真実の愛は、誰のもの?

「……悪いと思っているのなら、く、口付け、してください」

 妹のコーリーばかり優先する婚約者のエディに、ミアは震える声で、思い切って願いを口に出してみた。顔を赤くし、目をぎゅっと閉じる。

 だが、温かいそれがそっと触れたのは、ミアの額だった。

 ミアがまぶたを開け、自分の額に触れた。しゅんと肩を落とし「……また、額」と、ぼやいた。エディはそんなミアの頭を撫でながら、柔やかに笑った。

「はじめての口付けは、もっと、ロマンチックなところでしたいんだ」

「……ロマンチック、ですか……?」

「そう。二人ともに、想い出に残るような」

 それは、二人が婚約してから、六年が経とうとしていたときのことだった。

※この作品は、小説家になろう様にも掲載しています。
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