37 / 99
みかんちゃんの過去
しおりを挟む
「凄かった凄かった凄かった!」
「ハイハイありがとう」
「みかんちゃん凄かった、綺麗だし、優しいし、清楚だし、ああ、もう言葉が出てこない、ボキャブラリーが少なすぎるんだよヘボ作家!」
「ん? 良くわからないけど照れるな~~」
「これは来年こそ学園祭でメイド喫茶を開店しないと、日本一のメイドの店みかん(本物)と銘打って」
「だーーかーーらーーやめてえええ」
「ああ、もう皆に言いたい、日本一のメイド様がここにおられる、皆共控えおろ~~~~」
「やーーーめーーーてーーー」
「あ、僕も頭が高かった、ははあ~~~~~」
ベンチの上でみかんちゃんに向かって土下座をする。
「ああーーもううう連れて行かなきゃ良かったかなあ~~」
「いや、本当凄かった、見れて良かった」
「うん、ありがとう……佐々井君には一度見てもらいたかったんだよね、ちょっと恥ずかしかったけど」
「ううん、全然恥ずかしいなんて事無い! 凄い、凄かった! さすがはみかんちゃん、全国1位だよね!」
「あれは、たまたまだから……でも佐々井君にそこまで言って貰えると自信付くな~~」
そう言ってみかんちゃんは僕に微笑んでくれた。
昨日とは違う、友達に向ける笑顔に僕はドキッとしてしまう。
今、僕は昨日と同じ校舎裏でみかんちゃんと一緒に二人きりでお昼を食べていた。
昨日怒らせてしまったせいで、今日も泉とは別行動……ご飯はしっかり作ってくれているのでそこまでは怒ってないのかも……やっぱりみかんちゃんの秘密に関して何らかの手を打たないと駄目なんだろうか……
「みかんちゃん! 次はいつ出勤? 僕また行くからね!」
「え? 今日も出勤するけど、駄目だよ毎日とか……うちって安くないし」
「うん、食事は無理だけど、ドリンクなら大丈夫だよ、みかんちゃんのスペシャルドリンク、みかん汁美味しいし」
「みかん汁って……佐々井君相変わらずキモいよ」
「ええええええ!」
「ええええじゃない、何よみかん汁って! 美味しそうじゃないよ~~」
「そうかなあ? 果汁たっぷりって感じがするけど」
「佐々井君ってやっぱりキモい~~、でもまあ、うーーん、ドリンク位ならいっかなぁ?」
「うん! そうそう、それくらいなら大丈夫! 本当は何も飲まずに、ただみかんちゃんを見ていたいんだけどね」
「それは迷惑だから止めてね~~」
誰もいない校舎裏の隠れたベンチ、今まで一人で昼食を食べていた僕の憩いの場所。そこに今は友達と、しかもあのみかんちゃんと二人きりで食べてるなんて、信じられない。
「そう言えば聞きたかったんだけど、みかんちゃんはどうしてメイド喫茶で働く様になったの?」
やっぱりもって生まれた才能を発揮させたかったとか、生まれながらにしてメイドになるべく英才教育を受け育てられて来たとかかな?
「あーーやっぱり聞いちゃうか……それ」
「え? なんかまずかった? あ、いや、嫌だったら別に」
「うーーーん、まあ佐々井君にならいいか…………私ね中学迄凄く暗かったの、小学校の時に虐められてさーー、色々あったんだよね中学でも、それが嫌で、自分も周りも……だから変えたくて全部一からやり直したくて誰も知らない私立、どうせだったら有名私立を受けようって、それでここに来たんだ」
「え……」
「あはははは、びっくりした? お父さんは小さい頃に死んじゃってさ、お母さんは仕事があって……あと妹もまだ小さいから私の都合で引っ越しとかは出来なくてさ、だから実は今独り暮らしなんだ~~それで生活費はある程度自分で稼がないとって時給の良いところ探したらメイド喫茶があってさ~~」
「みかん……ちゃん」
「ごめんね夢壊れちゃったかな? メイド喫茶で働く様になったのってそんな理由なんだ……でも頑張ったんだよね、人気が上がれば給料も上がるし、お母さんに少しでも返せるし、まあそんなに貧乏って程じゃないけど、妹も来年中学だし色々物入りなのに私の都合で一人こっちの学校に行きたいとか我が儘言っちゃってって、ど、どうしたの!」
「ふぐう、ふ、ふうわあああああああああああん」
「ちょっ、ちょっと佐々井君!?」
「みかんちゃああああん」
「きゃ!」
「偉い、凄い、やっぱりみかんちゃんは……凄い人だった」
僕は思わずみかんちゃんの手を握りしめた。だって、だってそれは……それは僕がしたかった……いや、僕なんかよりも、僕がしたかった事なんかよりも、もっともっと大変な事。
「え、ど、どうしたの?」
