カブト

あおいろえんぴつ

文字の大きさ
上 下
6 / 6
ひまわり畑

ひまわり畑

しおりを挟む
再びタイムスリップし2000年8月に戻ってきた。
今度こそと気合いを入れひまわりに会いに行く。
 「ひまわり!」
 「カブト…」
「俺、ひまわりが…」
好きだと言おうとした時、
「カァーン」
後ろから鉄パイプのようなもので殴られた。
 俺は頭から血を流しながらも殴った
奴の方を見た。
すると負けを認めたはずのレオがそこにいた。
「レオ…どうして…」
「決まってるだろ?俺が負けたまま引き下がると思ってるのか?」
「こうなったら勝つためなら武器だろうが汚い手だろうが使ってやる。それにな
今度は手下たちも連れてきた。
勝てると思うなよ。」
そこにはレオに連れてこられたであろう
チンピラが十人余りいた。
俺は意識を失いそうになっている。
だが、10人が相手だろうと、鉄パイプを
持っていようと関係ない。
やるしかないんだ。
どのみち、ひまわりのいない世界に戻っても俺は生きていける自信がない。
 俺は腹をくくった。たとえ、体が動かなくなってもひまわりを助けるしかない
 しかし、数の力には勝てるわけもなく
俺はすぐにピンチになった。
ひまわりは気絶しているため、俺たちの喧嘩は見ていない。
 加減せずにできるが10人対1人では
飛んで火に入る夏の虫である。
俺は身体中ボロボロになり、意識を失いかけた。
すると気絶していたひまわりが気がついた。
「あなたたち!カブトに何してるの!」
「うるせえ!女は黙ってろ!!」
チンピラの1人が押さえつけようとしたその時。
ひまわりはチンピラをいとも簡単に捻り潰し、残りのチンピラたちに襲いかかった。
 ひまわりは合気道、柔道、空手と全てにおいて高校生とは思えない腕前である
ためチンピラごときでは相手にならないことは知っていた。
 そして、あっという間に残りはレオだけになった。
「おい!お前ら女に負けるつもりか!」
「冗談じゃねーよ、あんなに強い女がいるなんて聞いてねーよ、俺一抜けた!」
「俺も!」「俺も!」
「チッ!使えない奴らだ!!」
「あらあらwずいぶんと儚い友情なことww」
「うるせえ!こうなったら俺1人でお前とやってやる」
「きな!」
レオはあっという間にひまわりに負けた
「なんだよ…女でこんなに強いとか…
反則だろ…」
「自分から喧嘩ふっかけておいて反則だろはないんじゃねーの!?」
レオは何も言い返さずにその場を去った
気がつけばそこはひまわり畑だった。
俺たちはひまわり畑のなかで倒れながら
笑っていた。
「はははww」「フフフwww」
「ったく暴力を使うなんて人として最低って言ったのは誰だっけ?」
「これは暴力じゃなくて成敗だよw」
「ったく。かなわないなw」
俺は無意識に
ひまわり好きだ。俺と付き合ってくれ。
「結婚を前提にってことで」
「はぁ~これから先大変だ。
でも生きる希望は見つけられたかな。」
「え?なんの話?」
「wwなんでもないww」
その告白から5年たった8月。
再びひまわり畑の前でプロポーズするとこになるのだがそれはもう少し先の話。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...