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前編 ユルバスカル王国編
68 何の話?
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仕事に復帰し前のようになり落ち着いて来た。赤ちゃんのライアンはスクスク育つ。なんと幸せなことかと生活していたの。
「呼んだのは他でもない。隣国ラセイネイは我が国が治めることになった。そしてティナ。お前が実質の王だ」
は?なんの話だ?サイラスと王様に呼ばれ来てみれば、意味の分からんことを言われている。理解出来ませんが?ときょとんとしてしまう。
「ごめん。君嫌がると思って黙ってた」
「え?ああ……ええ?」
国のことに関わらせてなかったのはこの事もあったんだ。あちらの王がこちらに黒の賢者がいると知ったことが発端だそう。ならば私の使命は終わったから国をあげるって。元々この国にいた黒の賢者とは隣の国からの移住者の人が親だそう。見た目もあちらの銀髪と青に近い紫の瞳の人たちだったそう。なら私見た目ヤバいですけど?完全にこちらの国の者ですが?金髪にオレンジの瞳なのですが。
「だからサイラスが王様でお前は王妃だ。だが術を使うのはティナお前。夫婦で王だな」
「はあ……」
王様の側近の方が経緯を説明してくれる。あちらの国ではすでにここ千年賢者は生まれていない。王家はもちろん民からも。この事実は国民の知るところで、それもあって王への忠誠心が弱くなり荒廃の一因でもあった。生まれないのは鎖国で血が濃くなったゆえんと考えられているそう。そして現在、大元の雪鬼族の国は北の方にあったと分かっている。北限の大国イグナリナのさらに奥。そこに住んでいたらしい。ええ?そこ住めんの?氷しかないと聞いてますがと問えば、ニヤッとされて、
「住めたんです。純粋な雪鬼族は」
「へえ」
「ティナ様続きをお聞き下さいませ」
「はい」
黒の賢者の術は王族は当たり前に使い、天気を操り緑豊かな地を持っていた。だが、ある時跡目争いで王家は紛糾し国は混乱した。小さな国では王族の争いが民に影響するそうだ。そして、そんなものに興味のない王子がこの地に流れ着き住み着いた。そして今に至る。大雑把だが流れはこうだと。
「初めての雪鬼って王子だったのですね?」
「ああ。その国の王族の血はその後にも続く跡目争いの末いなくなり、当然だが術のない世界では常に極寒。ひと月もない夏?だけでは生きていけない。だからみんな逃げて、現在のイグナリナ王国の人と混じっま。だからあの国の人の一部に術者がいるんだ」
「へえ……」
「そこに短命を抑える文献もあったそうなんだ」
国同士で秘密になっていただけだそう。君は魔石見たことある?と王様に言われうんと頷く。妊娠中の安定剤としてもらったから。今でも大切に保管している。
「隣はあれが土地全部に埋まってるんだ。その影響を雪鬼族の人たちは受ける」
「どんな?」
「弱い体を補強し、清浄な空気を作るそうだ」
「ふーん」
魔素と呼ばれるものを魔石が集め、あの地を北国と同じ清浄な空気を保つらしい。北の人は病に弱いらしく、他国の空気が合わなくて病気になりがち。それで死ぬのが本当でねえって。別に体の作りがという理由ではないそうで、癒やしの術が使えないとすぐ死ぬらしい。
側近の方は北は吹き荒ぶ風が病をその地に留まらせず、常に新鮮な清浄な空気にする。雪鬼はそれに慣れきってて、病に耐性がないそうだ。へえ……
「寒いところは病気を減らすらしいんだ。それに慣れた人が小汚い人込みにいれば病になる。それだけだ」
「あはは……」