「僕も……僕も変わろうって、そう思ってこの学校に来たんだ……でも何も変われなくて……みかんちゃんは難関の高等部入試で入って、しかも委員長で、しかも日本一で、しかもメイドで、凄い、凄すぎるよおおお」
「最後はあまり凄く無いけど、ありがと……でも佐々井君だって変わったよ、私に声をかけて来たじゃない。何か初めて会った時から気になってたんだよね、佐々井君の事」
「そ、そうなのお」
号泣しながら僕はみかんちゃんを見つめる、みかんちゃんは持っていたハンカチで僕の涙を拭きながら笑顔で言った。
「うん、なんか私に似てるなって、中学の時、虐められた影響で目立たない様にしていた頃の私にって」
「ううう、それって誉められてないよおおお」
「あーーうん、まあそうだけど、でも……私は逃げたの、そこには居られなかった、居たくなかった……佐々井君は違う、ここで頑張ってる、変えようって頑張ってる、きっかけはなんであれ、変わろうとした。それは凄いって思う、私には出来なかった事。だから私は佐々井君と友達になろうって思ったんだ、高校生になって初めての……ううん、多分私の人生の本当の意味での初めての友達にね」
「あ、あんな脅したみたいに友達になって貰っても?」
「自覚してたんかーーーーい! あははははは、うんまあそうだけど、でも嫌だったら形だけ友達って言うだけで、自分の働いている所に連れていったりこんな事話したりしないよ。でも佐々井君には見て貰いたかったんだ、友達として私の姿を、私の頑張った結果をね」
そう言って笑うみかんちゃん、その笑顔に僕は心を撃たれた、僕の身体に電気が走った。
なんだろう、この感覚は、ふわふわして、ドキドキして……不思議な感覚が襲って来る。
そうか……これが……尊敬するって事なんだ。僕は今初めて人を、他人を尊敬したんだ。
みかんちゃんはやっぱり凄い人、尊敬出来る人だったんだーーーー!
「ハイハイありがとう」
「みかんちゃん凄かった、綺麗だし、優しいし、清楚だし、ああ、もう言葉が出てこない、ボキャブラリーが少なすぎるんだよヘボ作家!」
「ん? 良くわからないけど照れるな~~」
「これは来年こそ学園祭でメイド喫茶を開店しないと、日本一のメイドの店みかん(本物)と銘打って」
「だーーかーーらーーやめてえええ」
「ああ、もう皆に言いたい、日本一のメイド様がここにおられる、皆共控えおろ~~~~」
「やーーーめーーーてーーー」
「あ、僕も頭が高かった、ははあ~~~~~」
ベンチの上でみかんちゃんに向かって土下座をする。
「ああーーもううう連れて行かなきゃ良かったかなあ~~」
「いや、本当凄かった、見れて良かった」
「うん、ありがとう……佐々井君には一度見てもらいたかったんだよね、ちょっと恥ずかしかったけど」
「ううん、全然恥ずかしいなんて事無い! 凄い、凄かった! さすがはみかんちゃん、全国1位だよね!」
「あれは、たまたまだから……でも佐々井君にそこまで言って貰えると自信付くな~~」
そう言ってみかんちゃんは僕に微笑んでくれた。
昨日とは違う、友達に向ける笑顔に僕はドキッとしてしまう。
今、僕は昨日と同じ校舎裏でみかんちゃんと一緒に二人きりでお昼を食べていた。
昨日怒らせてしまったせいで、今日も泉とは別行動……ご飯はしっかり作ってくれているのでそこまでは怒ってないのかも……やっぱりみかんちゃんの秘密に関して何らかの手を打たないと駄目なんだろうか……
「みかんちゃん! 次はいつ出勤? 僕また行くからね!」
「え? 今日も出勤するけど、駄目だよ毎日とか……うちって安くないし」
「うん、食事は無理だけど、ドリンクなら大丈夫だよ、みかんちゃんのスペシャルドリンク、みかん汁美味しいし」
「みかん汁って……佐々井君相変わらずキモいよ」
「ええええええ!」
「ええええじゃない、何よみかん汁って! 美味しそうじゃないよ~~」
「そうかなあ? 果汁たっぷりって感じがするけど」
「佐々井君ってやっぱりキモい~~、でもまあ、うーーん、ドリンク位ならいっかなぁ?」
「うん! そうそう、それくらいなら大丈夫! 本当は何も飲まずに、ただみかんちゃんを見ていたいんだけどね」
「それは迷惑だから止めてね~~」
誰もいない校舎裏の隠れたベンチ、今まで一人で昼食を食べていた僕の憩いの場所。そこに今は友達と、しかもあのみかんちゃんと二人きりで食べてるなんて、信じられない。
「そう言えば聞きたかったんだけど、みかんちゃんはどうしてメイド喫茶で働く様になったの?」
やっぱりもって生まれた才能を発揮させたかったとか、生まれながらにしてメイドになるべく英才教育を受け育てられて来たとかかな?
