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第一章
25問題発言
「だったら二人が婚約すればいいのに」
この場にいる一同の空気が凍り付く。
思っていても口にさせなかったのだけど、何でこんな事を。
「何をおっしゃるの?」
「だって、お二人は何時も一緒でまるで二人は恋人同士にも見えます」
「馬鹿を言わないで!そんな…」
真っ青な表情になりながらオレリアが否定するも。
「でも、いくらお姫様と騎士でも手を繋いだり腕を組むのは恋人か家族がするものです。私達平民でも余程親しい間柄でも異性との間でそんなことをしたら破廉恥だわ」
「なっ!」
「キャンベルさん…それは」
「キャシー様が怪我をした時も、フォーカスさんは侯爵令嬢を支え抱きしめていました。普通は婚約者にかけよるものじゃないんですか?」
普段かなり天然でボケているのによく見ているわ。
「騎士になったら他の令嬢を優先して奥さんになる人を蔑ろにするんですか?」
純粋な疑問だった。
その場にいる他の生徒会役員は即座に否定する。
「そんなわけあるか!」
「近衛騎士ならば王家を優先するが学生の身ならないだろ」
「しかしキャンベルさんの言葉が最もだな…フォーカスは婚約者を何時も蔑ろにしていた」
「社交界でもな…もしや先日の事件は故意的に?」
一度浮かんだ疑問は簡単に消えない。
口々に皆はこれまで思っていても口に出来なかった事を口にする。
「以前から噂はあったし…」
「侯爵令嬢と道ならぬ恋をした?」
「こんなの浮気じゃない」
私と彼が婚約関係にあったのは社交界でも有名な話だ。
中位貴族である私だけど父は文官として優秀で領地代行している母も評判は悪くない。
生徒会の役員に選ばれた中には百姓貴族に、商人貴族も存在する。
中には神に対する信仰心が強い生徒は婚約中に不義を働くなんて論外だと言う家もあるのだ。
「侯爵令嬢ともあろう方が品位を疑いますわ」
「こんな方が生徒会に入るなんて断固拒否しますわ」
「風紀も乱れるわ!」
「クレインさんが可哀想ですわ」
既に二人を糾弾する声こそあっても私への非難はなかった。
「侯爵令嬢だか何だか知りませんが!人が嫌がる事をしてはいけないとお母さんから習わなかったんですか!もう一度お母さんのお腹からやり直すべきです」
こっ…子の台詞は。
『なんて愚かのかしら?もう一度母君のお腹に戻ってやり直すべきよ』
前世でオレリアがヒロインに言った言葉だ。
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そんな中騎士科の二年生と風紀委員長が生徒会室に現れ二人を連行してった。
「ちょっと何するの!」
「離せ!」
その後二人は二度目に渡る問題を起こしたことが理由で注意と二か月の自宅謹慎を受ける事となった。
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