普通なら赤ちゃんしかかからないような風邪でも彼らは死ぬ。少しの怪我での感染症でも死ぬ。だから癒やしの術の使えない大半の人は国の外には出なかったらしい。多少の交易や国同士の付き合いなどで出ている者は、常に正常が保たれるように加工された魔石を身に着けていたそうだ。
種を明かせば珍しい話でもなかった。大国イグナリナの人もたまに体が弱い人々がいると聞いたことがあるもの。それ体質かなあってイアン様言ってたし。北は氷の海から吹く風に守られてるって言うの本当だったんだ。じゃねえよ。
「王様?それとこれはあのね?」
「ふふっ嫌だろ?だが、こちらから王を立てるには君しかいないんだ。民が認めんかもだから」
「うっ……」
怯む私にあちらの王とは話はついている。見た目ではなく能力だと。荒れた地に救世主が来たとなれば受け入れるかもねって思惑だそうだ。
現在こちらの国の十分の一もいない民。その民もこちらに近い見た目の人ばかりになりつつある。もう白髪、銀髪自体生まれにくく、こちらと生まれる人数は変わらない。それに純血の人たち(ほとんど王族や貴族たち)は先の戦でほとんど死滅した。今は王様だけが真っ白。他は金色交じりだったり目の色が緑やグレー、青が多い。赤なんかほぼいなくて青っぽい紫ばかり。それに従って外に出ても病に罹りにくくはなってるそう。それは戦には有利に働いたそうだ。
「鎖国なんて名ばかりで、戦前は他国の人が出入りしてたんだってさ。食べ物が少なくてな」
「え?うちと広さは変わんなかったでしょ?」
「手入れしない広大な畑なんぞ意味はない。収穫量の差だな」
「ああ」
サイラスは淡々と話す。野菜や麦、米なんか種まいたら蒔きっぱなしで秋を待つらしい。え?それで収穫出来ることの方が驚きよ。サイラスは国民全員が奴隷のようにされていた国だった。まじめに働いても配給量に変化なく、なら人は働かないよって。そっか。
「今はうちが接収した土地にみんな来てて飢えずに生活しててな。王都や以前の直轄地はガラガラどころか人がいない」
「え?人がいないのですか?」
私の驚きにさも当然そうにうんって。大体そんなだからお店がなかった。他国から来る人ように微妙な宿屋と食堂があるくらいで、観光なと夢のまた夢。見るところも遊ぶところもなかったそうだ。はあ……と乾いたため息しか出なかった。
「それに民からも登用した貴族はされた仕返しとしか考えず、もらった領地の民は家畜以外としていじめ抜いた。それこそ前王よりな」
「あー……」
民は耐えられず夜中に逃げ出し、こちらの国の領地に忍び込む。うちは助けてという人は暖かく迎え入れ返さない。来た人は奴隷ではなく平民として扱い、農民や鉱夫として働いてもらってる。ほほーん。
「今すぐじゃないんだが来年かなあ。今あちらを整えてるからさ。それで君にお願いは、即位するまでに国の名前を考えることだ」
「はあ?」
「サイラスと君の国だろ?ふたりで考えなさい」
王様の後ろに立つお父様をキッと見ると、ニコニコとしてよかったな。お前らがしたかった国が出来るぞって。
「あんな小さな直轄地だけじゃつまんないだろ?大きな土地で姫様と民にかわいがられろ」
「はあ?」
私たちの横にいたリチャード様も、君たちの土地は俺が管理する。今まで通りにするし、兄上がしてることなら受け入れるだろうから、それも取り入れるよって。ティナ王頑張れぇ~ってお腹抱えて大笑い。ぐははって。お父様も笑いながら、
「王都は今商会なと商売人を勧誘してる。そしてこちらにはない術もあって、街全体を作り替えてる。一年もあればこちらと遜色ない国ができる予定だ。俺の息子の自慢のお嫁さんのティナ。頑張れよ」
「え?」
王様もお父様も、いればいいだけにするから心配すんなと。今いる貴族も追い出すから問題ないから。本当なのかしら。私らを憎んでる民じゃないの?と聞けば、
「そんなの登用された貴族だけだよ。それも少ないから。城にいる文官も他も敵意のある者はなんとかする。サイラスとふたりで頑張ってくれよ」
