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第三章
第18話『初配信は、ボス討伐』
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「あーあー。本当にこれで大丈夫なのか?」
秋兎は、画面を操作して【配信開始】を押したものの現代文明に慣れていなさすぎて、機械音痴までは言わずとも何がなんだかわかっていない。
たった数年、異世界で生活していた人間がそうなのだから、こっちの世界をそもそも知らない3人は全くの未知である。
「アカツキ様、配信? というのを理解できていませんが、数多の人々に遠くから観られる認識で間違っていないですか?」
「ああ、まあそんな感じだな。俺もよくわかっていない」
「ボクは何か大袈裟なことをしないといけないですか?」
「どうなんだろうな。そういうのも必要なときもあるから、あながち間違ってはいないんだろうが」
「じゃあそのときはボクに任せてください!」
「ド派手さが必要になったら妾の出番じゃな。必要以上の威力で葬ってみせよう」
秋兎が言っている通りのことが必要なことはある。
しかし、今は配信開始したばかりということもあり視聴者が0人なため、いくらド派手なことをしたところで日の目を浴びる可能性は極めて低い。
「えーっと……これから初めてのボス戦を行います。皆様、温かい目で見守ってくださると幸いです」
秋兎は正真正銘世界を救った英雄が、まさかこんな場面で動揺しているのだから、自分でも情けないと思っていて、ぎこちない口調なのはそのせい。
逆に3人は何がどうなっているのかわかっていないからこそ、緊張感も動揺もなく。
「よし――」
ダンジョンのボス部屋は、基本的に階層の中心にある。
ボスによっては階層そのものがボス部屋となっていたりするが、それは下の階層へ行ってからのこと。
秋兎たちは、異世界で経験しているかつ大差のないダンジョンにボスも予想がついている。
そして今、警戒心もなくただ歩くだけで予想通りの場所にあるボス部屋の大扉の前に立っているわけだが。
「予定通りに俺が戦う」
「本来ならアカツキ様ではなく、わたくして先陣を担当するべきなのですが……」
「ボクも戦いたかったなぁ~」
「妾はこの結果に不満はないぞ。なんせ、【じゃんけん】という新たな知識を得られたのじゃからな」
説明して納得するまでの時間は多少あったものの、3人は【じゃんけん】をかなり気に入ってしまった。
秋兎が提案して「これが平等だから」と発言したのも要因としてあるが。
「コメントが来たらここに表示されるから、目線を横に移動させると――」
通常の戦闘に支障をきたすのではないか、という懸念しつつ、大扉を開け放つ。
部屋に入り、数歩前へ進むと――。
『ガアアアアッ!』
大狼が部屋の中心で咆哮を上げる。
「皆さん、あれが第10階層のボスです。ここまでの道中で戦闘した……といっても途中では配信をしていなかったので伝わりにくいと思いますが、そいつらのボスみたいな感じです」
1人で喋ることに慣れていない秋兎は、簡単な内容を説明するだけでもいつも通りいかない。
「上手く説明できませんでしたが――今から、あいつと俺が戦います」
入り口付近で待機している3人から黄色い声援が聞こえるも、ユウトはそれに対して反応できるほど心の余裕がなかった。
「ごめんなさい、上手く話ができないので戦闘に集中します」
漆黒の短剣を抜刀し、標的の【ダイウルフ】へ意識を集中する。
「俺の戦闘が配信にどう映るか考えが及ばないので、先に謝っておきます」
『グルルル――』
秋兎か行動を起こした瞬間、配信の画面は一瞬にして写っていた画面が移動。
通過した後には【ダイウルフ】の跡すらなく消え去っていた。
そして一応、画面に映っているかどうか心配して振り返る。
「こんな感じです。そして、嘘偽りのない証拠が――」
と、秋兎はもう一度振り返る。
ボスが出現する階層に限り、ダンジョン間を移動する階段が別の場所に存在している。
基本的にはダンジョンの端に階段があるわけだが、例外としてボス部屋の味に階段が配置されている感じに。
そして、何がボスを討伐した証明になるかと言うと、塞がっている下に続く扉が開放され解放となる。
「慣れない配信でごめんなさい。とりあえず、今回の配信はここまでにしてきます。次回もよろしくお願いします」
秋兎は、とりあえずどうすればいいのかわからないから、挨拶と共に深々と頭を下げた。
「アカツキ様、どうしてお辞儀をしているのですか?」
「視聴してくれた人たちに感謝の気持ちを込めてだね。あ、まだ配信終了してなかった」
焦ってイヤーカフデバイスを触り、配信操作画面で【配信終了】を押す。
「なんだか間抜けな姿を配信しただけになってしまった」
「そ、そんなことはありません! アカツキ様はご立派でした。あんな雑魚相手でも手加減を欠かさず、配信を観ている? 人に配慮なされていたのですから」
「そうですよ! ボクもちゃんとわかってますから」
「2人は大袈裟じゃの。アカツキは今はこうでも、いつも通りに使いこなすじゃろ」
