ルルの大冒険

あおいろえんぴつ

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ホワイトシティ

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(5匹の魔獣か…
オリビアの技で能力が上がっている。
それに加えて数々の身体的なダメージを
与えられる技が一定時間無効…
となると正面突破で一気に潰すしかない。
幸いワーグナーがベースを弾いたから
物理的な攻撃も無効…
となるとワーグナーを軸に
ミルとリーリンに動き回ってもらって
ドラムを鳴らし、トドメを俺が指す。
といったところか…)


ドラムを鳴らしたメルドールは
全員の脳内に話しかけた。


(これは…   メルドールの…)


(いいか、みんなよく聞いてくれ。
これから魔獣5匹を一気に始末する
だけでなくあの分身体を
消滅させる戦術を伝える。
みんな、用意はいいな?)


(うん!)
(ああ。もちろん)
(いつでも!)
(やるしかないだろ)



(まず…)


メルドールが話し終えると一斉に動き出した。


「いくぞ!」

「ジャジャーン!!」
ベースが鳴った。


「やれ!黒鬼!!」

「グォォォォ!!」

金棒はミルとリーリンめがけられた。


「まもーってくれる~♪」
ミルがマイクに歌い出すと

「キィーン…」


「な、なに!?」

「ギギッ…」

巨人が現れ金棒を掴んだ。


「ぷーぷーぷっぷっぷー」

リーリンはさっきとは違う弾き方をした。
すると灰龍が目の前で火を吹く寸前だった。

(よし!来い!!)


「ボゴウ…」

「もらった!!」

すると灰龍の吹いた火は別の方向へと
曲がり紅蜘蛛を焼き尽くした。

「みたか。
これぞ我がキーボードの音色の力。」


「ぐっ…
こしゃくな…」

(しまったもうエネルギーの残りが…)

「仲間割れだってするさ~♪」

ミルが再び歌い出す。


「よ、よせ!!」

すると魔鮫は紫狼と対峙し始め
紫狼は魔鮫に攻撃され消えた。

「ギェェェ」

「このカス野郎がー!!」

「バキッ!!」

「グォォォォ」

「ふん!」

「グォォォォ…」

「バァァァァァァン!!」

そして、巨人も金棒を折り、組手により
黒鬼を撃破。

(よし、これで残りは鮫と龍のみ…)


「オリビア!頼む!!」

「うん!」

「ブゥゥウン…」


「よし!来い化け物が!!」

魔鮫は海水を。
灰龍は炎を同時にメルドールめがけて
放った。


「タァーン!!」

ドラムの叩く音が鳴った。

すると、魔鮫と灰龍は頭に激痛が起こり
頭を振り出した。

そして、オリビアの技により
防御力を極限まで高めたメルドール。
もともと高い防御力を持っていた
メルドールにとってその後の攻撃は
無傷に終わった。

そして2匹は激痛が増し続け消えた。


「ぐっ…
ば、バカな…
魔獣5匹を…」


「俺たちの結束力は並じゃない…
あんたはもう詰んでいる…」


「結束力だー!?
はっ!そんなものは綺麗事だ!!
結局、
人は人を完全に信じられないのだ!
最後には裏切られて後悔するのがオチだ
だから、始めから力を有し屈服させることこそ本当の正義なのだ!!」



「するとメルドールはかつてのハンマーを手に握った。」


「ブゥゥウン…」

オリビアはメルドールの様子を察して
攻撃力を極限まで高めた。


「裏切る?
屈服だ!?
笑わせるな!!
そんなマイナスなことしか脳にないテメーの周りに正義が集まるわけないだろーが!!」


「死にやがれ!デビルストーム!!」

「類は友を呼ぶ…
いいやつにはいいやつが集まり
悪いやつには悪いやつが集まるんだ!」


「キーン…キーン…
キーンキーンキーン!」
ハンマーは徐々に光出した。


そしてオリビア、ミル、ワーグナー、
リーリンはメルドールの背中に手を当て
残りすべてのエネルギーを与えた。


「消し飛べ!!」


「これが!!俺たちの力だ!!」



「バァァァァァァン!!!」















「はぁ…はぁ…」

「カラン…」

(重い…
このハンマーこんなに重かったのか…
だが、まあこれからはこのハンマーは
必要ない…
俺には仲間とこのドラムがある限り…)



これで分身体は全て消滅した。

すると5等分されていた壁が消えた。


しかし、全てを出し切った
ダイヤモンド団&ルナと
グループ《ドール》の5人は
ここでリタイアになった。



「さあ!覚悟しろ!
エドワード=リル!!」

「今度こそ追い詰めたぞ!!」




「は!?
もう追い詰めた気になったか!?
笑わせるな!!
さあ!次なるステージだ!
心配するな!!
さっきとは比べ物にならんぐらいの
強さだ!!

次は3分割だ!!
ハーハッハッハ!!」






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