男娼からの成り上がり 〜溺愛されて流されて それでも僕は前を向く〜

琴音

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六章 そして行き着いた

3 ずっと前からか

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 あの三人の息子たちのために、僕がなぜかサーマリクの王宮に行くことになった。なんでじゃ!

「あの移動の魔法陣はお前の家にしかない。そして屋敷の者しか使わせない」
「はい……」
「私が派遣すると往復だけで二日掛かるな?」
「はい……」

 そうね、うちの領地からなら馬車を飛ばせば数時間だが、城からだとかなり遠い。ここの騎士たちは騎獣に乗れないからね。魔力不足で魔石を使っても使えるだけの上乗せが難しいし、無理すると体が耐えきれず最悪死ぬ。うちの魔法はサーマリクに比べればないに等しいんだ。魔力が多いのは王族由来の人の一部でね。カミーユは多い方なんだよ。

「時間の無駄だ。ほれ、これをあちらの王に渡してくれ」

 ヘラルドが王の側近から手紙と贈り物を受け取る。うふふ……最近の僕は王の使いっ走りになっている。

「不満げだな」
「い、いいえ!そんなことは」

 まあ……僕も王族の末席にいることは分かってるから、いいんだけどさ。

「キャルはサーマリクとモンタネールの架け橋のような子どもとして生まれたんだ。あちらの王もお前と会うのを喜んでいるだろう?」
「ええ、それは。父の息子が現れ、それもそっくりですから。あちらの王族はみな喜んでくれてます」
「ならば、お前が窓口になることは、我が国にとってもいいことだ」
「はい……」

 王室の客間で僕が持ち込んだコーヒーをいただく。くー美味い。王室の美味いクッキーとの相性がよくてね。うちで買うのは時々、高えんだよこいつは。後はたまのライリーの差し入れか、父様のプレゼントかな。

「それと、ナムリス殿にこれも」
「はい。なんですか?」
「うん?そちらの姫をこちらに頂戴出来ないかなってお願いだ」
「え?」

 コンラッド様がとんでもないことを言い出した。僕が驚いていると、んふふと嫌な笑い。

「王族同士の婚姻がなされなくなり、ずいぶん経つと思わないかキャル。そして私の正妻の子は現在三人。愛妾たちとの子がふたり」
「はい」
「あちらの王の子は、愛妾の子を入れればかなりいると聞く」
「ええ、七~八人お子様がいますね」

 二年前に即位されてからコンラッド様のお子様は増えた。忙しいのにお盛んだ。

「これを見越してまだ作る予定だ」
「へえ……」

 サーマリクとは先日軍事の同盟も結び、これから仲良くやっていこうとなったんだ。先代の非礼はあちらの王が水に流すと寛大なお言葉でね。あの頃の貴族の当主はあらかた死んだか、代替わりしているのも考慮してくれたんだ。
 まあ、またおかしなことがあれば、サーマリクから国交を断絶するとは脅されてるけどね。
 コンラッド様はこれを足ががりに、サーマリクのあの魔法転送装置を我が国にも設置し、あらゆる国と交易がしたいと考えているそうだ。人が増えても国の周りは荒野が広がっているから、いくらでも開拓は可能だろうって見越した上でね。

「我が国は広く人口も多いが、他国に比べれば少なく狭い。魔力もないと同じだ」
「ええ」

 他国の者を国に迎えて魔力の増強、貿易の活性化、まだ見ぬ戦力の増強も視野に入れている。国が大きく発展すれば、今まで武力のショボい我が国など、赤子を捻るもんだと見くびってればよかった。だげど、サーマリクが手を貸すようになれば話は別。侵略に意味が生まれるんだ。

「現在、キャルの活躍でかなりお祖父様の頃に戻ったが、まだまだ砂の王国だ。前回のような内紛が起きないためにも、武力の更新は必要なんだよ」
「はい。それは理解出来ます」

 アセベドのような者が現れる土壌がこの国にはあったんだ。それを作らせないための法律、王は力での制圧もありうると示さなくてはならない。使うかは別で、強い武力は抑止にもなるからね。

「後は福祉、教育、土木など公共事業をやりたいと思っているが、無い袖は振れないもんでな」

 各領地収入は増えつつあるが、国に収めるお金が劇的に増えるまでには至っていない。当たり前だよ、魔力なしで地道にやってるんだから。

「はい。まず稼がなければですね」
「そういうことだ。その三貴族の婚礼は我が国の発展にきっと寄与するはずなんだ。民から、貴族も魔力が増えていくからな」
「ええ。そうすれば自国であの転送装置も運用、設置が出来ますね」