「できるだけ頑張ってみるよ――さて、今回はこれぐらいで終わりにしておこう」
良くも悪くも好き放題に暴れ回った一行は、地上を目指してボス部屋を後にした。
秋兎は、画面を操作して【配信開始】を押したものの現代文明に慣れていなさすぎて、機械音痴までは言わずとも何がなんだかわかっていない。
たった数年、異世界で生活していた人間がそうなのだから、こっちの世界をそもそも知らない3人は全くの未知である。
「アカツキ様、配信? というのを理解できていませんが、数多の人々に遠くから観られる認識で間違っていないですか?」
「ああ、まあそんな感じだな。俺もよくわかっていない」
「ボクは何か大袈裟なことをしないといけないですか?」
「どうなんだろうな。そういうのも必要なときもあるから、あながち間違ってはいないんだろうが」
「じゃあそのときはボクに任せてください!」
「ド派手さが必要になったら妾の出番じゃな。必要以上の威力で葬ってみせよう」
秋兎が言っている通りのことが必要なことはある。
しかし、今は配信開始したばかりということもあり視聴者が0人なため、いくらド派手なことをしたところで日の目を浴びる可能性は極めて低い。
「えーっと……これから初めてのボス戦を行います。皆様、温かい目で見守ってくださると幸いです」
秋兎は正真正銘世界を救った英雄が、まさかこんな場面で動揺しているのだから、自分でも情けないと思っていて、ぎこちない口調なのはそのせい。
逆に3人は何がどうなっているのかわかっていないからこそ、緊張感も動揺もなく。
「よし――」
ダンジョンのボス部屋は、基本的に階層の中心にある。
ボスによっては階層そのものがボス部屋となっていたりするが、それは下の階層へ行ってからのこと。
秋兎たちは、異世界で経験しているかつ大差のないダンジョンにボスも予想がついている。
そして今、警戒心もなくただ歩くだけで予想通りの場所にあるボス部屋の大扉の前に立っているわけだが。
「予定通りに俺が戦う」
「本来ならアカツキ様ではなく、わたくして先陣を担当するべきなのですが……」
「ボクも戦いたかったなぁ~」
「妾はこの結果に不満はないぞ。なんせ、【じゃんけん】という新たな知識を得られたのじゃからな」
説明して納得するまでの時間は多少あったものの、3人は【じゃんけん】をかなり気に入ってしまった。
秋兎が提案して「これが平等だから」と発言したのも要因としてあるが。
「コメントが来たらここに表示されるから、目線を横に移動させると――」
通常の戦闘に支障をきたすのではないか、という懸念しつつ、大扉を開け放つ。
部屋に入り、数歩前へ進むと――。
『ガアアアアッ!』
大狼が部屋の中心で咆哮を上げる。
「皆さん、あれが第10階層のボスです。ここまでの道中で戦闘した……といっても途中では配信をしていなかったので伝わりにくいと思いますが、そいつらのボスみたいな感じです」
1人で喋ることに慣れていない秋兎は、簡単な内容を説明するだけでもいつも通りいかない。
「上手く説明できませんでしたが――今から、あいつと俺が戦います」
入り口付近で待機している3人から黄色い声援が聞こえるも、ユウトはそれに対して反応できるほど心の余裕がなかった。
「ごめんなさい、上手く話ができないので戦闘に集中します」
漆黒の短剣を抜刀し、標的の【ダイウルフ】へ意識を集中する。
「俺の戦闘が配信にどう映るか考えが及ばないので、先に謝っておきます」
『グルルル――』
秋兎か行動を起こした瞬間、配信の画面は一瞬にして写っていた画面が移動。
通過した後には【ダイウルフ】の跡すらなく消え去っていた。
そして一応、画面に映っているかどうか心配して振り返る。
「こんな感じです。そして、嘘偽りのない証拠が――」
と、秋兎はもう一度振り返る。
ボスが出現する階層に限り、ダンジョン間を移動する階段が別の場所に存在している。
基本的にはダンジョンの端に階段があるわけだが、例外としてボス部屋の味に階段が配置されている感じに。
そして、何がボスを討伐した証明になるかと言うと、塞がっている下に続く扉が開放され解放となる。
「慣れない配信でごめんなさい。とりあえず、今回の配信はここまでにしてきます。次回もよろしくお願いします」
秋兎は、とりあえずどうすればいいのかわからないから、挨拶と共に深々と頭を下げた。
「アカツキ様、どうしてお辞儀をしているのですか?」
「視聴してくれた人たちに感謝の気持ちを込めてだね。あ、まだ配信終了してなかった」
焦ってイヤーカフデバイスを触り、配信操作画面で【配信終了】を押す。
「なんだか間抜けな姿を配信しただけになってしまった」
「そ、そんなことはありません! アカツキ様はご立派でした。あんな雑魚相手でも手加減を欠かさず、配信を観ている? 人に配慮なされていたのですから」
「そうですよ! ボクもちゃんとわかってますから」
「2人は大袈裟じゃの。アカツキは今はこうでも、いつも通りに使いこなすじゃろ」
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