「あーーやっぱり聞いちゃうか……それ」
「え? なんかまずかった? あ、いや、嫌だったら別に」
「うーーーん、まあ佐々井君にならいいか…………私ね中学迄凄く暗かったの、小学校の時に虐められてさーー、色々あったんだよね中学でも、それが嫌で、自分も周りも……だから変えたくて全部一からやり直したくて誰も知らない私立、どうせだったら有名私立を受けようって、それでここに来たんだ」
「え……」
「あはははは、びっくりした? お父さんは小さい頃に死んじゃってさ、お母さんは仕事があって……あと妹もまだ小さいから私の都合で引っ越しとかは出来なくてさ、だから実は今独り暮らしなんだ~~それで生活費はある程度自分で稼がないとって時給の良いところ探したらメイド喫茶があってさ~~」
「みかん……ちゃん」
「ごめんね夢壊れちゃったかな? メイド喫茶で働く様になったのってそんな理由なんだ……でも頑張ったんだよね、人気が上がれば給料も上がるし、お母さんに少しでも返せるし、まあそんなに貧乏って程じゃないけど、妹も来年中学だし色々物入りなのに私の都合で一人こっちの学校に行きたいとか我が儘言っちゃってって、ど、どうしたの!」
「ふぐう、ふ、ふうわあああああああああああん」
「ちょっ、ちょっと佐々井君!?」
「みかんちゃああああん」
「きゃ!」
「偉い、凄い、やっぱりみかんちゃんは……凄い人だった」
僕は思わずみかんちゃんの手を握りしめた。だって、だってそれは……それは僕がしたかった……いや、僕なんかよりも、僕がしたかった事なんかよりも、もっともっと大変な事。
「え、ど、どうしたの?」
「僕も……僕も変わろうって、そう思ってこの学校に来たんだ……でも何も変われなくて……みかんちゃんは難関の高等部入試で入って、しかも委員長で、しかも日本一で、しかもメイドで、凄い、凄すぎるよおおお」
「最後はあまり凄く無いけど、ありがと……でも佐々井君だって変わったよ、私に声をかけて来たじゃない。何か初めて会った時から気になってたんだよね、佐々井君の事」
「そ、そうなのお」
号泣しながら僕はみかんちゃんを見つめる、みかんちゃんは持っていたハンカチで僕の涙を拭きながら笑顔で言った。
「うん、なんか私に似てるなって、中学の時、虐められた影響で目立たない様にしていた頃の私にって」
「ううう、それって誉められてないよおおお」
「あーーうん、まあそうだけど、でも……私は逃げたの、そこには居られなかった、居たくなかった……佐々井君は違う、ここで頑張ってる、変えようって頑張ってる、きっかけはなんであれ、変わろうとした。それは凄いって思う、私には出来なかった事。だから私は佐々井君と友達になろうって思ったんだ、高校生になって初めての……ううん、多分私の人生の本当の意味での初めての友達にね」
「あ、あんな脅したみたいに友達になって貰っても?」
「自覚してたんかーーーーい! あははははは、うんまあそうだけど、でも嫌だったら形だけ友達って言うだけで、自分の働いている所に連れていったりこんな事話したりしないよ。でも佐々井君には見て貰いたかったんだ、友達として私の姿を、私の頑張った結果をね」
そう言って笑うみかんちゃん、その笑顔に僕は心を撃たれた、僕の身体に電気が走った。
なんだろう、この感覚は、ふわふわして、ドキドキして……不思議な感覚が襲って来る。
そうか……これが……尊敬するって事なんだ。僕は今初めて人を、他人を尊敬したんだ。
みかんちゃんはやっぱり凄い人、尊敬出来る人だったんだーーーー!
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
隣人の幼馴染にご飯を作るのは今日で終わり
鳥花風星
恋愛
高校二年生のひよりは、隣の家に住む幼馴染の高校三年生の蒼に片思いをしていた。蒼の両親が海外出張でいないため、ひよりは蒼のために毎日ご飯を作りに来ている。
でも、蒼とひよりにはもう一人、みさ姉という大学生の幼馴染がいた。蒼が好きなのはみさ姉だと思い、身を引くためにひよりはもうご飯を作りにこないと伝えるが……。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる