壊れた玩具と伝説の狼

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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人食い湖の住人1-13

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引き抜かんばかりの力で掴まれる髪の毛、口内と喉を好き勝手に蹂躙する温くて不味い肉の棒、その動きはとても乱暴で、何度もセイラを嘔吐えずかせた。
セイラの両目から恐怖と吐き気で涙がボロボロと零れたをの見て、ダイヤスが男根の硬度を増した。
(クソヤロウが)
セイラは心の中で吐き捨てた。
厩舎の男は未だ興奮気味にセイラの後口に腰を打ち付けている。衝撃で崩れ落ちそうになって、慌ててダイヤスのボトムを掴んだ手が爪ばかりが目立つ骨ばった瘦せこけた手に戻っていた。
(そんなばかな・・・)
だってセイラの躰はアヤが治してくれたはずなのに。
恐る恐る自分の体に視線を送ると、骨ばって腹だけがポッコリと出た、見慣れた惨めに痩せこけた体が見えた。
(・・・・全部元通り)
セイラの両足がカタカタと震えていた。
(アヤは、夢だったのか・・・)
セイラの様子なんて気にもせずダイヤスも厩舎の男もガツガツと腰を振っている。
心とは裏腹に、薬で体だけが快感を拾っていた。
(なんて馬鹿馬鹿しい幸せな夢をみたんだろう)
熊より大きな狼なんて、居るわけないじゃ無いか、ましてや喋るなんて・・・。
(現実はいつだって、辛い方が本当だったじゃないか)
あまりに幸せな夢を見て、それを信じてしまった自分が馬鹿らしくて、思わず顔を歪めて自分で自分を嗤った。
「ひっ」
と漏れた笑い声を、早速厩舎の男が聞きつけてはしゃぐ。
「あはー!ほらダイヤス様、この牝馬喜こんじょる!喜んじょりますよ。」
背後でセイラを犯す男が腰を動かしながら又はしゃいだ。
セイラはもう何もかもどうでも良くなって、この六年間して来た通り自分で自分の下枝を扱いて慰めた。
体という物は良くも悪くも素直な物で、薬で興奮している下枝は擦ればそれなりに気持ち良くなれた。
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