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101返還
しおりを挟むティメリア王国との関係は完全に切れたことにより領土は返還となる。
「現在はあ後ではサトウキビ畑を拡大していたのですが。それらもずべて没収だ」
「ではサトウキビ畑を使って特産物を作っていたものも」
「当然だ」
レオの言葉に、そう上手く行くのかと思ったが…
「あちらの宰相殿が文句を言わせないように早急に手を打ってくれた」
「あちらの宰相は凡庸ですが、少しだけ評価してますのよ」
「誰もがお前と同じと思うな」
宰相閣下、最後まで私の事を気遣ってくださったわ。
多くの同盟を破棄された状態で、国をどう守るか難しいところだわ。
「でも、評価してもいいですわ」
「エレオノーラ様?」
「あの方は問題を抱えながらも、最低限のすべきことはしたのだから…何より女性を粗末しないのがいいわ」
「ああ…優秀な方だ。それだけに気の毒だ」
二人は宰相閣下をを評価していたのは少し驚きだった。
でも、よくよく考えればこうもう簡単に隣国に行くことも。
その後にも他国からの噂も酷い物はなく過ごせたのは宰相閣下がこっそり動いてくれたからなのだと察した。
「現在、ティメリア王国が何もガタガタだ…だが考えによっては」
「はい、立て直す機会ね」
確かに容易ではないけど。
早々に国を捨てようとする保身的な貴族。
他にも頭の固い貴族はどうにもできないと逃げ腰だけど。
「この機会に腐敗しきった貴族社会を壊す気でしょうね。流石天晴ですわ」
「天晴で済むのか」
裏であくどいことを考える馬鹿な輩を追い出し、国を作り替えることができる。
「ただ、入れ替えをしないとだめだ。それに金銭的にも」
「あら?その程度の資金を調達する方法はいくらでもありますわ」
「王妃陛下の個人的財産は相当なものだ。
実家に頼ることもできるし、あの方が何の準備もしていないとは考えにくい。
「恐ろしいな」
「そうでなくては女は生きていけません」
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でも弱くては女は生きていけない。
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「でも、邪魔なネズミはまだ排除できていないようですけど」
「王妃陛下にしてはのんびりだな」
「…そう簡単に楽にさせないということでしょうか」
こう言っては何だけど。
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罰を与えていないのだから。
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