ぐざい

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『木の妖精』

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『木の妖精』
ネモゼラはルデルタを寝床の真ん中に優しく寝かせた。ルデルタは裸で寝床に身をあずけ、天井をうつろに見上げている。
「気分はどうだ?」
「今は…大丈夫」

タタと話している時、ルデルタが突然倒れた。苦しそうな息をしている。
「うぅ…」
「大丈夫かっ!?ルデルタ!」
「身体の中が…沸騰したみたいだ…」
ネモゼラはルデルタを抱き上げた。身体が熱い。息がどんどん上がっていく。身体に力が入らないのか、ぐったりとしたままネモゼラに身体をあずけている。
「いそいダほうがいいぜ、たぶん」
タタがネモゼラにそっけなく言う。
「木のことばしんジろ」
ネモゼラの身体が強張る。顔に不安が広がっていく。ルデルタの顔が青ざめている。
「そいつをみつけタのも、木がおまえを呼んダからだろ」
「そうだな…」
「おまえにしかできないんダぜ」
ネモゼラが押し黙る。
「しっかりしろよでかぶつ」
タタは呆れた顔をして消えた。
ルデルタはこの会話を聞いていた。朦朧もうろうとした意識の中でも、音はちゃんと聞こえた。タタが自分にもわかる言葉で話してくれていることが、嬉しかった。

タタは木から生まれた妖精だ。意地の悪いことを言っても嘘はつかない。木は嘘をつかない。まっすぐ伸びるために、木は嘘をつかないのだ。
ネモゼラは覚悟を決めた。ルデルタを強く抱きしめる。ルデルタから熱いのに冷たい匂いがする。鼓動の音が小さく聞こえる。死んではだめだ。絶対に死なせない。この手からこぼすわけにはいかない。

ネモゼラの心臓が緊張で跳ね上がる。ネモゼラの時が大きく鼓動を始める。
ルデルタの時間に追い付かなくてはならない。
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