このユーザは規約違反のため、運営により削除されました。 前科者みたい 小説家になろうを腐ったみかんのように捨てられた 雑記帳

僕はもふもふのジュリアーノ 誕生

僕はもふもふのジュリアーノ　お空の星になったの。

今日は、ママのお父さんの命日。

「9時に新しいお手伝いさんがきてくれるの」

ママは、昨日ゼロが死んで本当はとっても悲しいんだろうに。

少年のために何があっても強く生きるって決めたみたい。

それでも、妊娠してるのに女の子の日みたいに

ずっと出血は止まらなかった。

前置胎盤（ぜんちたいばん）とは哺乳類の胎盤が何らかの原因で出産に悪影響のある位置に定着するハイリスク妊娠のひとつ。 子宮口を一部、または全部塞いだ状態にあるため、妊娠中期から後期にかけて出血を伴う場合がある。 また、前置胎盤時の経膣出産は母子の生命の危険が高いため帝王切開による出産が用いられる。

ママの出血の原因。

昨日買ってきた仏壇のお花は、

ママがアルバイトをさせもらっている駅のそばの

お花屋さんからもらってきたものだった。

ママは、最初に防衛医大の精神科にかかったときに、

「何か趣味を持ちなさい」

と、いわれた。

ガーデニングを選んだんだけど、

パパさんがお金をまったくくれなくなったから、

お花のお金はこのお花屋さんでアルバイトをして、

売れ残りの現物を貰ってきていたんだ。

それでも、その数はすさまじくて、パパさんが、

「うちは、ジャングルじゃない」

というほどの数だった。

お風呂場も、本当にジャングルかと思うほどのいろいろな観葉植物。

リビングには、らんが咲き乱れて、二階にはセントポーリアのお部屋まである。

バラのために、ベランダは20畳に広げ、

この家には50本のバラの木があった。

少年は、学校の作文に

「僕はお花が嫌いです。ママが花ばかりいじっているからです」

と、書くほど。

少年は本当に寂しかったんだろうな。

ママは、知らずに自分の親と同じように忙しくて、

植物の世話に時間がかかり、

少年とおやつを作ったりあまりできなかったのかも。

それでも、ドーナツやクッキーを一緒に作ったりしていたのだが。

いよいよ、9時になった。

新しいお手伝いさんが来た。

少年とママは出迎えてと、挨拶をした。

その途端、ママがすごい出血したんだ。

ママはあらかじめ用意して会ったシーツを腰に巻き、

パパさんに事情を説明して、いつもパパさんが呼ぶタクシーの

運手しゅさん呼んで病院に向かった。

少年とお手伝いさんを連れて。

病院に着くと、帝王切開が行われ、

母子共に無事に出産を終えたんだ。

かわいいかわいい小さな女の子。

775グラムの極小未熟児。

帝王切開だから、生まれてきたとき産声はなかった。

お医者様が、赤ちゃんをさかさに足を持って、

背中をパンパンと叩くと、ちゃんと産声を上げた。

やったねー。新しい生命の誕生だ。

そのまま赤ちゃんは、小児病院に搬送。

ママもゆっくりベッドで寝ている。

少年をどうしようかということになって。

かねてより頼んであった弟の家族に預けた。

新しい生命も生まれた。

少年も無事なところに預けた。

これからは、赤ちゃんのために……。

あれあれ。何かがおかしいぞ。

耳の下が痛い。

次の日は、母乳を搾って、小児病院に届けてもらったんだけど。

その次の日には、おたふくかぜで母乳を止められてしまった。

おたふくかぜ（流行性耳下腺炎, ムンプス）はムンプスウイルスによる感染症であり, 基本的な感染経路は唾液を介した飛沫によるヒト-ヒト間の感染である。

本当にママはどうしてこう、いろいろあるの。

それとも、普通の人でも、毎日こんなに大変なの?

世の中には、暇をもてあましてあきてくる人もいると聞いている。

僕には、集中砲火に見えるんだけど。

まあ、それでも、

おめでとうございます。