうなのです。あの方は情に厚い所が御座いまして、身内の情がある故に」


問題はエリーゼ様です。
あの方は未だにマリアンヌ様を信じています。

既に奥様も旦那様も、覚悟を決めておりますのに困りましたわね。


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