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39背筋を伸ばして~ステラside
しおりを挟む「ふざけんじゃないわよ!」
胸倉をつかまれても私は怖くなかった。
「事実を言ったんです。高い授業料をご両親に支払っていただきやることは勉強ではなく他人を踏みつけにする行為だなんて」
「平民のぶんざいで!」
「ええ、私は育ちが悪いです。ですが他人を傷つけるほど育ちは悪くありません」
私の家は決して裕福じゃない。
田舎で周りは畑で小さな村だった。
時に食べるものに困ったこともある。
貴族に比べたら私達は貧乏人かもしれない。
でも自分より立場の弱い人を傷つけるようなことはしない。
「成績が悪いのも、勉強を怠ったからでしょう?全て貴女達の責任だわ」
「いい加減に…」
ここでもし殴られても私は止めない。
泣くものですか…
めげるものですか。
「小賢しい女!」
「貴女達に小賢しいと言われる振る舞いをした覚えはありません」
間違ったことをしていないなら堂々としないと。
私が怖いからこんな嫌がらせをするんだ。
「このっ!」
殴られると思い目を瞑った。
でも痛みは全く来ない。
「随分と乱暴ね」
寮母さんが助けてくれた。
「痛い…」
「痛い?それはおかしな話だこと」
「きゃああ!」
「骨が折れるほど握っていないけど。それからそのはしたないキャンキャンした声はお止めなさいな。いくら娼婦の娘でも馬鹿っぽく聞こえるわ」
「なっ…なんで」
「あら?有名よ…オットセイ子爵は愛人を15人抱えているのは…息女はしくじって生まれたって」
「やだ…ありえない」
「汚らわしい…」
一緒に悪口を言っていた女子生徒は汚い目を見る目で言うのだけど…
「そこに化粧の濃い貴女は姉君から夫を奪ったんですってね?恐ろしい」
「なっ‥」
「姉君が留守に間にやっちゃってできたんですってね?本当に育ちの悪い方は性格も悪いわね…本当に雌豚だわ」
「二人とも最低ね…」
汚いような目を見るも。
「嫌だわ。既成事実で無理やり既婚者を愛人にしたブタ男爵には負けるでしょう」
「ブフタよ!」
次々に暴露される三人の秘密。
私を汚らわしい、格下の身分と馬鹿にする彼女達。
でも、どっちが汚らわしいのか。
「彼女のご両親は平民であるけど昔に貴族のお邸に努めた侍女と騎士よ?平民ではあっても性根のまっすぐな方だわ」
「でも…」
「第一、純潔の貴族至上主義なら王族も侮辱するのね?王妃陛下から生まれない王族は汚らわしいと?国王陛下の母君は平民よ」
「そっ…それは」
「でも…だって!」
王族を侮辱したとで真っ青になる。
「これは寮母として報告しないといけないわね。王族のお膝元の生徒は王族を侮辱しいると」
「なっ…寮母の分際で」
「そうよ!パパに言いつけてやるわ!」
既に言葉が乱れている。
しかもお父さんに頼らないといけないなんて情けない過ぎるわ。
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