白のグリモワールの後継者~婚約者と親友が恋仲になりましたので身を引きます。今さら復縁を望まれても困ります!

ユウ

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最終章白の治癒師

8第三騎士団長




モリガン伯爵家は取り潰しとなり、モリガン家は妻の実家に身を寄せたと聞くが、その後の生活は安易に想像ができた。


モリガン領地の民は早い段階から領地を去り、残ったのは年老いた夫婦や子供ぐらいだったが、ティエルドが迎え入れる準備をしていた事で自動的にモリガン領地はバルセルク家の物となった。


以前からティエルドは、一部の民が虐げられ重税に苦しんでいる事を知っていたのでこっそり支援をしていたのだ。

今回の不祥事とこれまで悪事に領民にした仕打ちが明るみになった。
裁判沙汰にならなければ領民が暴動を起こしていたかもしれないが今になってももう遅い。


ただ、第三者は最後まで平和的解決を望んだバルセルク家に対して同情的だった。
武力行使をする事もできたし、何時でも逮捕状を出す事なんて簡単なのにしなかったのだから。




「結局、ダメだったんですね」

「馬鹿だと思ったがここまで馬鹿とはな」

「ハインツ団長…」

第三騎士団団長、ハインツ・ヴェステンスが呆れながら酒を飲みながら語る。


「メアリ嬢ちゃんの思いを無視して自滅とは馬鹿だろ」

「団長!無礼ですよ」

「俺は宗教なんざ興味ねぇんだよ。メアリ嬢ちゃんも面倒な事に巻き込まれたな?おら酒でも飲め」

「堂々と酒を…って、これは神官長様のお酒ではありませんか」

「ちょろっとな」


堂々と悪事を働く騎士団団長。
部下達は胃を抑えらり頭を抱えたりと大忙しだった。


「この不良騎士!仕事をなさい」

「なんだ便秘か?怒ってばかりだと悪化するぞ」


「なんてデリカシーの無い男ですの!」


堪忍袋の緒が切れたようにリーシアは怒鳴りつけるも本人は気にも留めない。
一国の王女に対してもこの態度なのだが、彼からすれば貴族、王族にもこの態度だった。


「ああ、どうしてこの男が第三騎士団の団長なんですの!」

「そりゃあ、俺が強いからだろ?身分だけで役立たずと違うからだ」

「挙句にメアリ様のお傍に行くことを許す等!」

「そりゃあ、嬢ちゃんが俺を慕っているだろ?アンタよりもな」


周りにいる者は生きた心地がしなかった。
こまでも無礼を働き高位貴族に殺されそうになったが正当な場所で決闘を申し込まれるも返り討ちにされていた。


「だったら早くあの男を拘束なさい!」

「ああ、あの馬鹿か…」


リーシアは理性で抑え込んだ。
今すぐい切り殺してやりたいと思ったが今は優先すべきはアークの行方だった。



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