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第三章 悩める剣士との出会い
第40話 初めてのお仕事
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ガタゴト・・・ガタゴト・・・
俺たちはトカリ村から半日ほど南に離れた道を進んでいる。
ザリオン街道から細い道に入り、しばらく進んでいると遠くに森が見え始めた。
相変わらずのどかな風景をボーっと見ながら俺はドリュアス様の依頼のことを考えていた。
・・・・・・・・・
「実は過去の事に囚われて前に進めない妖精がいるの・・・その子と話をして欲しい」
「話をするだけですか?」
「そう・・・できれば新しい自分の道を見つけてほしいけど・・・それはその子が決めること」
「俺には何もできないですよ」
「ワタルに会ったらきっと何かが変わる・・・そんな気がするの」
「そうですかね・・・」
「その子が望むなら契約していい」
「いや、しないですよ。やたらと契約するなって言ったじゃないですか」
「ウフフ・・・そうね。それじゃお願いね」
・・・・・・・・・
・・・過去に囚われた妖精。
・・・その妖精の話を聞く。
・・・できれば前向きにして欲しい。
そんな事、俺にとっては無理ゲーのような気がする。
問題の妖精はそのうち会いに来るらしいが、俺に何かできるだろうか?
人生相談・・・妖生相談でもしろと?
「はぁー困ったぞ・・・まぁ考えても仕方ない・・・とりあえず仕事するか」
前置きが長くなったが、トカリ村でベアフがユキナに跪いた後、色々説明して事情を理解してくれた。
あまりトカリ村に長居するのは良くないということで、急いで旅に必要な物を揃えることに。
「俺が旅に必要な物を用意する」
ベアフは無償でそんな事を言ってくれたが、俺が待ったをかけた。
いくら、俺に協力的で妖精を敬っているからといっても無償は駄目だ。かといってこちらからあげる物は以前森の中で渡してしまっていた。
「そうだ!何か仕事はないか?」
・・・・・・・・・
そんな事があり、俺はベアフの仕事をすることにした。
ベアフは時々、トカリ村に一軒だけある宿屋兼食堂へ獣の肉や香草などを収めているので、その素材を取って来て欲しい。
それが俺達が受けたベアフからの依頼内容だ。
ベアフがいつも狩りや採集に行っているのが、目の前の森。
「始まりの森」
トカリ村ではそんな呼ばれ方をしているらしい。
なんでもミルフィーユ王国の英雄が妖精と出会った場所なんていう逸話があるみたいだ。
ウェンディ視点 精霊馬 妖精の住処
「ユキナも気づいていると思うけど・・・ワタルはドリュアス様を見たこともない呆けた顔で見ていたわ」
「確かにだらしない顔をしていた」
「きっとあのミステリアスクールビューティがワタルの好みなんだわ」
「そうかも・・・胸も大きかった・・・巨乳ミステリアスクールビューティがお兄ちゃんの好みだと思う」
だからこれから少し実験してやろうじゃないの!これは契約者のワタルを知る為の実験なのよ。
ワタル視点
「ワタル・・・」
「ウェンディ。もうすぐ着くから準備してくれ・・・って?!どうしたんだ?」
「私・・・あのね・・・」
なんだ?ウェンディが髪をおろし、前髪で目を隠して、クネクネしている。
服には花を貼り付け、頭に花の冠をしているが、冠が大きすぎてタスキがけになっている。
クネクネ
「私・・・梨・・・食べたい・・・」
「お、おう。好きなだけ食べていいぞ」
「ありがとう・・・あなたに・・・ご褒美をあげる」
ニコッ
「ウェンディお前・・・」
薄気味悪い笑みを浮かべるウェンディに俺は
「熱でもあるのか?」
「・・・・・・・・・」
みるみる顔が真っ赤になっていくウェンディ。
「お、おい。大丈夫か?」
「うわーーー!!熱なんかないわよ!バカワタル!」
「はぁ?」
