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ルークの初恋 3-28

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全て話してシャルレ姫の同情を買えたら、もしかしたら姫が初恋のあの子と会わせてくれるかも知れない、とは少し思った。
でも、ルークが今好きなのはシャルレ姫だから、恋をしているのはシャルレ姫だから、同情を買えそうな過去は仕舞った。
初恋のあの子に会ってみたい、という気持ちが無いわけでは無い。
でも・・・。
今恋しい相手の心を痛める程では無い。
あの酷い秋の夜、あの時自分を救ってくれた歌は確かにあの青いドレスの女の子のものだったけれど、でも、ルークはその後同じ場所でお日様に出会ったのだ。
ジェイドと名乗る小さな男の子に、シャルレがシャルレになる前の頃に、まさかその後、奇跡の様な再会を果たすとも知らずに、無邪気にいろんな話をした。
真夜中にだけ会う事が出来た自分だけの可愛い小さなお日様。

よもや再会してみたら、こんな立派な女神になっているとは当時露とも思わなかったが・・・!。

そんな事を考えながらシャルレ姫の髪に絡まった髪飾りを解いていたら、ルークのお日様シャルレ姫がルークのお腹にひたいを着けて溜息をついて言った。
「お前、あんな真夜中の、たった一回の放送を見ていたの?!」
考え事していたので話が見えない。
「何がですか?」
素直に聞き返したら、
「何でも無いわよ!」
また怒られた。
「さ、解けましたよ。お疲れ様です」
「本当だわ、城迄あとちょっとだし、お前も座って楽にしておきなさい」
「ありがとうございます」
そう言って、やっと脱ぎそびれてた民族衣装を脱ぎ始めた。
脱ぎ始めたと言っても、下には使用人服を着ているのだからどうって事無いのだけれど、お土産として手渡しづらくなってしまったのだけが残念でならない。
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