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75離縁の果て~ロンドside①
しおりを挟む「君とは離縁する!」
これまで優男と思っていた義兄の宣言に絶句した。
こういってはなんだが真面目が取り柄なだけで対して優れているわけでもない。
時間にもお金にも真面目過ぎて面白みがない。
だけどそれなりの収入があるから姉さんも夫に選んだのだろうと思っていた。
「何を言っているのライアス?冗談きついわ」
「そうだ。何言っているんだ」
姉さんは冗談だと思い込んでいた。
ずっと従順だった義兄が姉さんと別れるはずがないと思っているのだろう。
だけど、この目は知っている。
あの時、僕に別れを告げた時のリサの表情だった。
怒りと悲しみと絶望と失望感。
そんな瞳だった。
「離縁状だ。手続きはすべて終わっている。ミレイの親権は僕になる」
「は?何言っているの」
「娘を殺すかもしれない恐ろしい女に娘を預けるわけないだろう。教育費を支払っても君は自分の贅沢の為に使ってしまうだろうしね」
「そんな酷い!今までほったらかしだった癖に!」
「そうだね。あの時僕は無理にでも君を連れて行くべきだった…できないなら離縁すべきだったんだ」
「何を!」
ただの優男と思っていたのに。
何故だ。
この男に何があったというんだ。
「僕は王都を離れて君に仕送りをしてギリギリの生活をしていた。それでも愛する君と娘の為に歯を食いしばっていた…なのに君はその間何をしていた?」
「私は…」
「育児を弟の奥さんに押し付けていたそうだね。調書に書かれていたよ。彼女は君の所為で召使のように働かされ離縁に追い込まれた…僕はこの後彼女に慰謝料を支払うつもりだ…僕の所有する土地はすべて売り払い、慰謝料にするつもりだ」
「何を…」
「僕たちの家だけど、まだ名義は母さんなのに母さんを家から追い出したそうだね?何も持たせずに…君は人としての心も捨てたのか!」
家から追い出した?
話が違うじゃないか。
「同居は解消になったんじゃないのか」
「サンディ、貴女嘘をついていたの?」
「違うわ…そうじゃな」
「君は母さんが今まで生活費の援助をしてくれたことを忘れたのか。結婚祝いも相当な金額を支払ってくれたのに…」
「はぁ?結婚祝いはもらえなかったからって…俺たちにせびったじゃないか!」
「違うわ!」
何から何まで嘘だったのか。
「それから僕がミレイの為に貯めておいたお金がなくなっている。ちゃんと返してもらうよ」
「待って…」
「おっと。ここからは駄目ですよ」
以前我が家に押し入ってきた失礼な弁護士だった。
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