手で顔を覆い、何故かウェンディの後ろでクネクネしているユキナを引っ張って、精霊馬に隠れてしまった。
「なんだったんだ?ウェンディ?」
もしかしてドリュアス様のモノマネだろうか?だったらリアクションまちがえたな。
その後しばらくウェンディは精霊馬から出てこなかった
・・・・・・・・・
「さて・・・この辺かな?」
俺は森の中の大きな木の前にいる。
ベアフが言っていた香草などがあちこちに生えている。採集する場所はここで間違いないだろう。
「全くウェンディのヤツいつまですねているんだか・・・ユキナも出てこないし」
チラッと精霊馬の方を見て呟いても全く反応が無い。
「ん?誰かいるのか?」
大木の後ろからブツブツ言いながら去っていく人物が見えた。
茶色のマントにフードを被っており、男か女か判断がつかない。あちらも俺に気付いた様子もなく足早に去っていく。
少しめくれたマントから剣が見えたので、やはり異世界の人間だと感じた。
「それにしても結構な数の木の幼霊がついていたな」
俺も人のことは言えないが、去っていく人物の後ろから緑色の幼霊が追いかけて行くのが見えた。
なんとなく木の後ろに回り込んでみる。
一見するとただの大きな木に見えていたが後ろ側には大きくくり抜いてある空洞が広がっていた。
「あの人はここで何をやっていたんだ?」
木の空洞の真ん中はそこだけ別の空間が広がっているように感じた。
中心に1メートルほどの木があり、それにツタが絡まっている。その木にフヨフヨと木の幼霊が漂っていてなんとも幻想的な光景だ。
あの人物もただの狩人か薬草を採集していたかもしれないが、どうも様子がおかしかった。
「さて仕事しますか」
考えても仕方ない。改めて辺りを見回すと比較的背の高い草が生えているのが見える。
目利きしてみると・・・
「香草・・・肉、魚料理の香り付けに使われる。食用可」
「これだな!なんか採集クエストみたいで楽しいな・・・」
ボコボコと香草を抜いては収納ボックスに入れていく。ある程度香草が溜まったのを確認するとおかしな草を見つけた。
「妖精草・・・レア度マックス 大変貴重!ぜひ取っていこう!!」
「妖精草?なんか目利きの説明がゲームっぽくなったぞ・・・とりあえず取っておくか」
やけに主張が激しい草を恐る恐る引っ張る。
ポンッ!
「やぁ!」
「・・・・・・・・・っ!?」
「こんにちは!」
「うわーーーー!!!」
「ぎぁーーーー!!!」
持ち上げた草が喋りだし、俺は絶叫を上げると草も絶叫をあげたのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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今日から毎日更新する予定です!
俺たちはトカリ村から半日ほど南に離れた道を進んでいる。
ザリオン街道から細い道に入り、しばらく進んでいると遠くに森が見え始めた。
相変わらずのどかな風景をボーっと見ながら俺はドリュアス様の依頼のことを考えていた。
・・・・・・・・・
「実は過去の事に囚われて前に進めない妖精がいるの・・・その子と話をして欲しい」
「話をするだけですか?」
「そう・・・できれば新しい自分の道を見つけてほしいけど・・・それはその子が決めること」
「俺には何もできないですよ」
「ワタルに会ったらきっと何かが変わる・・・そんな気がするの」
「そうですかね・・・」
「その子が望むなら契約していい」
「いや、しないですよ。やたらと契約するなって言ったじゃないですか」
「ウフフ・・・そうね。それじゃお願いね」
・・・・・・・・・
・・・過去に囚われた妖精。
・・・その妖精の話を聞く。
・・・できれば前向きにして欲しい。
そんな事、俺にとっては無理ゲーのような気がする。
問題の妖精はそのうち会いに来るらしいが、俺に何かできるだろうか?
人生相談・・・妖生相談でもしろと?
