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ルークの初恋 3-29
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『これ、どうしよう』とか思いながら、ルークが小さくため息をつきつつ一応丁寧に民族衣装を畳んでいると、
「それどうしたの?」
その様子を横目で見ていたシャルレが聞いてきた。
「あー。えっと」
どこから話そうかと迷って言い淀んでいると、シャルレに畳んだ衣装を取り上げられた。
「まさかあのバカ王子に買ってもらったんじゃないでしょうね?」
にっこり笑顔で『私から返しておくけど良いわね?』とか言い出した。
「違います。違います。買ってもらったんじゃありません。」
「見たところ結構な織物じゃない、お前の普段の手持ちのお金で買えるとも思えないわよ?」
あわてて否定したが、一度持たれた疑いは中々消えない、
「じゃぁ、どうしたのよ」
とジトリと見つめられて、事と次第を一から説明する事になった。
「遠目に見てもすごく奇麗で、絶対姫に似合うと思ったんです、もしも買える値段なら、お土産に出来ないかと思って。そしたら、ほら、僕、灰色蜥蜴だから娼夫に間違われちゃって、店のおっさんが僕に売り付けようとして、さっき話したとおり」
「ジェイコブ王子のご登場って事?」
「そうです。それで結局店主が詫びにこれをくれるって言ったので、貰うのは流石に心苦しいので僕が作ったアクセサリーを渡してきました。だからブツブツ交換で手に入れたのであって、誰かに貰ったわけではありません」
ルークは誤解されたくなくて一生懸命話したが、未だシャルレは少し納得がいかない様子だ。
「それが何であんたが着ることになったのよ」
「アノ、その・・・着たら教えてくれるって言うので・・・初恋の女の子のことを・・・」
ソロリと上目使いでルークがシャルレを見上げると、シャルレがにっこり笑っていた。
「それどうしたの?」
その様子を横目で見ていたシャルレが聞いてきた。
「あー。えっと」
どこから話そうかと迷って言い淀んでいると、シャルレに畳んだ衣装を取り上げられた。
「まさかあのバカ王子に買ってもらったんじゃないでしょうね?」
にっこり笑顔で『私から返しておくけど良いわね?』とか言い出した。
「違います。違います。買ってもらったんじゃありません。」
「見たところ結構な織物じゃない、お前の普段の手持ちのお金で買えるとも思えないわよ?」
あわてて否定したが、一度持たれた疑いは中々消えない、
「じゃぁ、どうしたのよ」
とジトリと見つめられて、事と次第を一から説明する事になった。
「遠目に見てもすごく奇麗で、絶対姫に似合うと思ったんです、もしも買える値段なら、お土産に出来ないかと思って。そしたら、ほら、僕、灰色蜥蜴だから娼夫に間違われちゃって、店のおっさんが僕に売り付けようとして、さっき話したとおり」
「ジェイコブ王子のご登場って事?」
「そうです。それで結局店主が詫びにこれをくれるって言ったので、貰うのは流石に心苦しいので僕が作ったアクセサリーを渡してきました。だからブツブツ交換で手に入れたのであって、誰かに貰ったわけではありません」
ルークは誤解されたくなくて一生懸命話したが、未だシャルレは少し納得がいかない様子だ。
「それが何であんたが着ることになったのよ」
「アノ、その・・・着たら教えてくれるって言うので・・・初恋の女の子のことを・・・」
ソロリと上目使いでルークがシャルレを見上げると、シャルレがにっこり笑っていた。
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