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◇マヤ
教会9
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宣教師はその声までが実に魅力的だった。
まるで歌でも聴いているのかと勘違いしそうな耳障りの良い低いその声には微かな魔力も感じる。
視線を合わせると、宣教師の目はレンズの様に透明な膜が時折瞬きをする様に動いているのが見えた。
「・・・・お前水系の種族が混ざっているな。その声・・・セイレーンか!」
セイレーンは声が非常に魅力的な種族だ、その魅惑的な声と見た目で船乗り達を魅了して男の精を搾り取る。大体が死ぬ寸前で船に戻されているが、戻された船乗り達はその後、憑りつかれた様にセイレーンを求めて止まなくなると言われている。
実際には魅了の度合いはセイレーンが好きにコントロール出来るし時間が経てば一応正気に戻るのでこれは大げさな話だが。
一説には魔族の夢魔と人魚のハーフが最初のセイレーンだという説が有る。
主食が海藻の人魚と違ってセイレーンの主食は魚や海獣なのでよく知られていない昔は人間も食べると思われていた。
ガルフは嫌悪を露に顔を歪めた。
セイレーンには昔、乗った船の船員達を全員持ってかれ難儀させられた事が有る。
逆に宣教師はそんなガルフの反応を見て実に楽しそうに笑う。
「まるで船乗りの様ですね、セイレーン族をそんなに嫌うなんて、人間を食べてたのなんて只のおとぎ話ですよ。もっとも、別の意味では食べてましたけどね。」
そう言って、色香を乗せた視線を絡めてくる。
両足を広げて、腰をゆらして誘って来た。
「俺はお前らのそういう所が嫌えなんだよ。セイレーンは総じて俺の好みじゃないんでね。派手な顔はあまり好みじゃねぇんだよ。」
「あぁ、あなたは『マヤ』にご執心だそうですね。あんな華も無い淫乱なだけの蛇なんて何処が良いんだか。」
綺麗な瞳の二重の目を舞台の方に向けて興味なさそうに言った。
『無駄に愛想を振りまいてしまって損をした』とでも言いたそうだ。
「貴方は本日、特別寄付金は本日ご寄付なさりましたか?」
まるで歌でも聴いているのかと勘違いしそうな耳障りの良い低いその声には微かな魔力も感じる。
視線を合わせると、宣教師の目はレンズの様に透明な膜が時折瞬きをする様に動いているのが見えた。
「・・・・お前水系の種族が混ざっているな。その声・・・セイレーンか!」
セイレーンは声が非常に魅力的な種族だ、その魅惑的な声と見た目で船乗り達を魅了して男の精を搾り取る。大体が死ぬ寸前で船に戻されているが、戻された船乗り達はその後、憑りつかれた様にセイレーンを求めて止まなくなると言われている。
実際には魅了の度合いはセイレーンが好きにコントロール出来るし時間が経てば一応正気に戻るのでこれは大げさな話だが。
一説には魔族の夢魔と人魚のハーフが最初のセイレーンだという説が有る。
主食が海藻の人魚と違ってセイレーンの主食は魚や海獣なのでよく知られていない昔は人間も食べると思われていた。
ガルフは嫌悪を露に顔を歪めた。
セイレーンには昔、乗った船の船員達を全員持ってかれ難儀させられた事が有る。
逆に宣教師はそんなガルフの反応を見て実に楽しそうに笑う。
「まるで船乗りの様ですね、セイレーン族をそんなに嫌うなんて、人間を食べてたのなんて只のおとぎ話ですよ。もっとも、別の意味では食べてましたけどね。」
そう言って、色香を乗せた視線を絡めてくる。
両足を広げて、腰をゆらして誘って来た。
「俺はお前らのそういう所が嫌えなんだよ。セイレーンは総じて俺の好みじゃないんでね。派手な顔はあまり好みじゃねぇんだよ。」
「あぁ、あなたは『マヤ』にご執心だそうですね。あんな華も無い淫乱なだけの蛇なんて何処が良いんだか。」
綺麗な瞳の二重の目を舞台の方に向けて興味なさそうに言った。
『無駄に愛想を振りまいてしまって損をした』とでも言いたそうだ。
「貴方は本日、特別寄付金は本日ご寄付なさりましたか?」
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