冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第七章

1.冷たい部屋~マリアンヌside





光は差し込むけど。
窓から景色を見る事は出来ず、扉すらない部屋に一人。

私がいるには相応しくな部屋でおかれているのは三度の食事と古びた固いベッドが置かれているだけだった。


天井から雨漏りか、雫が落ちる音が聞こえる。


「何で私が…」

魔力を使いたくても両手首に魔力を拘束する魔道具をかけられていた。


そんな最悪な状況の中に誰かが来た。


「時間は…」

「解っています」

「では」


見張りと誰かいる。


「マリアンヌ」

「お母様…」


隣にはお父様も寄り添っていた。


「お母様!助けにいてくださったのね!」

「貴女の処分が決まるまで、ここが貴女の部屋です」


「処分?何を言っているの」


私を見る目がとても冷たかった。
お父様は私を睨むように見ているだけで何も言ってくれない。


「お母様、これは陰謀ですわ。あの女…エリーゼが公爵家の疫病神がこんな!」

「もう止めなさい。もうこれ以上しても立場が悪くなるだけよ」

「どうしてここまで歪んだんだ」


ようやく声を出したお父様は私の知るお父様じゃなかった。


「我が子と思い愛情を持って接して来た…だが、やはり無理だったか」

「旦那様」

「私は君が血が繋がらくとも我が子のように思っていた。だが判断を間違えた」


何を言っているの?
私はお父様とお母様の子供でしょ?

優秀な二人の元に生まれた完璧な。


「マリアンヌ、貴女と私達は一滴たりとも血は繋がっておりません」

「は?」

「こんな形で伝えたくなかったけど…」


私は公爵家の娘よ。

マリアンヌ・トリアノンよ!


「馬鹿な事を言わないで!」

「真実です。イズラから間違った真実を告げられたのでしょう…」

「間違ってないわ。あの女が捨て子だったんでしょ?」


エリーゼは公爵家の人間じゃない。
だから出来損ないで何もできなかったんでしょ?

だからお母様も疎んでいた。


「あの女なんて呼ばないで頂戴。あの子は…エリーゼは正真正銘私がお腹を痛めて産んだ子。私の大事な娘よ」

「君はやはり他人だな…だからそんな風に言えるのか」


「違う…違うわ!」


傍にあるコップを投げつける。


「マリアンヌ…」

「そんな目で私を見ないで!私は公爵家の娘よ!完璧なんだから!」

中途半端なあの女とは違うのよ!


「完璧なのがそんなに大事なの?人は不完全な物よ」

「ジリアン…」

「今の貴女は欠点だらけじゃない」


違う!
私は何でもできるのよ!

一人でも立派に――!!

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