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102神話①
起源前、まだこの世界に地上が存在しない時代の頃。
天界には十二神と言われた神々が存在した。
彼らは原子の神の子、時の神クロノウスにより生み出されたのだ。
その神々が後に十二神と呼ばれるようになる。
神々はそれぞれの方法で天界を潤し、国を築きあげて来た。
大地の女神であるデルメルは地上を活性化し植物を作り、やがて地上が生まれた。
しかし、神々は長い時間の中互いにけん制し争いを繰り返した。
その後に神同士の戦争が行われた。
その名も聖戦。
人間界で言う領地を奪い合う戦争のようなものだが、神々の戦いは規模が大きすぎる故に十二神の生みの親であるクロノウスの祖母に当たる創造神が告げたのだ。
神々の争いに置いて第三者を巻き込むことは許さないと。
そこで最初の戦いに置いて、行われたのが――。
聖獣を競わせるものだった。
「後にこれをドッグレースと申します」
「「「いやいやいや!」」
アルフの説明に突っ込みを入れた。
「何でドッグレースなんだ!神々の戦争だろ?もっとこう…だな?」
「レオ…現実が受け止められないんだね」
気持ちは分かる。
だって神様の戦争で聖戦っていうからさ!
ギリシャ神話的なものを想像するじゃないか!
「まぁペット同士で走らせて一位を獲得した者に、褒美がもらえる制度をお作りになりました」
「誰が?」
「創造神様です」
その創造神様って何者なんだ!
「まぁ、神々の戦争で色々ぶっ壊したら後かたずけが面倒ですから。戦争だってやっている時は勢いもあって楽しいでしょうが…後片付けが大変ですよね」
「否定はできないわね。帝国でも…まぁ」
「義叔父上が嘆いてましたからね。戦争の後片付けはしんどいと」
ああ、帝国の後処理って侯爵様がしてたんだ。
無駄に頭が良くて仕事ができる人ってこういう時大変なんだな。
「ちなみにですが、聖戦の後始末をさせられるのは常にアスクピアーナ様です」
「えっ…」
「ご主人のご先祖様でもありますよ」
こんな大昔から使いパシリをされていたのか。
「当初、神々のくだらない諍いがありまして。一人の男を奪い合う戦争性戦が!」
「聖戦じゃなくて性戦?おかしくない?」
「そんな大きな声で言うんじゃない!」
はしたないことを言ってしまったが、突っ込みたくもなるだろう。
「では種戦とでもいいましょうか」
「もう戦という名がつけばいいと思ってない?」
ようするに種馬を奪い合ったってことか!
「その戦で天界が大幅な被害を受けましてね」
「なんて迷惑な」
「ちなみにですが、その戦争の現況たる男神が大神ゼロウスです。あの神は老若男女と所かまわず女神、精霊、人間族に手を出し、子もはらませると言う鬼畜外道」
「止めて。聞きたくない」
思いっきりエグイ神話じゃないか!
あの神話の大神とまるで同じだ。
「その仲裁に呼ばれたのがアスクピアーナ様です」
「ここでも?」
眩暈がする。
十二神とされるアスクピアーナは根っからの苦労人。
その癖十二神の中ではあまり目立っていないのは本人が目立ちたくないからだろう。
他の女神の嫌がらせは合っただろうが、本人は自発的に目立たないようにしたのかもしれない。
神話では地味で目立たない白い女神とされているのだから。
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