所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ

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143残党と不安

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あの後警備隊に連絡してレオが刑罰が重くなるように手続きを取ってくれた。

家族とは縁が着られており、彼自身が裁かれても迷惑がかかる人はいない。
まぁ、祖国にいる家族は縁を切られているし、資金援助を受けている陛下としては悪いようにしたくないが、彼は利用価値があった。


「見せしめにしてくれるわ」

「ああ…なるほど」

祖国でも男尊女卑を平気でしていたこともあり、女性を軽視した男の行く末を見せしめにすることが叶った。


ただ、元貴族が平民に落とされた後に隣国に送られこんな問題を起こして牢屋に入れられるなんて前代未聞だ。

もとは優秀だと言われていた男の末路だとしれば教訓になるだろう。


「他の馬鹿集団は急いで私の側近に探させている」

「搾り取れるまで搾り取りましょう…レモンのように」

「レモンと一緒にするな。レモンに失礼だろ」


ステラに突っ込みをいれながらも一番ひどいのはレオだった。


でも、私もやりすぎとは言わないわ。
命があるだけまだいい方かもしれないのだけど、舌は引っこ抜かれてしまったけど。





その後視察を終えた後は陛下のご厚意で離宮に止めてもらうことになった。
王宮の傍に別邸があるのだけど。

独立を勝ち取った時に貴族が大量に血を流したり、過去に愛人達が殺し合いをした曰くある別邸なのでお断りをしたのだけど。


「素晴らしい。興奮するじゃないか!」

「私もお泊りしたいです」


「中々興味深いですわ」


あの三人は気に入ったみたいで、滞在先に選んだのだった。
滞在中は自身で食料を調達するとのことだ。


あの三人ならやりかねないわ。


「とりあえず丸く収まって良かったわ。この場にアンナがいなくてよかった」

「そういえば今回はめずらしく別行動だったな」


「ええ…本人の希望もありまして」



本来なら視察団のメンバーに入るはずだったのだけど、視察が決まる前に別件で動いてくれている。


「アンナは侍女ではなく諜報員の才があるな」


「父が特別に武道を叩き込んでいましたから」



ティメリア王国の同行を探るべく潜入捜査として捜査中だ。


「現在あの国は、ある意味で無防備だ」


「牽制も難しい中、王妃陛下の存在を疎ましく思う輩、そして君を国に戻そうと考える馬鹿が出てきていると」

「今更だわ」


あの国に私を戻してどうする気なのか。
大方私が大公の孫と知ったのが原因なのかもしれない。


ヒギンズ夫人が失脚しヴィッセル家も権威を失った現状で、王族派の強硬派が力を失っている。
貴族派も、立場が危うくなっているからだろう。



不安を他所に、翌日。
極秘でアリエットが訪れたのだった。


そこで聞かされたのは――。


「は?サリオンが不法入国?」

元婚約者である彼がカリスタ王国の国境に違法的な方法で入り拘束されたとのことだった。




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