「はあ」
幸いなことにサイラスはあちらの元の王族に見た目が近い。王として問題ないからって。ないの?本当にないの?と見上げれば、俺頑張るからさと真面目なお顔。ふむ。私はひらめいたと前を向く。
「ならお父様が王になって我らが臣下として行くのはないのですか?」
私の言葉にニコニコしてた顔見る見る眉間にシワ。そしてブスッとした声で、
「俺?俺は嫌だよ。こんな年から王なんてごめんだ。俺この見た目よ?王と同じ金髪で緑の目、肌は剣の訓練好きで浅黒い。なに言ってんだティナ。無理だろ」
クソッ……銀髪はサイラスのお母様からでしたね。みんなバカだなあティナと見つめてくる。ウーッ拳を握ってうつむいた。王様がため息をついたのが分かった。
「ティナ聞いてるだろ?うちの国は昔、雪鬼の白髪赤い目が出なかったために迫害された人たちで作った国なんだ。見た目は無理なんだよ」
「はい……」
決定だから諦めろって。今後あちらの王と会談にも出席しろって。嫌すぎて涙出そう。男爵の娘が一国の王妃とか何の冗談なの!いやあ!妃殿下すらかなり問題があると思ってたのになんでよ!ねえサイラス?おかしいでしょ?と、胸ぐらつかんで叫んでしまった。私を見下ろし肩に手を置く。そして、
「ティナ。君が言った案は全て考えたんだ。考えた末の今の案なんだ」
「でもぉー!領地のみんなと離れるのも辛いし、私には無理です!ウーッ」
真剣に抗議。ここで引いたら王妃にされる。今しかないの。今やらなくていつやるんだ!
「みんなひどい!私はッ私はそんなつもりでサイラスに嫁いでないの!ただあなたのお仕事を手伝いたいたけなの。あなたの評判の向上と……いやだあ!」
叫んでいると無言でサッと抱かれた。あ?
「王、父上。俺が説得します」
「う、うん。頼む」
そのまま肩に担がれて王の執務室を出た。はあ?離せサイラスまだ話は終わってない!終わってないのと暴れた。いいから落ち着けと担がれたまま小走りになる。待て!待って!走るな止まって!ねえいやあー!
「呼んだのは他でもない。隣国ラセイネイは我が国が治めることになった。そしてティナ。お前が実質の王だ」
は?なんの話だ?サイラスと王様に呼ばれ来てみれば、意味の分からんことを言われている。理解出来ませんが?ときょとんとしてしまう。
「ごめん。君嫌がると思って黙ってた」
「え?ああ……ええ?」
国のことに関わらせてなかったのはこの事もあったんだ。あちらの王がこちらに黒の賢者がいると知ったことが発端だそう。ならば私の使命は終わったから国をあげるって。元々この国にいた黒の賢者とは隣の国からの移住者の人が親だそう。見た目もあちらの銀髪と青に近い紫の瞳の人たちだったそう。なら私見た目ヤバいですけど?完全にこちらの国の者ですが?金髪にオレンジの瞳なのですが。
「だからサイラスが王様でお前は王妃だ。だが術を使うのはティナお前。夫婦で王だな」
「はあ……」
王様の側近の方が経緯を説明してくれる。あちらの国ではすでにここ千年賢者は生まれていない。王家はもちろん民からも。この事実は国民の知るところで、それもあって王への忠誠心が弱くなり荒廃の一因でもあった。生まれないのは鎖国で血が濃くなったゆえんと考えられているそう。そして現在、大元の雪鬼族の国は北の方にあったと分かっている。北限の大国イグナリナのさらに奥。そこに住んでいたらしい。ええ?そこ住めんの?氷しかないと聞いてますがと問えば、ニヤッとされて、
「住めたんです。純粋な雪鬼族は」
「へえ」
「ティナ様続きをお聞き下さいませ」
「はい」
黒の賢者の術は王族は当たり前に使い、天気を操り緑豊かな地を持っていた。だが、ある時跡目争いで王家は紛糾し国は混乱した。小さな国では王族の争いが民に影響するそうだ。そして、そんなものに興味のない王子がこの地に流れ着き住み着いた。そして今に至る。大雑把だが流れはこうだと。
「初めての雪鬼って王子だったのですね?」
「ああ。その国の王族の血はその後にも続く跡目争いの末いなくなり、当然だが術のない世界では常に極寒。ひと月もない夏?だけでは生きていけない。だからみんな逃げて、現在のイグナリナ王国の人と混じっま。だからあの国の人の一部に術者がいるんだ」
「へえ……」
「そこに短命を抑える文献もあったそうなんだ」
国同士で秘密になっていただけだそう。君は魔石見たことある?と王様に言われうんと頷く。妊娠中の安定剤としてもらったから。今でも大切に保管している。
「隣はあれが土地全部に埋まってるんだ。その影響を雪鬼族の人たちは受ける」
「どんな?」
「弱い体を補強し、清浄な空気を作るそうだ」
「ふーん」
魔素と呼ばれるものを魔石が集め、あの地を北国と同じ清浄な空気を保つらしい。北の人は病に弱いらしく、他国の空気が合わなくて病気になりがち。それで死ぬのが本当でねえって。別に体の作りがという理由ではないそうで、癒やしの術が使えないとすぐ死ぬらしい。
側近の方は北は吹き荒ぶ風が病をその地に留まらせず、常に新鮮な清浄な空気にする。雪鬼はそれに慣れきってて、病に耐性がないそうだ。へえ……
「寒いところは病気を減らすらしいんだ。それに慣れた人が小汚い人込みにいれば病になる。それだけだ」
「あはは……」
普通なら赤ちゃんしかかからないような風邪でも彼らは死ぬ。少しの怪我での感染症でも死ぬ。だから癒やしの術の使えない大半の人は国の外には出なかったらしい。多少の交易や国同士の付き合いなどで出ている者は、常に正常が保たれるように加工された魔石を身に着けていたそうだ。
種を明かせば珍しい話でもなかった。大国イグナリナの人もたまに体が弱い人々がいると聞いたことがあるもの。それ体質かなあってイアン様言ってたし。北は氷の海から吹く風に守られてるって言うの本当だったんだ。じゃねえよ。
「王様?それとこれはあのね?」
「ふふっ嫌だろ?だが、こちらから王を立てるには君しかいないんだ。民が認めんかもだから」
「うっ……」
怯む私にあちらの王とは話はついている。見た目ではなく能力だと。荒れた地に救世主が来たとなれば受け入れるかもねって思惑だそうだ。
現在こちらの国の十分の一もいない民。その民もこちらに近い見た目の人ばかりになりつつある。もう白髪、銀髪自体生まれにくく、こちらと生まれる人数は変わらない。それに純血の人たち(ほとんど王族や貴族たち)は先の戦でほとんど死滅した。今は王様だけが真っ白。他は金色交じりだったり目の色が緑やグレー、青が多い。赤なんかほぼいなくて青っぽい紫ばかり。それに従って外に出ても病に罹りにくくはなってるそう。それは戦には有利に働いたそうだ。
「鎖国なんて名ばかりで、戦前は他国の人が出入りしてたんだってさ。食べ物が少なくてな」
「え?うちと広さは変わんなかったでしょ?」
「手入れしない広大な畑なんぞ意味はない。収穫量の差だな」
「ああ」
サイラスは淡々と話す。野菜や麦、米なんか種まいたら蒔きっぱなしで秋を待つらしい。え?それで収穫出来ることの方が驚きよ。サイラスは国民全員が奴隷のようにされていた国だった。まじめに働いても配給量に変化なく、なら人は働かないよって。そっか。
「今はうちが接収した土地にみんな来てて飢えずに生活しててな。王都や以前の直轄地はガラガラどころか人がいない」
「え?人がいないのですか?」
私の驚きにさも当然そうにうんって。大体そんなだからお店がなかった。他国から来る人ように微妙な宿屋と食堂があるくらいで、観光なと夢のまた夢。見るところも遊ぶところもなかったそうだ。はあ……と乾いたため息しか出なかった。
