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37豪華客船
しおりを挟む「ここは何所ですか」
「船の中だ」
分かってはいるけど、船の中だなんて到底思えない。
豪華絢爛なシャンデリアに、美術館が並び、奥のホールには音楽家が音楽を奏でている。
どこぞのファンタジーランドのようだ。
アトラクションの敷地内と言っても過言ではない程の豪華ぶりだ。
「君の父君も船は持っていただろ?」
「次元が違います」
父が持っていた船は帆船だ。
こんな近代的な船ではないし、もっとこじんまりとしていたものだ。
まぁ、第二王子殿下は派手好きだと聞いていた。
けれど、芸術センスがいいとは言えないシシィ様が言ってらしたけど、リシウス殿下の趣味は言うまでもない。
「歴史のある名画ばかり…このオブジェも」
廊下を歩くと置かれている絵画にオブジェは子供でも知っている有名な品ばかりだ。
惜しみなくお金をつぎ込んでいるな。
「ではまずは…」
「ええ」
「準備はばっちりです」
部屋に到着するなり、何故か侍女さん三人組は袖を捲り目を見合わせる。
「では旦那様」
「ああ、頼んだ」
何?
何が始まると言うの?
「さぁリネット様」
「今から…」
「ばっちりお任せください」
何故か三人はニヤリと笑いながら隣の部屋に連行していった。
「ちょっと何!」
「勿論今方お風呂に入っていただきます」
「その後はエステですわ」
「折角の旅なのですから」
私に有無を言わさせず、服をはぎ取り一瞬で下着姿になった私。
どんな魔術を使ったのか。
「何で皆で私の体を洗うの!」
「折角の新婚旅行ですもの」
「準備は大切です」
新婚旅行って…まだ結婚してないんだけど。
「メープル…」
「リネット様。旦那様はお優しい方です。殿方に身を任せれば大丈夫です」
今回の旅行ってそういう意味なの?
私の慰安旅行じゃなかったの?
「とびっくりの入浴剤をご用意しましたので!」
全身を磨かれた後にマッサージをされ、薔薇の香りのお風呂に入り気持ちよくてうとうとしてしまった。
「うっ…」
ここちよさと優しい香りで私はそのまま夢心地だった。
『リネット…』
声が聞こえる。
懐かしい声が。
『リネット』
誰だろう?
とっても懐かしい声だった。
『起きてくださいリネット…』
ゆっくりと目を開けると、一人の女の人いた。
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