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五話
しおりを挟む「紫...なんで人間界にいくのかは、お前に少しでも「人間」というものを理解してほしいんよ。お前が慈悲の心を持ち、奪うだけじゃないことを知ってもらいたい....せやから人間界に行って
「寿命が残されている人間と寿命が限られている人間」に会ってほしいんよ」
「嫌だ、そもそもワシは死神だ
慈悲の心を持ち得るわけない、だいたい人間生まれてから死へのカウントダウンは始まってんの。
ワシが奪った命は、自分で命を経とうとしている人間と数日しか生きられない命。
それをワシが苦しまずに逝かせてあげてんの」
いまにも、噛み付くような勢いで言葉を続ける紫に、眉をひそめはしたものの物静かに言葉を発した。
「そういうところやで...」
「は?」
「お前が周りと上手くいかないで、いつも一人でこの社にいるのは(お前が利己主義)やからよ、せやから変わらなきゃダメや。
人間界に行き人間の想いや優しさに触れるんよ。
そしたらきっと変われるはずやから」
淡々と話す成千神に唇を噛み締め唸るように言葉を言った。
「....っ...ワシは、わかってもらおうなんて思わない。
人間なんて....」
人間なんて...しか言わない紫に重く気まずい沈黙が流れた、あと、紫が歯切れの悪い声で呟いた。
「人間の思いもワシには、きっと理解できないし、したいとも思わない。
あいつらがどう死のうと...ワシにはどうでもいいこと」
突き刺すような冷たい目で成千神を見て言った。
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