「はぁー困ったぞ・・・まぁ考えても仕方ない・・・とりあえず仕事するか」
前置きが長くなったが、トカリ村でベアフがユキナに跪いた後、色々説明して事情を理解してくれた。
あまりトカリ村に長居するのは良くないということで、急いで旅に必要な物を揃えることに。
「俺が旅に必要な物を用意する」
ベアフは無償でそんな事を言ってくれたが、俺が待ったをかけた。
いくら、俺に協力的で妖精を敬っているからといっても無償は駄目だ。かといってこちらからあげる物は以前森の中で渡してしまっていた。
「そうだ!何か仕事はないか?」
・・・・・・・・・
そんな事があり、俺はベアフの仕事をすることにした。
ベアフは時々、トカリ村に一軒だけある宿屋兼食堂へ獣の肉や香草などを収めているので、その素材を取って来て欲しい。
それが俺達が受けたベアフからの依頼内容だ。
ベアフがいつも狩りや採集に行っているのが、目の前の森。
「始まりの森」
トカリ村ではそんな呼ばれ方をしているらしい。
なんでもミルフィーユ王国の英雄が妖精と出会った場所なんていう逸話があるみたいだ。
ウェンディ視点 精霊馬 妖精の住処
「ユキナも気づいていると思うけど・・・ワタルはドリュアス様を見たこともない呆けた顔で見ていたわ」
「確かにだらしない顔をしていた」
「きっとあのミステリアスクールビューティがワタルの好みなんだわ」
「そうかも・・・胸も大きかった・・・巨乳ミステリアスクールビューティがお兄ちゃんの好みだと思う」
だからこれから少し実験してやろうじゃないの!これは契約者のワタルを知る為の実験なのよ。
ワタル視点
「ワタル・・・」
「ウェンディ。もうすぐ着くから準備してくれ・・・って?!どうしたんだ?」
「私・・・あのね・・・」
なんだ?ウェンディが髪をおろし、前髪で目を隠して、クネクネしている。
服には花を貼り付け、頭に花の冠をしているが、冠が大きすぎてタスキがけになっている。
クネクネ
「私・・・梨・・・食べたい・・・」
「お、おう。好きなだけ食べていいぞ」
「ありがとう・・・あなたに・・・ご褒美をあげる」
ニコッ
「ウェンディお前・・・」
薄気味悪い笑みを浮かべるウェンディに俺は
「熱でもあるのか?」
「・・・・・・・・・」
みるみる顔が真っ赤になっていくウェンディ。
「お、おい。大丈夫か?」
「うわーーー!!熱なんかないわよ!バカワタル!」
「はぁ?」
手で顔を覆い、何故かウェンディの後ろでクネクネしているユキナを引っ張って、精霊馬に隠れてしまった。
「なんだったんだ?ウェンディ?」
もしかしてドリュアス様のモノマネだろうか?だったらリアクションまちがえたな。
その後しばらくウェンディは精霊馬から出てこなかった
・・・・・・・・・
「さて・・・この辺かな?」
俺は森の中の大きな木の前にいる。
ベアフが言っていた香草などがあちこちに生えている。採集する場所はここで間違いないだろう。
「全くウェンディのヤツいつまですねているんだか・・・ユキナも出てこないし」
チラッと精霊馬の方を見て呟いても全く反応が無い。
「ん?誰かいるのか?」
大木の後ろからブツブツ言いながら去っていく人物が見えた。
茶色のマントにフードを被っており、男か女か判断がつかない。あちらも俺に気付いた様子もなく足早に去っていく。
少しめくれたマントから剣が見えたので、やはり異世界の人間だと感じた。
「それにしても結構な数の木の幼霊がついていたな」
俺も人のことは言えないが、去っていく人物の後ろから緑色の幼霊が追いかけて行くのが見えた。
なんとなく木の後ろに回り込んでみる。
一見するとただの大きな木に見えていたが後ろ側には大きくくり抜いてある空洞が広がっていた。
「あの人はここで何をやっていたんだ?」
木の空洞の真ん中はそこだけ別の空間が広がっているように感じた。
中心に1メートルほどの木があり、それにツタが絡まっている。その木にフヨフヨと木の幼霊が漂っていてなんとも幻想的な光景だ。
あの人物もただの狩人か薬草を採集していたかもしれないが、どうも様子がおかしかった。
「さて仕事しますか」
考えても仕方ない。改めて辺りを見回すと比較的背の高い草が生えているのが見える。
目利きしてみると・・・
「香草・・・肉、魚料理の香り付けに使われる。食用可」
「これだな!なんか採集クエストみたいで楽しいな・・・」
ボコボコと香草を抜いては収納ボックスに入れていく。ある程度香草が溜まったのを確認するとおかしな草を見つけた。
「妖精草・・・レア度マックス 大変貴重!ぜひ取っていこう!!」
「妖精草?なんか目利きの説明がゲームっぽくなったぞ・・・とりあえず取っておくか」
やけに主張が激しい草を恐る恐る引っ張る。
ポンッ!
「やぁ!」
「・・・・・・・・・っ!?」
「こんにちは!」
「うわーーーー!!!」
「ぎぁーーーー!!!」
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