壊れた玩具と伝説の狼

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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イキ癖2-1

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セイラの躰に異変が現れだしたのは次の日目覚めてからの事。
朝起きて、いつもの様にアヤが濃厚なキスをして来た時に、先ず何だかお腹の中がぽっと温まった。
(アレ?)
とは思ったが、気にせずアヤが用意してくれていた朝食を食べて、あとはいつも通り。
飲み食いをして体が温まると、体の血流も良くなり、セイラの躰に溜まった薬が溶けだし体中に巡って薬の効果でセイラの躰が発情しだした。
食事をとって余裕が出来ると思考力も回復する。興奮する体とは裏腹に、思い出すのは矢張り忌まわしい記憶ばかり。
それもいつもと同じだけれど。
しかし、今日は少し、いつもと違う事が起きた。
絶望に打ちひしがれているセイラの心を、妙に前向きな思考の持ち主であるアヤが軽くしてくれた。
死にたがり屋のセイラは信用が無くて、未だに洋服すら貰えないから隠す物が無く、セイラの体が興奮し出すとアヤは直ぐに気が着く。
そもそも狼は鼻が良い、
「ん?ん?セイラ良い匂いがするぞ。可愛がって欲しいヤツが出す臭いだ。欲情してるな、可愛いなぁ。するか?しような」
そんな事を言いながら、嬉々としてセイラがせがむ前にアヤの方からセイラに依って来てくれた。
空気を削いだとも言えなくも無いが、この時のセイラにはそれが有難かった。
「アヤ、ありがとう」
「そうか、そうか、するか、嬉しいな。今日も沢山気持ち良くなろうな」
セイラの気持ちを分かっているのか居ないのか、アヤはご機嫌でセイラの躰を舐め始めた。
今日の愛撫は胸から、アヤの舌はセイラの心臓の鼓動を確かめる様に撫でて、そのまま左右の乳首を長い舌でズルズルと擦り喉を舐め上げて、そのまセイラの口内に侵入してきた。
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