「それに民からも登用した貴族はされた仕返しとしか考えず、もらった領地の民は家畜以外としていじめ抜いた。それこそ前王よりな」
「あー……」
民は耐えられず夜中に逃げ出し、こちらの国の領地に忍び込む。うちは助けてという人は暖かく迎え入れ返さない。来た人は奴隷ではなく平民として扱い、農民や鉱夫として働いてもらってる。ほほーん。
「今すぐじゃないんだが来年かなあ。今あちらを整えてるからさ。それで君にお願いは、即位するまでに国の名前を考えることだ」
「はあ?」
「サイラスと君の国だろ?ふたりで考えなさい」
王様の後ろに立つお父様をキッと見ると、ニコニコとしてよかったな。お前らがしたかった国が出来るぞって。
「あんな小さな直轄地だけじゃつまんないだろ?大きな土地で姫様と民にかわいがられろ」
「はあ?」
私たちの横にいたリチャード様も、君たちの土地は俺が管理する。今まで通りにするし、兄上がしてることなら受け入れるだろうから、それも取り入れるよって。ティナ王頑張れぇ~ってお腹抱えて大笑い。ぐははって。お父様も笑いながら、
「王都は今商会なと商売人を勧誘してる。そしてこちらにはない術もあって、街全体を作り替えてる。一年もあればこちらと遜色ない国ができる予定だ。俺の息子の自慢のお嫁さんのティナ。頑張れよ」
「え?」
王様もお父様も、いればいいだけにするから心配すんなと。今いる貴族も追い出すから問題ないから。本当なのかしら。私らを憎んでる民じゃないの?と聞けば、
「そんなの登用された貴族だけだよ。それも少ないから。城にいる文官も他も敵意のある者はなんとかする。サイラスとふたりで頑張ってくれよ」
「はあ」
幸いなことにサイラスはあちらの元の王族に見た目が近い。王として問題ないからって。ないの?本当にないの?と見上げれば、俺頑張るからさと真面目なお顔。ふむ。私はひらめいたと前を向く。
「ならお父様が王になって我らが臣下として行くのはないのですか?」
私の言葉にニコニコしてた顔見る見る眉間にシワ。そしてブスッとした声で、
「俺?俺は嫌だよ。こんな年から王なんてごめんだ。俺この見た目よ?王と同じ金髪で緑の目、肌は剣の訓練好きで浅黒い。なに言ってんだティナ。無理だろ」
クソッ……銀髪はサイラスのお母様からでしたね。みんなバカだなあティナと見つめてくる。ウーッ拳を握ってうつむいた。王様がため息をついたのが分かった。
「ティナ聞いてるだろ?うちの国は昔、雪鬼の白髪赤い目が出なかったために迫害された人たちで作った国なんだ。見た目は無理なんだよ」
「はい……」
決定だから諦めろって。今後あちらの王と会談にも出席しろって。嫌すぎて涙出そう。男爵の娘が一国の王妃とか何の冗談なの!いやあ!妃殿下すらかなり問題があると思ってたのになんでよ!ねえサイラス?おかしいでしょ?と、胸ぐらつかんで叫んでしまった。私を見下ろし肩に手を置く。そして、
「ティナ。君が言った案は全て考えたんだ。考えた末の今の案なんだ」
「でもぉー!領地のみんなと離れるのも辛いし、私には無理です!ウーッ」
真剣に抗議。ここで引いたら王妃にされる。今しかないの。今やらなくていつやるんだ!
「みんなひどい!私はッ私はそんなつもりでサイラスに嫁いでないの!ただあなたのお仕事を手伝いたいたけなの。あなたの評判の向上と……いやだあ!」
叫んでいると無言でサッと抱かれた。あ?
「王、父上。俺が説得します」
「う、うん。頼む」
そのまま肩に担がれて王の執務室を出た。はあ?離せサイラスまだ話は終わってない!終わってないのと暴れた。いいから落ち着けと担がれたまま小走りになる。待て!待って!走るな止まって!ねえいやあー!
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