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ネモフィラ、そして笑い
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次男「結局行けなかったね、あのシュラスコみたいな花の…」
長男「マリファナでしょ」
わたし「モルヒネな」
2時間後に長男が「ネモフィラじゃん!?!??!?!」って叫んで、3人で死んだ。
ネモフィラ、そして笑い
五月晴れ、爽やかな風が吹き抜ける公園。家族4人でピクニックを楽しんでいた。
「ねえねえ、あの紫色の花畑、見に行きたい!」
次男の陽太くんが、目を輝かせながら提案する。
「紫色の花畑? どこにあるの?」
母が尋ねると、陽太くんは指を差し示す。
「あそこに! 丘の上に見えるでしょ?」
母は、丘の上を見上げてみる。確かに、紫色の花が一面に咲き誇っているのが見える。
「あれはね、シュラスコみたいな花だよ!」
陽太くんは、得意げに言い放つ。
「シュラスコ…? 花が肉みたいってどういうこと?」
長男の健太くんが、首をかしげる。
「だって、紫色の花びらが重なり合って、まるで肉が焼かれているみたいでしょ?」
陽太くんの独特な表現に、母と健太くんは思わず笑ってしまう。
「うーん、確かにちょっと似ているかもね。でも、シュラスコじゃなくて、もっとちゃんとした名前があるんじゃない?」
母が提案すると、陽太くんは考え込む。
「うーん… なんだったっけな… モルヒネ…?」
陽太くんの言葉に、母と健太くんはさらに笑い声が止まらなくなる。
「モルヒネ!? それはさすがに違うでしょ! モルヒネは麻薬だよ!」
健太くんが、慌てて訂正する。
「えーっ、そうなの? でも、なんか似たような名前だったような気がするんだけど…」
陽太くんは、納得がいかない様子だ。
そんなやり取りをしながら、家族4人は丘の上へと向かう。
2時間ほど歩いて、ようやく花畑に到着した。
「わぁーっ、すごい! 本当にシュラスコみたい!」
陽太くんは、花畑の美しさに圧倒される。
「シュラスコじゃなくて、ネモフィラだよ。」
健太くんが、再び訂正する。
「ネモフィラ…?」
陽太くんは、初めて聞く名前だった。
「ネモフィラは、別名で忘れな草とも呼ばれるんだよ。花言葉は『誠実な愛』なんだ。」
母が、優しく説明する。
陽太くんは、花言葉の意味を噛みしめるように、花畑を見つめる。
「そういえば、あの花、どこかに植えられていたような気がする…」
健太くんが、何か思い出す。
「そうだった! 家の近くの公園にもネモフィラが咲いていたっけ!」
陽太くんも、思い出したように声を弾ませる。
「じゃあ、今度そっちの公園に行こうね!」
母が、笑顔で提案する。
家族4人は、ネモフィラの美しい花畑を後にし、家路へと向かう。
その夜、陽太くんは布団の中でつぶやく。
「やっぱり、あの花はシュラスコみたいだったな…。」
健太くんは、笑いながら答える。
「ネモフィラだよ、陽太くん。ネモフィラ。」
陽太くんは、目を閉じて眠りにつく。夢の中でも、陽太くんはネモフィラの美しい花畑を駆け回っていた。
あとがき
家族の何気ない会話から始まる、ほのぼのとしたストーリーです。長男の健太くんの天然な発言や、次男の陽太くんの独特な表現が、作品にコミカルな要素を加えています。ネモフィラの美しい花畑を舞台に、家族の絆が温かく描かれています。
長男「マリファナでしょ」
わたし「モルヒネな」
2時間後に長男が「ネモフィラじゃん!?!??!?!」って叫んで、3人で死んだ。
ネモフィラ、そして笑い
五月晴れ、爽やかな風が吹き抜ける公園。家族4人でピクニックを楽しんでいた。
「ねえねえ、あの紫色の花畑、見に行きたい!」
次男の陽太くんが、目を輝かせながら提案する。
「紫色の花畑? どこにあるの?」
母が尋ねると、陽太くんは指を差し示す。
「あそこに! 丘の上に見えるでしょ?」
母は、丘の上を見上げてみる。確かに、紫色の花が一面に咲き誇っているのが見える。
「あれはね、シュラスコみたいな花だよ!」
陽太くんは、得意げに言い放つ。
「シュラスコ…? 花が肉みたいってどういうこと?」
長男の健太くんが、首をかしげる。
「だって、紫色の花びらが重なり合って、まるで肉が焼かれているみたいでしょ?」
陽太くんの独特な表現に、母と健太くんは思わず笑ってしまう。
「うーん、確かにちょっと似ているかもね。でも、シュラスコじゃなくて、もっとちゃんとした名前があるんじゃない?」
母が提案すると、陽太くんは考え込む。
「うーん… なんだったっけな… モルヒネ…?」
陽太くんの言葉に、母と健太くんはさらに笑い声が止まらなくなる。
「モルヒネ!? それはさすがに違うでしょ! モルヒネは麻薬だよ!」
健太くんが、慌てて訂正する。
「えーっ、そうなの? でも、なんか似たような名前だったような気がするんだけど…」
陽太くんは、納得がいかない様子だ。
そんなやり取りをしながら、家族4人は丘の上へと向かう。
2時間ほど歩いて、ようやく花畑に到着した。
「わぁーっ、すごい! 本当にシュラスコみたい!」
陽太くんは、花畑の美しさに圧倒される。
「シュラスコじゃなくて、ネモフィラだよ。」
健太くんが、再び訂正する。
「ネモフィラ…?」
陽太くんは、初めて聞く名前だった。
「ネモフィラは、別名で忘れな草とも呼ばれるんだよ。花言葉は『誠実な愛』なんだ。」
母が、優しく説明する。
陽太くんは、花言葉の意味を噛みしめるように、花畑を見つめる。
「そういえば、あの花、どこかに植えられていたような気がする…」
健太くんが、何か思い出す。
「そうだった! 家の近くの公園にもネモフィラが咲いていたっけ!」
陽太くんも、思い出したように声を弾ませる。
「じゃあ、今度そっちの公園に行こうね!」
母が、笑顔で提案する。
家族4人は、ネモフィラの美しい花畑を後にし、家路へと向かう。
その夜、陽太くんは布団の中でつぶやく。
「やっぱり、あの花はシュラスコみたいだったな…。」
健太くんは、笑いながら答える。
「ネモフィラだよ、陽太くん。ネモフィラ。」
陽太くんは、目を閉じて眠りにつく。夢の中でも、陽太くんはネモフィラの美しい花畑を駆け回っていた。
あとがき
家族の何気ない会話から始まる、ほのぼのとしたストーリーです。長男の健太くんの天然な発言や、次男の陽太くんの独特な表現が、作品にコミカルな要素を加えています。ネモフィラの美しい花畑を舞台に、家族の絆が温かく描かれています。
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