 そうだろう?と微笑む。私は息子に次の王を引き継ぐまでに、その地盤だけは作りたいと考えているんだ。それをお前も手伝えと。

「かしこまりました。私が出来うる限り」

 コンラッド様は僕をじっと見つめた。優しく微笑みありがとうって。

「其方がカミーユを娶ってくれたことに、俺は神に感謝しているんだ。この奇跡はキャル、お前がもたらした」
「あはは。大げさですよ。私がいなくてもいつかは……きっとなんとかなっていたでしょうから」

 コンラッド様はムッとして、いつかとはいつだ?滅亡の方が先で、今頃内乱で焼け野原だったかもしれないだろと叱られた。

「だからお前の自治区があるんだよ。それほど王族は追い詰められていたんだ」
「失礼しました。今の幸せにあの頃が遠くなってました」
「それは分かる。国の活性化で俺も仕事が楽しくてな。閨も楽しい」
「それはようごさいました」

 ふーん。やる気が性欲に繋がり子だくさんか。いいじゃん。王子たちはみんな愛らしくて、ハシント様は実子も妾の子も同様にかわいがっていると聞く。あの方は聖母か?と自分の生い立ちを思うと、疑いたくなるほどだ。

「ハシントは子どもが好きでな。実子も他も関係なく、家臣の子ですら愛おしそうに構うんだ」
「へえ……うちの母にハシント様の爪の垢を煎じて飲ませたい。そうすればもう少しいい母になるかも」
「ふふっお前には悪い母だろうが、我ら王族には聖母だな」
「あはは……確かに」

 先日そんなことがあって、仕事だから僕とヘラルドのみで父上の屋敷に宿泊。打ち合わせが色々でね。あの後王の仕事もお願いって、コンラッド様から大量の書類もあちらの側近から渡されたんだ。めまいがした。
 お前はサーマリクに関しては王の代理もこなせとね。すぐ終わるから少し待てと言われて客間で待っていると、メイドが大群で入って来て、僕とヘラルドをササって着替えさせ、また消えた。ヘラルドとこれはなにごとといぶかしんでいると、騎士と正装した文官が迎えがきた。マジでなにごとと不安の中従っていたら王の広間に呼ばれて、大臣の前で任命書を渡された。

「我が国はサーマリク王国との断絶から数十年。もう我が国にはあちらの身内すら縁が切れた者も多かろう。だが、このキャル・アルカイネがその絆を結び直し、富をもたらした」

 頭を下げて跪いて聞いていたけど、このセリフは怖い。やったのは僕じゃない父様だよ!

「その発展の立役者のキャルは、皆も薄々気がついているだろうが、サーマリクの大公爵ナムリス様の実子である」

 やはり……とザワザワ。あれほどそっくりで、母方だけの血にしては似過ぎだと思っていたと聞こえる。うん、それはそうだね。

「その息子が、両親の不始末を解消しようと努力した結果、我が国の安定に繋がったのだ!」

 おお!と歓声が起きた。なんと健気なとか、病を克服し、カミーユ様と結ばれ立派だとか、感嘆のため息まで聞こえる。嘘だよぉー!嘘がまじってるよー!とは言えない。

「この中に王族を責める者もいよう。我らの非は多大にある。是正出来なかった我らが民、其方らの一番の加害者だ。それを王族一丸となって償いたい。その一端をキャルが担う」

 すまなかったと王は皆に頭を下げた。深々とハシント様、セフィリノ様夫婦、他の王族、その側近たち全員がね。
 みんな絶句して、王が頭を……我らに……あれほど力がなくなっても決して頭など下げなかった王族がと……

「コンラッド様!我はあなたに従う!良い国にいたしましょうぞ!」

 誰かが叫ぶとそうだそうだと拍手と声援が飛んだ。僕も立てと促されて、

「キャルは準王族の地位にいる。みんな引き立ててやってくれ!」

 おおー!と会場が叫び声で溢れた。あはは、これが普通の王族のあり方なんだ。臣下に慕われる真の王なんだね。みんなの晴れ晴れとした顔がなんだか僕も嬉しかった。

「なんてことがあってここにいま……あん」
「そうか……頑張れ」
「とう……あ…出ちゃ…」
「気持ちいいな」

 なんでここ来ると抱かれてんだよ。正気に返ったんじゃねえのかよ。

「男同士ってよくねえ?」
「いい……」
「アンのちんことは違う快感だろ」
「んふぅ…そ…だ…ああ!」

 止まんねえなとグチュグチュと押し込んで、旅行で味わったちんこ魔力を放出……グアッ!

