《冷姫》に告白をした結果泣かれてしまったが、その後積極的に話しかけてる件

ひならむ

文字の大きさ
10 / 11

第9話

しおりを挟む
 
 キーンコーンk………

「はい、じゃあ今日はここまで。宿題として教科書の……」

 午後の授業も終わり、後は家に帰るだけとなった。結奈と一緒に帰る約束をしているので、待ち合わせ場所である校門前に向かうことにした……校門前って、かなり目立つよな?隠す気もうないのかな……。

 教室を出て、いざ校門へ向かおうとした所で後ろから声をかけられた。

「久本君、ちょっといいかな?」

 振り向いて、声の主を確認すると……立っていたのは結奈のクラスの担任である長谷川先生だった。

「はい、大丈夫ですけど……」

 結奈を待たせることになってしまうかもしれないが、少しなら大丈夫だろう。

「そうか、じゃあ一緒に来てくれ」

 そういって、笑みを浮かべながら歩き出した。

「……っ!?」

 その笑みを見た瞬間、体の芯の方からゾワっときた。
 なんだろう、こんな意味深な笑みを浮かべる先生だったっけ……?





「入ってくれ」

 そう言われて案内されたのは……生徒指導室だった。あれ?!僕、なんかしたっけ!?

「失礼します」

 冷静を装っているが、内心かなりドキドキしている。

「そんなに緊張しなくても、大丈夫だよ」

 苦笑しながら、生徒指導室の鍵を閉める長谷部先生。いや、その笑みマジで怖いんだけども。

「さて、早速本題なんだが……君、ウチのクラスの瀬川と付き合っているんじゃないか?」

 あぁ、なんだその事か。心配して損したわ。
 にしても、付き合い始めたの昨日なのにもうそんな噂が立っているのな。

「そうですね、お付き合いさせて頂いてます」

 別に、 隠す必要はないだろう。どうせ、直ぐに広まってしまうだろうし。

「そうか……しかし君が、ねぇ……」

「僕自身も、ビックリですよ」

 まぁ、普通は有り得ない組み合わせだと我ながら思う。

「いや、本当に意外だ。全く、

「ホント、そう……え?」

 え、今なんて言った?聞き間違いかもしれないが、不相応って言ったか?

「全く、有り得ないだろう。まさか、君みたいな弱者にの手にが渡ってしまうなんて……」

「は……え……?」

「いいか、結奈は天使なんだよ。君みたいな汚れた存在がそばにいていい存在じゃ無いんだ。そもそも、こんな屑しかいない汚れた場所に結奈が居る事も有り得ないことだというのに……付き合うだと?冗談を言うのも大概にして欲しいな。結奈に触れていいのは俺だけだし、結婚もするのも当然俺だ。君みたいな弱者が結奈と付き合うなど万死に値する。今すぐ別れると言うのであれば……まだ許してやる事も出来る。いや、そういえば君は結奈の手作りの弁当を食べていたな……?やはりダメだな。全く、一体どういうつもりなんだ?たとえ、100歩譲って結奈の方から食事に誘われたとしても自分の立場を考えれば断るべきだろう。ましてや手作りの弁当を食すなど許されざる事だ。いや、結奈が自ら作った弁当を食さないのも死に値する。だとすれば、やはり君が存在している事が問題なのか?君が結奈を誑かさなければこんなことはならなかったのに……。そもそも、結奈は何故君なんかを選んだんだ?君なんて、結奈に普段告白をする屑どもとなんら変わらないだろうに……。まさか、君が結奈に何かしたのか?いや、そうに違いない!君が結奈を洗脳していると考えれば全てに納得が出来る。やはり、君は殺さなければならないな。どう殺そうか……水に沈めて溺死か……いや、縛って火で炙りながらその悲鳴で酒を飲むのもいい……この手で直接首を絞める……あぁ、君の泣き叫ぶ声が想像できる。さぞ、良い声で鳴いてくれるのだろうな…………」

 どこか遠くを見つめながら、淡々と言葉を発していく先生。その様子は、まるで機械のようで……てか、え?急に何を言い出すんだこの先生。めっちゃ、怖いんだけど。
 なんだろう、底知れぬ狂気を感じる……言ってる事もかなり物騒だし。内容から察するに、この先生は結奈の事が好きなんだろう。そして、その結奈と付き合っている僕が気に入らないと。

「ともかく、ここまで話したのだから……君がしなければいけない事はわかるね?」

 そう、血走った目で問いかけてくる。別れろ、って事だろ?それはわかるけどさ……。

「すみません。結奈と別れることは、出来ません」

 僕としても、別れるわけにはいかない。僕も、結奈が好きなのだから。

「そうか、ならば仕方ないな…」

 そう言いながら、少し不気味な笑みを浮かべて机の下に手を入れる先生。その手に握られていたのは……

「ナイフ……」

 先生の手に握られていたのは、刃渡り20センチ位のサバイバルナイフだった。

「残念だ。私自ら殺さねばならないとは……」

 ……いや、めちゃくちゃ嬉しそうなんだけど。ひとまず、立ち上がって先生から距離をとる。

「君さえいなければ……結奈は俺のものに……」

 ボソボソと呟きながら、少しづつ距離を詰めてくる。目前にまで迫ってきた所で、僕も対抗するために足を踏み出そうとした所で……閉められていたはずのドアが、誰かが、先生に飛びついた。

「くそっ……止めろ!何をする!」

 飛びついた人物は、先生を羽交い締めにし……僕を見た。

「おいおい、なんで……」

 驚いたことに、先生を羽交い締めにしていたのは……勇だった。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...