「キャル愛してる……」
「う…あ…お尻壊れちゃ……っ」

 アンからこうされることは明らかに違ってて……んふぅ…堪んねえ。悪いわけじゃないけど、興奮も快感も強くて……

「出すぞ」
「ぐっ…うあっ!」

 後ろから奥に押し込まれ……う、うう…おしっこ漏れたみたいに出てるのが分かる。

「ノルンもここは開発出来るんだよ。作りはほぼ同じで、子が産めないだけなんだ。俺も好きだしな」
「そ……う…父様…もうムリ…」

 ならばと口になにかを舌で押し込まれ……ゴクン。ヤバッ!

「父上これは……うっちんこ勃つ……」
「媚薬を少しな。もう少し付き合ってくれよ。久しぶりでヤリたいんだ。フィデルは全く相手してくれないし、夜伽は飽きた」
「変えれば…あうっいいでしょ!」
「いやさ、お前がいるから」
「僕は性処理の夜伽ではありません!」

 つれないこと言うなよとズンッと押し込まれて絶頂。少し飛んでを繰り返し朝になる。このジジィいくつだよ。絶倫にも程がある。そして薬の効果は抜けた。

「愛してるキャル……」
「ん…あっふぅっ…父様…朝…あっ」

 なら仕方ねえと開放された。

「あのさ。父様は僕をどう思ってるの?」
「うん?愛しい恋人」
「はあ……僕もあなたを愛してますが、親として愛してるんです」
「ふーん。覚えてるか?」
「なにを?」

 旅行の初日にお前風呂でおっ勃ててだろって。あれは緊張と疲れでしょう?と抱かれながら言った。

「あれは俺に反応したんだよ。訳分からんとキャルはぶつくさ言ってたがな」

 そりゃあ意味不明にちんこ勃てば慌てるでしょうよ。

「俺たちサーマリクの王族は、少しだがモンタネールの王族の血が混じってるんだよ」
「え?」
「昔は王族同士の婚姻があったんだ。魔力の増強のために嫁、婿をくれって言われて、生まれた子を戻すとかな」

 へえ……そういえばコンラッド様も言ってたな。

「きっと俺はその匂いを持っているんだ。カミーユに近い匂いをさ」
「ああ……だから父様で勃つのか」

 分かったら俺を親ではない愛が芽生えないか?と問われたけど、父様と寝るのが嫌でない時点で恋人のような愛があるんだろうな。

「でもノルン同士はどうなの?」
「世間にいない訳じゃないだろ?王族や貴族に限らず夫婦もいる」
「いますけど……」

 ウォッシルと父様が唱えると、フワッと水が纏わりつきスッキリすると消えた。

「ただ愛しいんだ。俺を愛してくれ」

 僕を胸に引き寄せ腕を回す。この行為は幼子のような幸せを感じ、そして…あーあ、情欲があるね。カミーユに感じる欲と同じだな。

「ねえ、本物の親子でこれはいいの?」
「あはは。俺はそれ故の子だよ。お前の爺さんと婆さんは親子だ」
「ッ!」

 母フィデルはとても遠い身内で、血の繋がりなんかあったのかってくらい古い親戚なんだそうだ。だから親は最初嫌な顔をしたんだよと、苦笑い。

「身内不可だもんね」
「ああ、モンタネールにいる唯一の親戚だ。今や付き合いは切れたがな。もう顔を合わせられないとこの間フィデルの兄から手紙が来て、縁戚から抜いてくれってさ」
「そう……」

 母の兄とは、国が正常化しても付き合いは遠慮すると僕も言われてたからな。お前に負い目もあるし、俺はアセベドのやり方を支援したからって。城の領主会議で絶縁宣言されたんだった。

「愛しいキャル……恋人として愛してくれ」
「はあ……愛してます。ナムリス」

 嬉しいとキス……あふっ……気持ちいい…出し尽くしたかと思ったけどちんこ勃つ。

「後一回な」

 僕の足を広げずぶり。

「ふふっ息子で恋人。なんて幸せなんだ」
「あっんっ……はっ…っふ…」

 堪んねえ快感に震えてあっという間にドクン。体の相性もよく……

「ナムリス……あはぁ……」
「ふたりの時は名前で呼べよ」
「うん」

 この日より父は恋人兼任の人となった。



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